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秋季県高校野球22日開幕、シード4校軸に展開

 22日に開幕する秋季県高校野球大会の組み合わせ抽選会が16日、上尾市のスポーツ総合センターで行われ、各地区の予選を勝ち抜いた37校の対戦相手が決定した。今夏の埼玉大会準優勝の聖望学園、夏の甲子園16強で4季連続の甲子園を目指す花咲徳栄がAシードに収まった。

真剣な表情で抽選に臨む各校の主将ら=16日午後、スポーツ総合センター

真剣な表情で抽選に臨む各校の主将ら=16日午後、スポーツ総合センター

 抽選会では本抽選に先立って県大会出場校によるシード校(A、Bシード)を選ぶ投票を行い、26票を集めた聖望学園、23票の花咲徳栄がAシード。Bシードにはともに20票を集めた浦和学院、春日部共栄が選出された。抽選により、浦和学院が聖望学園ゾーン、春日部共栄が花咲徳栄ゾーンに入った。

 引き続き33校の主将らが予備抽選順にくじを引き、桶川は聖望学園、慶應志木は花咲徳栄、川越東は浦和学院とそれぞれ初戦の2回戦でぶつかることが決まった。

 大会は県営大宮など4球場で行われる。国体期間(10月1~5日)の中断を挟み、10月9日に決勝が行われる予定。上位2校が関東大会(10月22~24、29、30日・栃木)に出場する。

 県大会は1回戦から有料で、一般500円、中高生200円。引率された少年野球、中学生チーム(引率者・保護者有料)、障害者(障害者手帳の提示)と介添え者1人、小学生以下は無料。

シード4校軸に展開

 出場校によるシード決め投票の上位4校が軸になりそう。最多26票を集めたAシード聖望学園、23票の花咲徳栄は実力上位。そこに総合力が高い浦和学院、春日部共栄が追い掛ける展開か。

 激戦のブロックを勝ち上がり地力を証明した聖望学園は勝負強い4番大野の前に走者をためたい。完投能力を備える右腕西沢、左腕高橋も堅調だ。ただ地区大会では守備の乱れが失点に直結。遊撃手津田を中心に県大会では修正できるか。

 4季連続の甲子園出場を狙う花咲徳栄は他チームより始動が遅く、仕上がりは遅れてはいるが、清水、網脇の二枚看板の安定感は申し分はない。足を絡めた攻撃で得点機を築く。夏の甲子園16強のメンバー千丸、西川ら打撃陣が援護していきたい。

 秋季県大会3連覇を狙う浦和学院は総合力が高い。清水、佐野の両左腕がけん引する投手陣の奮起が、2年ぶりの選抜大会出場を引き寄せるはずだ。春日部共栄は右横のエースで4番を打つ山本が投打をけん引。初戦は好左腕桐敷を擁する本庄東と顔を合わせる。少ない好機を物にしたい。

 埼玉栄を破り県大会進出を決めた慶應志木は花咲徳栄に挑戦。2回戦の草加西-星野は、草加西の右腕伊藤、星野の左腕湯沢の投げ合いに期待したい。公立の古豪同士がぶつかる熊谷商-市川越は1回戦の注目カード。

Aシード聖望学園「打に破壊力、一戦必勝」

 圧倒的な打力が持ち味の聖望学園がチーム間投票で最多26票を集め、Aシードに推された。

 西部地区大会では西武文理、山村学園と実力校を下し、苦しみながらも県大会の切符をつかんだ。主将の川上は「今のままでは県で勝てない。守備の基礎を見直しているところ」と足元を見つめる。

 今夏を沸かせた破壊力のある打撃は今チームにも引き継がれている。川上は「打って1点でも多く取るチーム。シードとは言え一戦必勝で戦いたい」と拳を握った。

Aシード花咲徳栄「経験糧に王座奪還へ」

 4季連続の甲子園を狙う花咲徳栄は清水、網脇の二枚看板を堅守が支える。機動力を絡めた細やかな攻撃を県大会でも披露したい。

 主将の千丸は「地区大会では力不足を感じた。先輩たちが作り上げてきたものを崩さないようにしたい」と慎重な姿勢を見せる。

 今夏の甲子園も経験した投手陣に加え、打撃陣にも1番千丸、3番西川ら要所に残る打線は切れ目がない。千丸は「県を制して堂々と関東大会に臨めるようにする」と3年ぶりの王座も奪還するつもりだ。

Bシード浦和学院「夏の悔しさはここで」

 3連覇を目指すBシードの浦和学院は初戦の2回戦で川越東との対戦が決まった。主将の赤岩は「夏は悔しい思いをたくさんしてきた。一体感を持って勝つためだけにやってきた」と秋に懸けるチームの思いを代弁した。

 打たせて取る投球が持ち味の清水、切れのある直球が武器の1年生佐野の両左腕が軸。南部地区大会代表決定戦でサヨナラ勝ちを収めた打線にも勝負強さが宿る。赤岩は「これまでやってきたことを思いきり出したい」と表情を引き締めた。

Bシード春日部共栄「守備武器に狙う選抜」

 Bシード春日部共栄はバッテリーを中心に守り勝つ。エースで4番の山本が投打の中心で、守備は今夏を経験した捕手又吉が統率する。主将の川畑は「粘り強い野球でミスを恐れず、思いきり戦いたい」と着実に戦いへ挑む。

 初戦の2回戦は好左腕桐敷を擁する本庄東と対戦する。ロースコアのゲームが予想されるだけに四死球や失策は命取りになる。

 川畑は「選抜に向けて選手の意識は統一されている。守備からリズムを作りたい」と自信をのぞかせた。

創部93年の歴史「恥じぬ野球を」 15年ぶり出場の所沢

 15年ぶりに秋季県大会に出場する所沢。エース右腕石川を中心に堅い守りでロースコアの試合に持ち込むのが勝ちパターンだ。主将の崎山は「常に野球を楽しむことを第一にすることでチームの雰囲気が変わった」と好影響を口にする。

 創部93年目と歴史は長い。久しぶりの県大会で硬くならず持ち味の守備で接戦を物にしていきたい。崎山は「長い歴史に恥じないような野球ができれば。一戦必勝で守り勝っていきたい」と開幕を待ち切れない様子だった。

堅守が売りの星野 打力に自信の細田 初出場で活躍誓う

 特色の違う星野と細田学園は、ともに秋季県大会初出場を射止めた。

 堅い守備が売りの星野は、気迫ある投球が持ち味のエース左腕湯沢の状態が上向き。好機に一本が出る打撃も勝負強い。主将の星野は「挑戦者として一球一球に食らいついていく」と力強い。

 細田学園は地区予選2試合で17得点と打線に特長がある。4番五十嵐を中心に上位陣が積極的に仕掛けていきたい。主将の村瀬は「粘り強く打線をつなげていく」と活躍を誓った。

(埼玉新聞)

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