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 (4日・県営大宮)

 昨秋の埼玉県大会決勝と同カードとなった決勝は、昨秋王者の浦和学院が選抜大会出場の花咲徳栄に7-6と逆転勝ち。4年連続13度目の栄冠を獲得し、秋春連続優勝を果たした。

 四回まで2-5とリードを許した浦和学院は、五回に1年生蛭間の2点適時打で1点差に迫ると、六回から登板した3番手の1年生左腕佐野も流れを引き寄せる力投。七回2死一、二塁から梶山、米須の連続適時打で逆転した。

 浦和学院と花咲徳栄は関東大会(21~25日・群馬)に出場。県勢はともに初戦の2回戦で山梨勢と対戦。浦和学院は21日に日本航空と、花咲徳栄は22日に東海大甲府と初戦で顔を合わせる。

新戦力が投打に輝き

5回裏浦和学院2死一、二塁、蛭間が左中間を破る2点二塁打を放ち追い上げる。捕手野本

5回裏浦和学院2死一、二塁、蛭間が左中間を破る2点二塁打を放ち追い上げる。捕手野本

 下級生の奮闘に上級生が意地を見せた。昨秋までの主力と期待の新戦力が見事に融合し、浦和学院が4連覇を達成。両チーム計27安打の乱打戦を制した勝因は、試合後に森監督が発した「1年生に助けられた」という一言に尽きる。

 2-0の四回に一挙5点を奪われて逆転を許したが、「5点取られたのも想定内。我慢強く戦えた」と主将の諏訪。逆境に立たされても気後れしなかったベンチの雰囲気が、入学間もない1年生たちの思い切りのよさにつながった。

 2-5の五回2死一、二塁の場面で、打席にはこの日初めて4番に座った1年生蛭間。「とにかく持ち味のフルスイングを心掛けた」と外角高めの直球を捉え、左中間を破る2点適時打。1点差に迫る値千金の一打でナインを勇気付けた。

 さらには六回から登板した1年生左腕佐野が球場の空気を変えた。花咲徳栄が誇る岡崎、西川、楠本の中軸を、伸びのある直球主体の投球で三者凡退に切って取ると、直後の攻撃で杉山が中前適時打を放って試合を振り出しに戻した。

 こうなればチーム伝統の勝負強さが輝き出す。失策絡みで1点を勝ち越され、迎えた七回裏。前チームから主力の諏訪、幸喜の安打で2死一、二塁とし、後続の梶山、米須が連続適時打。決勝打を放った米須は「1年生が頑張っていた。負けていられない」と目の色を変えて結果を残した。

 エース右腕榊原に続く投手の育成と新戦力の発掘を掲げ、もがきながらも頂点まで駆け上がった春。森監督は「選手に自主性が芽生え、チームが成長しつつある」と夏への手応えを口にした。

打席で漂う風格 1年生・蛭間

 打席で漂わせる“4番の風格”は本物だ。浦和学院の1年生蛭間は五回2死一、二塁から「ショートの頭を越える打球を狙った」と左中間を破る2点二塁打。「チームとしていい雰囲気で優勝することができた」と仲間の支えに感謝した。

 準決勝の上尾戦でも6番打者として終盤に試合を決める2点打を放ったばかりで、「フルスイングしながらも、打ち損じが少ない」と森監督が期待する打撃センスの持ち主。蛭間は「自分にできることをしっかりやりたい」とチームへの貢献を誓った。

1年生に刺激 殊勲の決勝打 7番・米須

6回裏浦和学院2死二塁、杉山の適時打で二塁走者の米須(13)が本塁生還。捕手野本

6回裏浦和学院2死二塁、杉山の適時打で二塁走者の米須(13)が本塁生還。捕手野本

 7番一塁手で今大会初の先発出場を果たした浦和学院の米須。七回2死一、二塁から「森先生から指示を頂いた狙い球。内角高めの直球」と右前へ決勝打を放ち、一塁側スタンドの大歓声を一身に浴びた。

 「純粋な気持ちで真っすぐプレーしていた」という1年生たちのプレーに刺激を受けた様子で、「なんとかしたい一心だった」と殊勲の一打を振り返る。沖縄県宜野湾市普天間中出身の背番号13は「チャンスがあれば活躍したい」と夏に向けたアピールを約束した。

 

 

 

 

直球軸に力投 3回自責点0 1年生左腕・佐野

 六回から登板した浦和学院の1年生左腕佐野は「1イニング目の三者凡退が次につながった」と3回を自責点0の好投。女房役の梶山も「徳栄打線も真っすぐを捉え切れていなかった」と、武器である直球を軸に強力打線を封じ込めた。

 南部地区大会の川口青陵戦で1回無失点と公式戦デビューを飾り、森監督も「9回を抑える継投の中で(起用を)想定していた」と信頼を置く。未来のエース候補は「変化球の切れをレベルアップしたい」と、さらなる向上に意欲を燃やした。

徳栄、細部磨き成熟へ

5回裏花咲徳栄、適時二塁打で2点を返され、マウンドに集まるナイン

5回裏花咲徳栄、適時二塁打で2点を返され、マウンドに集まるナイン

 2季連続でライバルに屈した花咲徳栄。スコア的には惜敗だが“惜敗”の2文字では片付けてはいけない負けだった。

 6安打で一挙5点を奪った四回の攻めは見事。全体でも計15安打を放ち攻撃力自体は着実に向上している。ただし打つだけではなくバント、エンドランなどを絡め相手の戦意を削っていくのがトクハル野球の醍醐味。そういった意味で序盤の拙攻はいただけなかった。

 特にバントと走塁のミスが合わさった一、三回が痛い。一回は死球と安打で無死一、二塁。畳み掛けるにはこの上ない場面で、バントのサインにうなずいた打席の岡崎は初球、ストライクにバットを引いた。すると捕手からのけん制球に二塁走者千丸が戻れずアウト。

 三回にも無死一、二塁から今度は低めのボール球をバントした楠本に対し、二塁走者高橋哉のスタートが遅れ、三塁で封殺。結局、一~三回で計6安打を放ちながらも無得点に終わり、高橋哉は「ああいう細かなプレーができなくて、負けにつながった」と反省した。

 選抜大会の秀岳館(熊本)戦に続き、またしても1点差で敗れたが「初回から5点入っても不思議はなかったが、負けないと分からないこともある。いい負けではある」と岩井監督。主将の岡崎は「1点を詰めるには練習から1球を詰めていくしかない。1球に対して必死にやる」とチームの成熟につなげる決意だ。

(埼玉新聞)

浦和学院、4年連続V 徳栄との接戦制す

201605050804 好機を着実に生かした浦和学院が、一進一退の接戦を制した。三回、諏訪賢吉主将(3年)の中前安打などで2点を先制。四回には花咲徳栄に5得点され逆転を許したが、その後得点を重ね、七回、幸喜勇諮選手(3年)からの3連打で試合をひっくり返した。

 下級生の活躍も好材料。「持ち味はフルスイング」と話す4番の蛭間拓哉選手(1年)は五回、左中間に2点適時打。救援した佐野涼弥投手(1年)は3回を1失点でしのいだ。米須克典選手(2年)は七回に適時打を放ち、勝利を呼び込んだ。

 「チームの総合力は上がってきているが、苦しい試合展開だった。本当に1年生に助けられた」と森士監督。諏訪主将は「序盤から自分たちのリズムがつくれなかった。関東大会では守りから攻撃につなげるプレーがしたい」と話した。

(朝日新聞埼玉版)

初の4番もフルスイング 浦和学院1年・蛭間拓哉外野手

 「前の2打席はチャンスで凡退していたので、何とか打ちたかった」。五回裏2死一、二塁の場面で、外角高めの直球を左中間に運び、1点差に迫る2点適時二塁打を放った。1年生ながら、初の4番起用に結果で応えた。

 前日の準決勝・上尾戦は「6番右翼」で出場。今大会初のスタメンで九回に2点適時打を放って試合を決め、決勝での4番抜てきを引き寄せた。

 「どんな場面でもフルスイング」がモットー。森士監督も「迷わず振れるのが長所。試合でも普段通りの実力を出せれば、チーム一の打者」と信頼を寄せる。

 決勝で大役を果たし終え、「先輩たちが『4番を意識しないで、持ち味を出していけ』とアドバイスしてくれ、リラックスできた」と感謝した。関東大会では「1年生らしくはつらつとしたプレーでチームを勢いづけたい」と意気込んだ。

(毎日新聞埼玉版)

浦学3回裏の攻撃

浦学6回裏の攻撃

浦学7回裏の攻撃

(浦学公式ホームページ)

 試合結果
 県大会決勝 5月4日(県営大宮球場)
TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
花咲徳栄 0 0 0 5 0 0 1 0 0 6 15 1
浦和学院 0 0 2 0 2 1 2 0 x 7 12 1
【浦】 大澤、黒川、佐野、榊原-梶山
【花】 本多、清水-野本
大澤、蛭間(浦)
 浦和学院打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
山本 5 1 0
仲田 2 0 0
H4 家盛 1 1 0
諏訪 5 3 1
蛭間 4 1 2
幸喜 4 1 0
梶山 4 1 1
米須 3 2 1
大澤 1 1 0
1 黒川 1 0 0
1 佐野 2 0 0
1 榊原 0 0 0
杉山 3 1 1
35 12 6
 花咲徳栄打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
千丸 3 2 1
⑧9 高橋哉 5 3 0
岡崎 5 3 2
西川 5 1 0
楠本 4 0 0
⑨8 山本 5 2 2
西銘 4 3 0
R 篠田 0 0 0
本多 1 0 0
1 清水 1 0 1
H 隈本 1 0 0
野本 3 1 0
37 15 6
 投手成績
TEAM 選手名 被安打 奪三振 四死球 失点 自責
浦和学院 大澤 3 1/3 11 1 2 5 5
黒川 1 2/3 1 0 2 0 0
佐野 3 2 2 0 1 0
榊原 1 1 1 0 0 0
花咲徳栄 本多 5 5 3 3 4 4
清水 3 7 2 0 3 2
TEAM 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 併殺 残塁
浦和学院 5 3 1 1 1 0 8
花咲徳栄 4 4 3 0 1 0 11

 選手層の厚さを見せつけた浦和学院が、両チーム合わせて27安打が飛び出す打撃戦を制した。四回までに2-5と先行を許した浦和学院は、六回から登板した3番手佐野が3回を自責点0の力投。1年生左腕が流れを引き寄せると、1点を追う七回2死一、二塁から梶山、米須の連続適時打で逆転に成功した。計15安打を放った花咲徳栄は序盤の走塁ミスが痛かった。

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    • sakeyann
    • 2016年 5月 05日

    沖縄県出身の幸喜君、仲田君、米須君の活躍
    OBの保護者として嬉しい限です。
    これからの活躍応援してます。

    うちな〜の精神を忘れず、頑張って下さい

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