センバツを制した浦和学院が、同じくセンバツ出場校の花咲徳栄を破り4年ぶりの優勝を決めた。
1回に甲子園で3戦連続本塁打を放った高田涼太内野手(3年)が、県営大宮の高さ5メートルのフェンスを悠々と超える左翼への3点本塁打を放つと、打線に火が付いた。12安打の猛攻で8得点と圧勝した。
高田は「本塁打はたまたまです。甲子園で1試合で1本打った後に打てなかった。今日もあの1本から打てなかった。甲子園から変わっていない」と快勝にも笑顔はなかった。
(日刊スポーツ)
◇浦学4年ぶりV 8-0で徳栄破る
【写真】8回裏浦和学院1死三塁、服部の中犠飛で三塁走者西川が本塁へ滑り込む。捕手若月=県営大宮(朝日新聞埼玉版)
春季県高校野球大会(県高野連など主催、朝日新聞社後援)は5日、県営大宮球場で決勝があり、選抜大会優勝校の浦和学院が8-0で花咲徳栄を破り、4年ぶり10回目の優勝を果たした。3位決定戦は鷲宮が埼玉栄を5-3で下した。鷲宮は、浦和学院、花咲徳栄とともに、18日に栃木県で開幕する関東大会へ出場する。鷲宮の関東大会出場は7年ぶり4回目。
閉会式で、大塚英男・県高野連会長は上位3校を「この大会で見せた力を関東大会でも発揮し、埼玉の実力を見せてほしい」と激励。渡辺雅昭・朝日新聞さいたま総局長が「関東大会を、夏に向けて飛躍するための場にしてください」とあいさつした。
選抜出場校同士の対戦は、浦和学院が投打に上回った。1回に高田の3ランで先行すると、中軸を中心に鋭いスイングで安打を重ねて計8得点。先発山口はキレのある球で内外角を突き、三塁を踏ませず完封した。守勢の花咲徳栄は最後まで無失策で耐えた。
◇スイング修正、3点アーチ
1回1死一、三塁。浦和学院の高田涼太選手(3年)が直球を振り抜くと、打球は、高い柵を越えて左翼席へ消えた。
「あの3点が大きかった」と森監督。昨秋の県大会決勝で敗れた難敵から、主導権を奪う先制アーチとなった。勢いに乗った浦和学院は中盤以降、好機で適時打を放ち、徐々に点差を広げた。
全国制覇を成し遂げた選抜大会では、大会記録に並ぶ3試合連続本塁打を放つ活躍を見せた高田選手。だが、ほかの選手たちと同様、慢心はない。
持ち味の得点力を発揮できなかった準決勝後、各自が課題を克服しようと練習に励んだという。高田選手もスイングの軌道を修正し、この日の第1打席で狙い通りに直球をたたいた。
それでも試合後の高田選手の口を突いたのは、「まだ外角の球に踏み込めていない」という凡退した2打席目以降の反省だった。
「春夏連覇」の夢を語る前に、目の前の課題を着実に克服していく。その姿勢で浦学は関東大会に臨む。
(朝日新聞埼玉版)
◇浦学打線爆発V 鷲宮も関東大会へ
春季高校野球埼玉県大会は5日、県営大宮公園球場で決勝と3位決定戦が行われた。決勝では春の選抜で全国を制した浦和学院が、同じく選抜出場の花咲徳栄を下し、4年ぶり10回目の優勝を果たした。浦和学院は初回に選抜3本塁打の高田涼太が豪快な3点本塁打を放つなど打線が爆発し、8-0で完勝した。
一方、3位決定戦では鷲宮が埼玉栄に5-3で競り勝ち、7年ぶり4回目の関東大会出場を決めた。これにより、浦和学院▽花咲徳栄▽鷲宮-の3校が18日から栃木県で行われる関東大会に出場する。
浦和学院は初回1死一、三塁で4番・高田涼太が相手投手の甘く入った直球を見逃さずに振り抜き、左翼席への3点本塁打で先制。「狙っていた直球がきたのでフルスイングした」。選抜での3本塁打を思い出させる豪快な一発にもチームの主砲は「たまたまです」と謙虚な姿勢。
打線に火がついた浦和学院は五回2死一、二塁で5番・木暮騎士の2点適時打で追加点。六回は先頭打者の7番・西川元気が左翼席に一発を放りこむなど、さらに2点追加。八回には9番・服部将光の中犠飛で突き放した。「投手が替わっても得点することを意識した」と主将・山根佑太が語る通り、相手の3投手全員から得点を奪って一気に試合を決めた。
一方、先発の山口瑠偉は安定した投球で相手に三塁を踏ませない好投。九回、四球で先頭打者に出塁を許すも「投げたいです」と完投を志願。直後の打者とともに走者を併殺にしとめた。「夏に投げられるめどが立ってきた」と森士監督が期待する大型右腕は、昨秋の県大会では初回途中でノックアウトされた徳栄打線を散発6安打に抑え、公式戦初完封。成長ぶりを見せつけた。
(産経新聞埼玉版)