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2016ドラフト候補の主将 東洋大・笹川、理想の主将像は原樹里

 東都大学リーグ優勝16回を誇る名門・東洋大が今季、7季ぶりに神宮球場の舞台に戻ってくる。そのチームを引っ張るのは、ドラフト候補の外野手・笹川晃平だ。

やっと1部で

 「2部でやってきたことをやっと1部で発揮できる。今、自分がどれくらいの力なのかを測れるので、楽しみな気持ちです」

 主将として、ドラフト候補として臨むシーズンを前に、東洋大・笹川晃平は高まる胸の内を明かした。

 浦和学院高時代には甲子園に3度(2年春、3年春夏)出場。中でも3年夏は、3試合で打率.538、2本塁打6打点を記録し、大会後には大谷翔平(日本ハム)、藤浪晋太郎(阪神)らと18U世界選手権を主力選手(全試合先発出場)として戦った。

 だがその秋、笹川が既に進学を決めていた東洋大が、29季ぶりに東都大学2部リーグへ降格。自身の力が及ばない段階で、全国大会への道が閉ざされた2部リーグで戦うことを余儀なくされた。

 そんな中で笹川は、1年春からリーグ戦に先発出場を果たし、打線の中軸を担ったが、チーム成績は2位→1位(入替戦連敗)→3位→2位→2位→1位(入替戦2勝1敗)と6季を2部で過ごすこととなった。

 それでもこの6季を笹川は「今まで自分になかったものを学ぶことができ、今後の人生にも生きる6季だったと思います」と振り返る。

 その学びは、戸根千明(日本大→巨人)や岩崎優(国士舘大→阪神)らレベルの高い投手との対戦はもちろんのこと、全校が優勝と1部昇格のみを目指す中で「勝つために1球たりとも無駄にしないということです」と続けた。

 また2年秋には、プロアマ混合の21U侍ジャパン日本代表に選出。現在プロで活躍する選手たちに多くの刺激を受けた。

 「ウエイトトレーニングをしてから練習や試合に向かったり、特によく一緒に行動した近藤さん(健介、日本ハム)は試合後にも、短い時間の中で集中してスイングをしていたり、意識が違うと感じました」と、多くのものを持ち帰った。

理想の主将像は原樹里

 最上級生となり、ようやく東都大学1部リーグで戦う今季、笹川は主将に就任した。

 野球人生初の重責を担うが、「原さんが取り組む姿勢や結果でチームを引っ張る姿を見たので、それが自分の追い求める主将像です」と、春秋通じて14勝13完投という圧倒的成績を残して、チームを引っ張った昨年度の主将・原樹理(ヤクルト)の背中を追う。また、大学進学を決めた時から変わらぬプロ入りの目標に向けても、成績を残すことが求められる。

 この重圧を「高校最後の夏や大学入学直後のシーズンとも、また違ったものですね」と笹川は評すが、「不安で怖いですけど、やるしかないので。この3年間の成果を、あのグラウンド(神宮)で出せるように思いきってプレーしたいです」と力強く話した。

 目標はリーグ制覇と、首位打者と打点王とベストナイン――。目標は高いが、その素質や努力に見合うステージがようやく用意された今季は、今まで燻らせていたものを一気に爆発させる、またとない機会だ。

笹川晃平(ささがわ・こうへい)

茨城県古河市出身。栃木・小山ボーイズ→浦和学院高→東洋大。181cm79kg。右投右打。外野手。2014年、21U侍ジャパン日本代表。

(ベースボールチャンネル)

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