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 7月8日に開幕する第99回全国高校野球選手権埼玉大会の組み合わせ抽選会が20日、さいたま市大宮区の市民会館おおみやで行われ、出場156チームの対戦相手が決まり、1代表校制では史上初となる3連覇を狙うAシード花咲徳栄が初戦の2回戦で越谷総合と対戦することが決まった。

 昨秋、今春の県大会優勝で春季関東大会を制したAシード浦和学院は三郷の挑戦を受ける。Bシード春日部共栄は入間向陽と、同市川越は越谷東とそれぞれ顔を合わせる。

 選手宣誓は99回大会にちなみ99番の抽選番号を引いた鳩山の前野大悟主将が務める。今大会も熱中症対策のため、グラウンド整備を三、六回終了時に行う。第97回から出場が認められた連合チームは2チームが参加する。

 開会式は8日、県営大宮球場で実施し、開幕試合は大宮光陵と開智のカードで午後1時半にプレーボール。順調に日程を消化すれば、決勝は26日の午前10時、同球場で行われ、優勝校が全国高校選手権(8月7~21日・甲子園)の出場権を獲得する。

 入場料は一般500円、中高生200円(開会式は無料)。引率された少年野球、中学生チーム(引率者・保護者有料)、障害者(障害者手帳の提示)と介添え者1人、小学生以下は無料。

両雄追い旋風起こせ

 第99回全国高校野球選手権埼玉大会の組み合わせが決定した。春季関東大会王者の浦和学院、3年連続の栄冠を目指す花咲徳栄が総合力で一歩リードするが、夏の一発勝負は波乱が付き物。好位置から3年ぶりの頂点を目指す春日部共栄ゾーン、公立勢の意地を見せたい市川越ゾーンにも有力校がひしめく。組み合わせから今大会を展望する。

浦和学院-草加西ゾーン「浦学優位も激戦か」

 左腕佐野を軸に投手力が充実し、打線もつなぐ意識が徹底される関東王者・浦和学院。序盤で当たりそうな上尾、春日部東ら地力のある公立勢に油断は禁物だ。草加西側に昨夏準優勝の聖望学園がおり、内容にもこだわり勝ち上がりたい。

 好投手を擁する対戦がめじろ押し。共に2回戦でぶつかる武南の右腕布川と星野の左腕湯沢、本庄東の左腕桐敷と埼玉栄の右腕米倉の投げ合いは見応えあり。ノーシードからは桶川、白岡、松山などの公立勢が上位進出をうかがう。

叡明-春日部共栄ゾーン「共栄軸に打線活発」

 春季大会で高橋大ら投手陣が台頭し、経験を積んだBシード春日部共栄を中心に展開されそう。対抗は打ち始めたら止まらない“歌舞伎打線”の小鹿野や、総合力が高いDシード西武台。毎年、夏に照準を合わせてくる熊谷商も地力がある。

 Cシード叡明は三上、室賀ら中軸が勝負強さを発揮したい。Dシード大宮東は春季地区大会で埼玉栄に打ち勝った打力でエース右腕菅原を援護する。伝統校の鷲宮、所沢商にも期待したい。軟式から転身した開智未来は夏の初陣を飾れるか。

川越工-市川越ゾーン「力ある私学勢潜む」

 Bシード市川越、Cシード川越工をはじめ、実力のある川越勢がひしめく。市川越のエース左腕メンディスは昨夏4回戦で浦和学院を相手に好投したような快投に期待。川越工は小久保、宮崎の両右腕を軸に、リードオフマン菊政ら一発のある強力打線が売りだ。

 野中新監督を迎え初の夏を戦う川越東の戦いにも注目。共に春16強の山村学園、東農大三はシードの意地を見せられるか。そのほか狭山ヶ丘、正智深谷、慶応志木、西武文理などシード校と遜色ない私学勢が潜む。

花咲徳栄-ふじみ野ゾーン「層厚い徳栄が本命」

 投打充実の花咲徳栄が4強入りの大本命。綱脇、清水の両右腕がけん引する投手陣は安定感抜群。打線も春季大会4本塁打の主砲野村を中心に、上位を打つ太刀岡、千丸の走塁も抜け目ない。西川はプロ注目の好打者。

 Dシード浦和実は左腕英が軸。三本木、白石とタイプが違う右投手の継投で一泡吹かせたい。昨秋、今春ともに8強のふじみ野はエース右腕高野の出来が鍵を握る。埼玉平成は打力が自慢。ノーシード勢では山村国際、立教新座、昌平が実力上位だ。

浦和学院、4年ぶり夢舞台へ

 昨秋、今春の県大会王者でAシード浦和学院は、春季関東大会を制した勢いそのまま夏の頂点に向けて突っ走る。初戦の2回戦で三郷の挑戦を受けることが決まり、主将の赤岩は「夏の怖さは誰よりも分かっている。一球入魂、一戦必勝で戦っていきたい」と力強く意気込んだ。

 春季大会では近野、渡邉の両右腕が台頭。背番号1を背負った左腕清水、安定感抜群の2年生左腕佐野と投手陣は十分な実戦経験を積めた。特に左腕佐野は春季関東大会の全4試合に登板し、自責点0と関東の強豪校を相手に堂々の投球を披露した。

 ただ、「夏は打てないと勝てない」と主将の赤岩。昨夏は4回戦で市川越に0-1と敗戦しただけに、ここ一番の得点力が課題になる。今は朝5時に打撃練習を開始。トランポリンの上で打ち込みをするなど、下半身を意識しながら打力向上に励んでいる。

 主将の赤岩は「浦学にきて一度も夏の甲子園に行っていない。特別な思いを持って集大成を発揮したい」と闘争心を燃やしていた。

花咲徳栄、3連覇の偉業挑戦

 1校代表制では史上初となる3連覇が懸かる花咲徳栄の千丸主将は「3年連続という偉業に挑戦できることに感謝し、絶対に勝つという強い気持ちで臨む」と気合十分。

 春季県大会の決勝まで全てコールドで勝ち上がった強力打線がなによりの強み。4番の2年生野村を中心とした長打攻勢で見せた圧倒的な破壊力は健在で「あとは率を上げること」と打線の完成はもう目前だ。

 浦和学院に延長十回サヨナラ負けした県大会の決勝、早実(東京)にタイブレークで敗れた関東大会の初戦、2度の惜敗から教訓も得た。足りなかった攻撃の正確さを鍛え直し、確実にレベルアップした。

 さらに、千丸がリーダーシップを発揮し「自分が中心となってチームの雰囲気がよくなってきている」と一体感は強まり、危機や劣勢をチーム一丸ではね返せるだけの気持ちの強さも加わった。

 夏を勝ち抜く準備は着々と進んでいる。「いろいろな相手が自分たちを倒しにくる。夏は何があるか分からないので、油断せずに一戦一戦丁寧に戦う」と気の緩みすらもない。

春日部共栄、最後の夏雪辱誓う

 10年ぶりのBシードから3年ぶりの王座奪還を狙う春日部共栄は初戦の2回戦で入間向陽と対戦する。川畑主将は「どこが相手でも自分たちのやることは変わらない」と対戦カードが決定したあとにも表情は一切変わらない。平常心で戦うだけだ。

 春季県大会の準決勝で花咲徳栄に敗れてから、素振りの量を増やし、とにかくバットを振り続けてきた。一日500本のノルマをクリアしてきた打線に「スイングに力強さが出てきた。力負けはしない」と手応えはばっちりだ。右横投げのエース高橋大を援護する準備は整っている。

 春の雪辱を果たしに最後の夏に向かう。川畑は「楽しみ。全力でやり切るだけ」と自信をみなぎらせ、「目標はもちろん甲子園」と頂点だけを見つめる。

市川越、28年ぶりへ平常心

 28年ぶりの甲子園出場を狙うBシードの市川越は、初戦で越谷東とぶつかることが決まった。主将の中山は「どことやってもやることは変わらない。自分たちらしく戦う」と平常心で臨む。

 春の県大会を終え、好調の打線に、さらに磨きをかけた。昨夏の大会にも出場した3番星野と4番上原を軸にして打線に万全を期す。「星野は経験豊富。上原は普段は天然なのに試合となると勝負強い」と中山も2人に期待をかける。

 エース左腕メンディスの状態も上向きだ。中山は「調子に左右されなくなってきた。いつでもカバーできるよう守備で連係をしっかり取りたい」と心強い。「打撃に力を入れて勝ち進んで、浦和学院や花咲徳栄には投手を中心に少ない点数で守って勝つ」と充実した攻守で快挙を目指す。

チームの思い伝えたい 選手宣誓 鳩山・前野主将

 選手宣誓の大役を鳩山の前野大悟主将が引き当てた。選手宣誓の99番が読み上げられると会場に大きな歓声が上がった。「本当にびっくり。やばいと思った」と苦笑いで驚きを語った。

 抽選前、先輩から「99番を引いてこいよ」とメールをもらった。緊張しやすい性格で、「大勢の前で話したことはない。だから正直引きたくなかったけどやるからには元気よく笑顔で宣誓したい」と話した。

 野球部員はたった5人。大会は助っ人を8人加えて臨む。柔道部や軽音部などさまざまな部から野球経験者をスカウトし、2週間前から一緒に練習を始めた。

 宣誓文は「人数が少ない中頑張ってきた」とチームの思いを込めるつもりだ。「代表として支えてくれた人たちへの感謝の気持ちも伝えたい」と力を込めた。

昨夏準優勝・聖望学園「打力には自信」

 並々ならぬ覚悟で戦う夏になる。昨夏の決勝で花咲徳栄に敗れ、準優勝だった聖望学園。春季県大会の2回戦では浦和学院に九回2死までリードしながらも、逆転負けを喫しノーシードから戦う。主将の川上は「チームが一つになり、まとまれるかが勝負」と語った。

 春の敗戦から基本を見直した。バントやゴロ捕球姿勢などを再確認。県外強豪私学との練習試合で打力に自信を得たようで「打撃には自信がある。きっかけを早い段階でつかみたい」と決戦に挑む。

開幕カード 開智「成長を示す」×大宮光陵「全てを出す」

 夏の風物詩。埼玉高校球児の熱き戦いの幕を開ける一戦は、大宮光陵と開智のカードに決まった。

 予備抽選1番だった大宮光陵の牛沢主将は「開幕戦を引く」と引き当てた。粘り強い打ち負けない野球が持ち味で「県営でやれる。テレビ中継もある。3年間の全てを出す」と楽しみにする。

 高校生活で2度目の開幕戦に「まさかという感じだった」と開智の飯村主将。上級生6人と1年生10人で力を合わせて逆転勝利した当時を思い返しながら「2年間の成長を示す」と力を込めた。

創立7年目初出場・開智未来「まずは1勝」

 学校創立7年目で初出場する開智未来は、初戦となる2回戦で浦和東と志木の勝者と対戦することが決まった。主将の田原は「熱い戦いになりそう」と笑顔で話した。

 4月に軟式野球部から硬式に変わったばかりで、田原は「分からないことばかりだけど、とにかく楽しみ。ずっと硬式がしたかった」と心を躍らせた。硬式に変わったタイミングで辞めてしまったり、春で引退した選手もいた。「ここまで残って一生懸命やってきた。まずは1勝を目指して臨みたい」と目を輝かせた。

(埼玉新聞)

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    • 浦和学院野球ファンのさとし
    • 2017年 6月 21日

    森先生、浦和学院野球のみんな頑張って下さい。
    試合で苦しい時は去年、一昨年の先輩達の悔し涙を背負ってる事を思い出して頑張って。
    応援に行くので今年こそ甲子園連れてって。

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