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【写真】ランニングで汗を流す浦和学院の選手=さいたま市緑区で(毎日新聞埼玉版)

 「だめなものを放置したらだめだろう。もっと勝ちたいという意欲が感じられない」

 夏の埼玉大会開幕が迫った6月下旬。ミスを繰り返す選手とそれを指摘しない選手に、浦和学院の森士監督(49)はいら立ちを隠せなかった。「ミスをしない、させない、見逃さない」。何度も練習を中断し、強い調子で選手たちを鼓舞し続けた。

 今春のセンバツ大会を圧倒的な力で制した浦和学院。春の県大会や関東大会も優勝するなど公式戦14連勝を記録し「王者」の風格さえ漂わせる選手たち。ところが、チーム内にはある「異変」が起きていた。

 関東大会後、チームは熊本や神奈川、新潟に遠征。強豪校の桐蔭学園や東海大相模に4戦全敗し「王者」らしからぬ姿を露呈した。森監督は「大会が終わってほっとしたんだと思う。調子に浮き沈みがあるが、一番苦しい時期だった」と振り返る。

 選手がもがき苦しむ中、チームをけん引する主将も目まぐるしく入れ替わった。センバツ後、高田涼太選手(3年)や竹村春樹選手(3年)らが練習試合や大会ごとに主将を務めた。その結果、行動やプレーに責任を持ち、互いにミスを指摘し合う意識が芽生えたという。

 そして夏の埼玉大会直前、センバツで主将を務めた山根佑太選手(3年)が主将に返り咲いた。森監督は「一番冷静な考え方を持ち、リーダーシップを発揮できる選手。周囲からの人望も厚い」と評する。本番に向け、ようやく戦う態勢が整った。

 史上8校目の春夏連覇を狙う浦学の前に、センバツ出場の花咲徳栄などライバル校が待ち構える。

 森監督は「ほかのチームも相当な覚悟で来るはず。本番は自分たちを信じて、どれだけ目の前の相手に集中できるかどうか」とみる。山根主将は「最後の大会なので集大成の気持ちで臨みたい。一戦必勝で勝ち続けて最後に優勝できたらいい」と前を見据える。深紅の大優勝旗を目指し「王者」の挑戦が間もなく始まる。

(毎日新聞埼玉版)

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