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浦和学院、V3へ鍵は「チーム愛」 156チーム対戦決定 高校野球埼玉大会

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【写真】156チームが参加して行われた第96回全国高校野球選手権埼玉大会の組み合わせ抽選会でくじを引く各校主将たち=24日午後、さいたま市民会館おおみや

 7月9日に県営大宮球場で開幕する第96回全国高校野球選手権埼玉大会の組み合わせ抽選会が24日、さいたま市大宮区の市民会館おおみやで行われ、出場156チームの対戦相手が決まった。春季県大会を2連覇し、今大会では2006~08年以来となる2度目の3連覇が懸かるAシード浦和学院は、初戦の2回戦で狭山経済の挑戦を受ける。

 春季県大会準優勝で関東大会でも1勝を挙げたAシード聖望学園は越谷総合と対戦。前身の川越商以来、25年ぶりの甲子園出場を狙うBシード市川越は大宮と、同じくBシードで24年ぶりの優勝を目指す大宮東は蓮田松韻とそれぞれ顔を合わせる。昨秋の県大会覇者で今大会ノーシードの花咲徳栄は9日の開幕戦に登場し、山村国際と激突。昨年の準優勝校・ノーシード川越東は川越西と1回戦を争う。

 選手宣誓は、第96回大会にちなんで、96番カードを引き当てた所沢北の新井祥太主将が務める。連合チームは2チームが出場する。

 開会式は午前11時、開幕試合は午後1時半にプレーボール。決勝は午前10時から県営大宮球場で実施され、優勝校が全国高校選手権(8月9~23日・甲子園)の出場権を獲得する。

◇俺たちの夏が始まる!!156チーム対戦カード決定

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【写真】スローガンを書いた色紙を掲げ、気合が入る(左から)浦和学院・土屋、市川越・丹羽、大宮東・堀、聖望学園・菊池の上位シード4校の主将たち=24日午後、さいたま市民会館おおみや

  第96回全国高校野球選手権埼玉大会の組み合わせ抽選会が24日、さいたま市民会館おおみやで行われ、出場156チームの対戦カードが別表の通りに決定した。春季県大会を制し、2度目の3連覇を目指す浦和学院は初戦の2回戦で狭山経済と対戦することとなった。

 浦和学院と春季県大会準優勝の聖望学園がAシード、同4強の市川越と大宮東がBシードで、抽選により市川越が浦和学院ゾーン、大宮東が聖望学園ゾーンに収まった。続いて県大会16強以上のC、Dシード勢、その後にノーシード校が予備抽選順にくじを引いた。

 シード勢は2回戦から登場。聖望学園は越谷総合の挑戦を受け、25年ぶりの優勝を狙う市川越は大宮と、24年ぶりの夏の甲子園を目指す大宮東は蓮田松韻とそれぞれ顔を合わせる。開会式直後の開幕戦では、昨秋の県大会覇者・花咲徳栄が山村国際とぶつかる。

 選手宣誓は第96回大会にちなんで、96番カードを引いた所沢北の新井祥太主将が務める。

 大会は7月9日に県営大宮球場で開幕。順調に日程を消化すると決勝は27日に同球場で実施し、優勝校が全国高校選手権(8月9~23日・甲子園)の出場権を獲得する。

◇近年まれに見る混戦 展望

 近年まれに見る混戦の中、優勝争いの筆頭は2度目の3連覇を狙うAシード浦和学院。追うのは昨秋準優勝で春季県大会4強と力が安定しているBシード市川越。両校とも絶対的な左腕を擁する強みがある。さらにAシード聖望学園、Cシード春日部共栄、ノーシードながら花咲徳栄、本庄第一も有力。Bシード大宮東など公立勢も躍進のチャンスはある。

■「浦学4強入り濃厚」 浦和学院-桶川ゾーン

 浦和学院の4強入りが濃厚だろう。打線に課題はあるが、昨春の選抜大会優勝投手・左腕小島の安定感は絶大だ。好左腕長沢を擁するCシード桶川は8強で浦和学院への挑戦権を得たい。Dシードの西武文理と狭山ヶ丘は、春季県大会でシード校を倒し実力はある。昨秋8強の八潮南、鷲宮、所沢商、川口の公立勢の意地にも期待。ふじみ野-小松原、正智深谷-熊谷商は2回戦の好カード。

■「市川越軸に展開か」 川越工-市川越ゾーン

 最速146キロ左腕上條がけん引する市川越を中心に展開しそうだ。打線も奈良、冨岡、丹羽の主軸ら上位から下位まで全体的にスイングが鋭い。Cシード川越工も右腕坂本ら、投打で高レベルだが、4回戦では埼玉栄、5回戦ではDシード昌平か浦和実のいずれも私学勢が待ち構える。Dシード松山は3番捕手の那須が引っ張り、投打のバランスがいい。坂戸西、富士見、北本も面白い。

■「強豪多い最激戦区」 春日部共栄-聖望学園ゾーン

 強豪がひしめく最激戦区だ。豊富な投手力と1番菊池を筆頭に、しぶとい打線が売りの聖望学園だが3回戦では本格派右腕坂井がいる立教新座、5回戦では井上、古川ら投打の軸がそろう花咲徳栄と当たりそう。春日部共栄は金子-守屋バッテリーを中心に総合力は県内一。5回戦では昨夏準優勝の川越東と対戦か。同4強の市川口、大宮南のDシード勢、朝霞、越ヶ谷、慶応志木も上位を狙う。

■「ベスト4候補多数」 大宮東-所沢ゾーン

 ノーシードにも実力校が多く、どこが4強入りするか興味深い。大宮東は中田浩-堀バッテリーを軸に堅守。攻撃が厚みを増せば抜ける可能性が高くなる。昨秋4強の本庄第一はDシード越谷南との初戦がヤマ。Cシード所沢は半田悠ら投手力アップし春8強以上の躍進に期待。Dシード上尾は所沢北との初戦から厳しい戦い。3回戦の小鹿野、4回戦の栄北は戦力が充実し、特に打線が強力。

◇浦学・小島、市川越・上條 再戦誓う注目左腕

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【写真】白球を握り健闘を誓い合う浦和学院・小島(左)と市川越・上條

 浦和学院・小島と市川越・上條。埼玉を代表する両サウスポーが、準決勝での再戦を誓った。

 両左腕ともまずは「一戦必勝で準決勝まで勝ち上がらないといけない」ことを前提とした上で、小島は「これだけのいい投手と投げ合えることは楽しみ」。対して最速146キロを誇る上條は「制球力では勝てない。スピードで勝負」。これを聞いた最速143キロの小島は「内容より勝つことが重要。コントロールを意識して、要所要所を抑えたい」と力を込めた。

 春季県大会準決勝では小島が5安打完封。上條は0-1の二回2死から登板し、6回3分の1を3安打無失点に抑えた。今大会の準決勝で激突すれば当然、一回から全国トップレベルの投げ合いは必至。上條は「今度は先発でいって、完投したい」と闘志を燃やした。

◇浦和学院 V3へ鍵は「チーム愛」

 一県一代表制後、埼玉史上初の3連覇を達成した2008年以来、2度目の3連覇に挑む浦和学院。だが前日に50歳の誕生日を迎えた森監督に、その話題を振っても「3連覇?そうだったね。忘れていた」。続けて「夏を戦い抜くために準備を残り2週間で。というか、最後の追い込みの時期。心身ともにね」と鋭い視線を前に向けた。

 浦和学院特有のチームの和という面ではまだまだのようだが、初戦の相手が決定し、トーナメントが鮮明になったことで「本格モードになって、逆に気が引き締まる」と小島。さらに3度目の夏を迎える左腕は「最高のパフォーマンスができるように、頭と気持ちと体の準備をしたい」とナインの思いを代弁した。

 どんな状況、場面でも勝ち抜くための戦い方に変わりはない。

 森監督は「今までもずっとそうだったように一戦必勝。特別なことを意識することなく『敵は我にあり』。それが全てだね」。主将の土屋も「個人がチームのためにどれだけ尽くせるか。チーム愛を持って戦っていきたい」と気合に満ちた表情で意気込みを語った。

◇聖望学園 春のしぶとさ健在

 5年ぶりの甲子園出場を目指す聖望学園。準々決勝までに花咲徳栄、春日部共栄との対戦も予想されるが、主将の菊池は「いずれは戦う相手。早いか遅いか」と意に介さず、「序盤から攻める姿勢でいきたい」と、あくまで挑戦者として臨む。

 昨秋はチーム史上初の地区大会敗退。春は岡本監督の予想をいい意味で裏切る成長を見せ、決勝では浦和学院とがっぷり四つの好勝負を演じた。菊池は「しぶとさは春と変わらない。いい流れを生かしたい」と、聖望らしさで一戦必勝を貫く。

◇市川越 泥くさく甲子園行く

 絶対的エース上條を筆頭に、充実の戦力で25年ぶりの甲子園を射程に捉える市川越。大宮との2回戦を皮切りに比較的、組み合わせには恵まれた感はあるものの、3番の奈良は「待ち構えるというよりも、どんどんチャレンジしていきたい。自分たちから仕掛け、攻めていく」と、Bシードという看板に縛られることなく、挑戦者魂を掲げた。

 栄冠への鍵は攻撃陣が上條を援護できるか。「投手が良くなってくるとなかなか安打は出ない」と6番の沢田。少ない安打でも1点をもぎ取れるしたたかさを課題にしているという。主将の丹羽も「公立校らしく泥くさい野球で、甲子園に行きたい」と足元を見つめた。

◇大宮東 「破壊」テーマに頂点へ

 Bシード大宮東は初戦で蓮田松韻の挑戦を受ける。勝ち上がっても公立校を中心に気の抜けない相手が待ち構える。それでも主将の堀は「どこが来ても戦い抜く準備をしてきた」と平静を保つ。

 春の県大会準決勝では聖望学園を2失点に抑えたエース中田浩を援護できず敗れた。それ以来「破壊・本気・感謝」をテーマに、打線の破壊力向上に取り組んできた。今は「破壊」を「団結」に変更し、チームの一体感を養っているという。

 昨秋から率いる河西監督の下、「やるべきことが明確でやりがいを感じている」と堀。「シードを意識せずチャレンジャーのつもりで」と24年ぶりの頂点を見据えた。

◇所沢 シードの自覚 春の再現狙う

 春季県大会で47年ぶりの8強入りと躍進した所沢は2回戦で越谷東と対戦。主将の新井は「組み合わせは悪くない。うちは強豪ではないので一戦一戦勝っていくだけ」と引き締め、「追いかけられる立場。シードらしく危なげなく勝ちたい」と自覚も十分のようだ。

 山田、半田悠ら投手陣は安定感が増し、佐藤、新井を中心とした打線の勝負強さも健在。「春は勢いだけで勝ったと思う人も多いはず。やっぱり所高は強いなというところを見せられれば」と快進撃の再現を誓った。

◇昨秋覇者・花咲徳栄 開幕戦も気負いなし

 昨秋の県大会覇者・花咲徳栄が、何と開幕戦に登場する。だが主将の古川は「観客が多い中だけど、ノーシードなので、どこが相手でも勝つしかない」と、慌てふためくことは一切なかった。

 春季県大会ではまさかの初戦敗退を喫した。それ以降は、新チームが始まった頃や昨秋に優勝した時を思い返し、野球に取り組む姿勢を全員で見直した。最近の練習試合ではいい形も出てくるようになったという。古川は「勝つことだけを貪欲に考えて、思い切りやるしかない」と誓った。

◇昨夏準V・川越東 挑戦者の意識で臨む

 昨年あと一歩で逃した忘れ物を取りに行く。前回大会準優勝ながらノーシードで臨む川越東は初戦で川越西と対戦する。主将の渡部は「勝ったのは1個上の代。切り替えて一からやってきた。チャレンジャーの意識で戦いたい」と謙虚に話す。

 昨夏は1年目の渡辺監督に率いられ、快進撃で初の決勝進出。しかし最後は浦和学院に力負けした。同監督も2年目になり、独特の野球観も浸透してきた。渡部は「負けた相手には絶対リベンジする思いで頂点を目指してやる」と雪辱を期した。

◇山村国際 二つの“当たり”「やるしかない」

 昨夏創部6年目で初の4回戦に進出した山村国際が二つの当たりを引いた。「開幕戦」で優勝2度の強豪「花咲徳栄」と対戦。主将の小川は「正直に言ってやばいかなと思ったけど、甲子園に行くためには勝たないといけない。やるしかない」と気合を充満させた。

 昨年8月の西部地区新人戦では狭山ヶ丘、市川越などを倒して決勝に進出し、「自信になっている」と小川。注目される初戦へ向け、「人がいっぱい来ると思うので自分たちのプレーを見せるしかない」と待ちわびた。

◇大役に喜び爆発 選手宣誓 所沢北・新井主将

 力強いガッツポーズが飛び出した。選手宣誓の96番札を左手で引き当てた所沢北の新井祥太主将は「人前に出るのが大好き。これはうれしい」と狙い通りの大役に喜びを爆発させた。

 昨夏の抽選会後に先代の山形主将から宣誓役の番号を聞き、「来年は96番か」と1年前から意識していた。家を出る際には母・美江さんに「宣誓を引いてくる」と約束。会場への電車の中で同級生・水野に勧められた箱の左上に手を入れると、「一つしかなかった」と当たり札を引き寄せた。

 宣誓文の内容については「国語力がないので現文の浦島先生に相談したい」と弱気だが、「みんなを鼓舞するような宣誓にしたい」と決意を込める。チームのスローガンである「何をやるにも常に全力」の精神で、球児の熱い思いを代弁する。

(埼玉新聞)

◇浦和学院・小島3連覇へ「全部投げきる」

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 第96回全国高校野球選手権の埼玉、山梨大会の抽選会が24日、行われた。埼玉では、3連覇を目指す浦和学院は狭山経済と初戦で対戦。昨春センバツ優勝左腕の小島(おじま)和哉投手(3年)がフル回転でチームを優勝に導くことを誓った。

 たくましさを増したエースが覚悟を口にした。「全部投げきるつもりで、いつでも行ける準備はしています」。酷暑の中で戦う決勝まで7試合の道のりを、浦和学院・小島はしっかりと見据えた。

 チームは今春県大会で優勝。だが、打線はセンバツを制した昨年ほどの攻撃力はない。「今年はどれだけ点を取られないか。いかに1つのアウトを積み重ねていくか。自分たち次第ですね」と、ポイントを挙げた。

 21、22日の練習試合ではセンバツ4強の佐野日大戦で5回1失点、同8強の桐生第一戦で5回無安打投球。状態は上向きだ。現在は約50メートルと短めの遠投で、肩のスタミナ強化に励む。「初戦から100%出せるようにしていきたい」と、3年連続の夏切符獲得へ抜かりはない。

(デイリースポーツ)

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