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 (23日・県営大宮ほか)

 第12日は2球場で準々決勝4試合を行い、Aシード浦和学院、Bシード春日部共栄、Dシード山村学園、Aシード花咲徳栄がそれぞれ勝って準決勝に駒を進めた。4強入りは浦和学院が2年ぶり、春日部共栄が2年連続、山村学園が初、花咲徳栄は3年連続。

 山村学園は川越工に4-3で逆転勝ち。1年生左腕和田が被安打5で完投。打線は1-3の四回に島田、和田の連続適時打で同点とし、五回1死三塁で山口が中犠飛を放って勝ち越しに成功した。

 春日部共栄は叡明を7-5で下した。5-5の八回に川畑が決勝の2点打を放った。浦和学院は聖望学園に3-0と完封勝ち。3連覇を狙う花咲徳栄はふじみ野に9-1と大勝した。

 第13日は24日、県営大宮で浦和学院-春日部共栄(10時)、山村学園-花咲徳栄(12時30分)のカードで準決勝2試合を実施する。

渡邉、みなぎる自信 役割全う7回無失点

7イニングを被安打1無失点と好投した浦和学院の渡邉

 身長188センチの体が、さらに大きく見えた。

 浦和学院の2年生右腕渡邉が7回を1安打無失点に封じ、先発として文句のつけようのない投球を披露。「緊張もなく、役割は果たせたと思う」と、チームが春季県大会の初戦で苦戦した聖望学園のしつこい打線をきりきり舞いにさせた。

 4回戦の春日部東戦以来となる先発マウンドに「投げるのが楽しみだった」とうずうずしていたという。角度のある直球を低めに集め、要所ではワンバウンドになる縦のスライダーがさえわたった。安打は一回2死からの1本、二塁を踏ませたのは五回の一度きり。「コースと高さに気を付けた。打たせて取って、三振を欲しい場面では狙って取れた」と、マウンド上と同様に涼しい顔だ。

 将来を嘱望される大器だが今春の県大会期間中に肺気胸を患い、1カ月ほど戦列を離れていた。

 それでも、関東大会から復帰を果たすと、横浜(神奈川)との2回戦では先発で5回を無失点に抑え、そのマウンドさばきからは自信がみなぎるようになった。「1試合を投げ切れるようになるために、球数を減らす工夫をしたい」と向上心が尽きることはない。

 力みのない、しなやかなフォームは本格派を目指す野球少年たちにはお手本のようだ。2年生投手陣は左腕佐野や近野がおり充実しているが、背番号17の存在感は増すばかり。普段は厳しい森監督も「持ち味を出せていたね」と頬が緩んだ。

好機逃さず得点 9安打で主導権 浦和学院

 得点こそ3点だったが9安打を放ち終始、難敵にプレッシャーをかけ続けた。そして好機を逃さない。危うく足をすくわれそうになった星野との5回戦から一転、先制、ダメ押しと持ち味が出てきた。

 その打線を勢いづけたのは3安打の矢野だ。2年生のリードオフマンは三回無死三塁では「3年生の思いを背負って打席に立った」と狙っていた直球を確実にはじき返す中前打で、喉から手が出るほど欲しかった先制点をチームにもたらした。

 追加点を挙げたい七回には、代打桑野の二塁打と杉山の中前打で着実に加点。好右腕西澤を攻略し「気迫のこもった相手エースをよく打ってくれた」と森監督。矢野は春日部共栄との準決勝へ、「目の前の試合に集中して、全部決勝のつもりで臨む」と力を込めた。

打線沈黙、逆襲ならず 聖望学園

 打線が1安打と沈黙。岡本監督は「うちの力ではこれが精いっぱい。良い投手を崩す手段がなかった」と脱帽した。一回に津田が左前安打を放つも、二回以降は無安打と得点の糸口すら見いだせなかった。

 相手の先発右腕に手も足も出なかった。縦に割れるスライダーに対し、各打者は上体を起こされ、バットの芯を外された。1番を打つ主将の川上は「スライダーを狙ったが、得点に結び付かなかった」と唇をかんだ。

 Aシード相手に後手に回ったのも痛かった。

 三回の守備で中継が乱れる間に二塁打の打者走者に三進を許すと、直後に中前打を浴び先制点を献上。それでも四回にバントの失敗から併殺を取り、五回には捕手國領が二盗を阻止しピンチの芽を摘むなど、守備からリズムを生み出そうと、食らい付いた。

 強打者ぞろいの「ハンマー打線」を売りに決勝に進んだ昨夏に対して、今季は打線のつながりを意識。ノーシードで唯一8強入りした。逆襲の戦いは準々決勝で幕を閉じたが、4、5回戦で本塁打をマークした4番島村は「試合ごとに成長を感じた」とうなずいた。

きょう準決勝 見どころ

浦和学院-春日部共栄「強豪私学15年ぶり」

 夏の大会では15年ぶりの顔合わせ。浦和学院の盤石な投手陣を春日部共栄は打ち崩せるか。

 浦和学院はこれまでの5戦で3失点のみ。2年生投手陣が堅調で左腕佐野、渡辺がこれまで自責点0と安定感がある。高めに入ると痛打される恐れがあり低めを丁寧に突くことが肝心になる。

 対する春日部共栄は追い掛ける展開だけは避けたい。エース高橋が走者を背負ってからも粘り強く投げること。打線は川畑が出塁して、理想の形で攻撃できればおのずと勝機は見えてくる。

山村学園-花咲徳栄「“勢い”か“執念”か」

 初4強の勢いか、3連覇への執念が勝るか―。山村学園と花咲徳栄が激突する。

 山村学園はこれまで3戦を1点差勝利と接戦に強い。背景にあるのは投手力。エース矢口や鵙尾、山村は頼りになる。左打者6人が並ぶ花咲徳栄打線に対し、1年生左腕和田の連投は厳しいか。

 一方の花咲徳栄は投打に盤石。先発は5回戦で完投した綱脇と予想、エース清水のリリーフが理想だ。打線は5戦連続2桁安打と振れている。犠打、盗塁と小技も絡めて主導権を握りたい。

(埼玉新聞)

“秘密兵器”渡邉が7回0封も「まだ課題は多い」

 埼玉準々決勝で聖望学園を3-0で下した。春の県大会1回戦では、九回二死一塁からようやく逆転勝ちと苦戦を強いられた相手。その試合に出場しなかった“秘密兵器”の渡辺勇太朗投手(2年)が先発して7回1安打無失点も「無駄な四球があるし、まだ課題は多い」と反省。森監督は「これからが勝負」と笑顔を見せなかった。

(サンスポ)

浦学2年ぶりの4強 2年生・渡邉7回1安打0封

 浦和学院が今大会2度目の先発となった2年生・渡辺が7回1安打無失点、7奪三振。聖望学園を3-0で下し、2年ぶりに4強入りした。朝に先発を告げられたという渡辺は「前日から準備はしていました。役割を果たせてよかったです」と笑顔。森士監督は「状態が良いから先発にした。よく投げてくれた」と評価した。

(スポニチ)

 試合結果
 準々決勝 7月23日(県営大宮)
TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
聖望学園 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
浦和学院 0 0 1 0 0 0 2 0 x 3 9 2
【浦】 渡邉、佐野-秋山
【聖】 西澤、高橋、西澤-國領
森川、本田、桑野(浦)
 浦和学院打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
矢野 3 3 1
杉山 3 1 1
家盛 3 0 0
蛭間 3 0 0
山本 4 1 0
秋山 4 1 0
本田 4 1 0
渡邉 2 0 0
H 桑野 1 1 1
1 佐野 1 0 0
森川 2 1 0
30 9 3
 聖望学園打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
川上 4 0 0
枝松 2 0 0
H 浅野 1 0 0
津田 4 1 0
島村 3 0 0
R 浜野 0 0 0
大野 4 0 0
國領 3 0 0
松本 3 0 0
1 高橋 0 0 0
7 浜岡 0 0 0
和田 1 0 0
H 工藤 1 0 0
6 堀内 0 0 0
①71 西澤 3 0 0
29 1 0
 投手成績
TEAM 選手名 被安打 奪三振 四死球 失点 自責点
浦和学院 渡邉 7 1 7 2 0 0
佐野  2 0 1 0 0 0
聖望学園 西澤 7 2/3 8 2 2 3 2
高橋 1/3 1 0 2 0 0
TEAM 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 併殺 残塁
浦和学院 2 4 1 1 2 0 8
聖望学園 8 2 1 0 1 1 5

 浦和学院が完璧な完封リレーを披露。先発渡邉が7回を1安打に抑えると、2番手佐野が2回を無安打に封じた。打線は三回、無死三塁から矢野が中前へ先制打。七回には1死二塁から代打桑野の二塁打、さらに2死一、二塁から杉山の中前打で計2点を加えて試合を決めた。聖望学園はわずか1安打。計8三振を喫し、三塁を踏めず。エース西澤ら投手陣の奮闘を援護できなかった。

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