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 2年前に有志で発足させた県警の軟式野球部が活動を本格化させている。警察官は24時間体制での交代勤務が基本のため常に決まったメンバーは集まらないが、その姿勢は真剣そのものだ。「いずれは硬式に移行し、(社会人野球最高峰の)都市対抗野球に出場したい」。監督を務める警務部監察官の木村宏志警視(53)=神奈川・桐蔭学園高出身=の目標は果てしなく高い。

 野球部は2014年、所属の壁を越えて交流を深めようと捜査1課の佐々木成三警部補(40)=岩手・一関第二高出身=らが創設。現在約65人の部員は全員が野球経験者で、甲子園で優勝歴がある浦和学院高や横浜高、大学野球の名門・東北福祉大(宮城)などで華々しく活躍した選手が数多く在籍する。

 主将を務める同課の郷古(ごうこ)和哉巡査部長(31)は、宮城・東北高出身で、高校時代は1学年下のダルビッシュ有投手(米大リーグ・レンジャーズ)とチームメートだった。甲子園にも出場し、打撃では高校通算36本塁打を放っている。郷古巡査部長は「野球をしている時は上下関係は全く関係ない。後輩たちとも気軽に会話できるし、それが仕事の役に立つ」と充実感をにじませる。

 3交代の交番勤務などに就く部員も多く、練習は毎週土曜日に限られる。専用グラウンドもなく、当初は大学チームとの交流試合がメインだったが、その後は官公庁同士が競う大会に出場するなど活動の場を広げた。今年9月には、群馬、栃木両県警との交流大会で優勝するなど、一歩ずつ実績を積み重ねている。

 だが、社会人野球は甘くない。09年に発足した警視庁の硬式野球部ですら、11年にクラブチームとして新規参入したばかりで、都市対抗に出場する企業チームとの実力差は歴然としている。それでも、木村警視は「野球部は仕事とは別に若い警官が輝ける場所。無理と言われることでも、積極果敢に挑戦する志を持ってほしい」と力を込める。

(毎日新聞埼玉版)

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