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今、浦学にできること 野球用具を岩手の高校球児へ

野球道具を岩手県高校球児へ「震災にも負けず…」

enjo_036.jpg4月11日、ホームページにて呼びかけた「野球道具を岩手県へ送ろう」の反響も大きかった。「本校野球部だけで集まるだろうか?」という不安をよそに一般市民の方々、卒業生、県内の高校野球チームからも多くの用品を送っていただいた。

 中には新品の用具を購入してまで支援して下さった方、浦学野球部に対しお手紙を添えて下さった方、学校まで運んで下さった方、浦学の震災への取り組みは地域の方々にもさまざまな形で理解されている。

 御礼の電話をおかけした所「次の支援にも声をかけて下さい」と浦学ふぁみり~の取り組みは、ここからも輪を広げつつある…。寄せられた15箱分の野球用品は、岩手県立雫石高校野球部に一旦集め被災地域の高校に配分される。

 自分たちは野球ができる環境に感謝しています。甲子園で再会できるために道具を送ります。

(浦和学院高校野球部一同)

部長富岡慎介
監督森士
顧問高間薫、安保隆示、小崎達也
コーチ内田匡彦、清永修平
3年生22名、2年生23名、1年生29名、計74名

 みなさんも大切にしている用具をたくさんご提供いただきありがとうございました。今はグランドも使えませんが、みなさんの思いは東北の球児に元気を与えてくれるでしょう!!

一般支援者の皆様

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【写真左】愛知県在住 中日ドラゴンズ 野球部OB小川将俊様(18期卒業生)
【写真右】越谷市在住 城北信用金庫勤務 野球部OB小山朋宏様(11期卒業生)

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【写真左】さいたま市在住 遠藤詩織様(30期卒業生)
【写真右】南埼玉郡白岡町在住 谷地桃子様(30期卒業生)

 遠藤さんと谷地さんは、21年度卒業生。浦学のホームページを見て「是非、私たちも協力したい」と、ご兄弟の野球道具や運動靴をわざわざ学校まで届けてくれました。

 野球部OB山本耕平様(17期卒業生)、野球部OB尾花祐介様(18期卒業生)、大阪府在住 野球部OB石川直幸様(25期卒業生)

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【写真】さいたま市在住 佐々木静加様

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【写真左】さいたま市在住 車谷祐希・車谷将太様
【写真右】埼玉県立南稜高校野球部 遠山巧監督・部員一同様

enjo_044.jpg 県大会の上位に進出する県立南稜高校からも多くの協力がありました。硬式用具だけではなく、軟式用具も多く寄せられ、次回の石巻市スポーツ少年団への支援に役立ちます。

 今、大切なことは気配り、心配りです。相手の状況を考えてあげる…。浦和学院高校では、お寄せいただいた物資は種別に分類し表示をして送っています。ここでも、事務部の新任職員が頑張って荷作りをしています。4月28日佐川急便で搬送致しました。ご支援ありがとうございました。(浦和学院高校東日本大震災対策本部)

 支援品に同封してお便りをいただきました。温かいお便りありがとうございました。野球部森監督も喜んでおり、自らお手紙は部室に掲示させていただきました。

第4回目となる現地支援-宮城県石巻市にて支援調査報告

 4月25日・26日、本校では第4回目の被災地現地支援を、前回同様に石巻専修大学を拠点とした石巻市内、登米市南方シングホーム翔裕園にて実施しました。今回の目的は、物資支援に限らない「今後の支援の在り方」を調査する目的で行いました。

1.浦和学院高校の今後の物資支援方法、義援金の使途調査
2.携帯型心電計の被災地における利用促進調査
3.生徒・教職員におけるさまざまな支援活動の可能性の有無

訪問先 4月25日・26日の両日

1.石巻専修大学 散水車の継続貸与について
2.石巻市内をワゴン車で巡回、物資支援の提供 ①石巻市 湊地区 ②石巻市立鹿妻保育園
3.登米市 南方ナーシングホーム「翔裕園」 物資支援の提供

今回の救援支援内容

1.石巻専修大学 マスク6000枚、生理用品500個、飲料水・お茶
2.石巻市立慶妻保育園 生理用品200個(職員34名)、お茶1ケース
3.石巻市 湊地区 飲料水、ペットボトルに入れた生活用水200本
4.登米市 翔裕園 生理用品200個(職員20名)、飲料水・お茶

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 4月上旬に集めさせていただいたペットボトル。今回も200本を積んで一番被害の厳しい海岸沿いを中心に巡回しました。避難所生活に限界を感じたご高齢の被災者の方々が、自宅の2階で細々と生活をされています。

 周辺は地盤沈下による冠水と余震の影響でライフラインがストップしています。避難生活が続き、心労も極限に達しています。ここでは、本校独自の携帯型心電計も有効的に役立つことを願っています。

被災者の方々の直接ご意見

①昨日、1ヶ月にぶりに風呂に入れた。風呂は無理でも、体を拭くシートが欲しい。(4/24山形県の温泉地から移動風呂が来たそうです。自衛隊のお風呂だけではとても数が足りません。米軍の好意で、軍人用シャワーが設置されても蛇口が高く手が届かないそうです。)

②ライフラインが復旧したが、余震で配管や下水道が壊われ新生活の糸口が見えない。

③保育所が合併し園児が増えた。床に座るシートが不足しており困っている。

④車・自転車がすべて流され、近くの商店街は壊滅。内陸部のスーパーまで歩くと数時間かかる。中古の自転車を購入したが、がれきが多くすぐにパンクしてしまう。

⑤さまざまな物を贈ってもらえるが、下着・靴が欲しい。

⑥老年者は、避難所生活に疲れ自宅の2階にて細々と生活しているが、一切の救援物資は取りに行かないともらえない。給水タンクは重くて運べない。浦学のペットボトルはとても好評だ。

⑦学校が再開するので、避難所を出たいが行く場所がない。

 現地調査と状況を踏まえ、浦和学院高校では次の支援活動の方向性を決定します。生徒・教職員が自主的に集めた義援金を「時間を無駄に経過させず、困っている方々に直接支援」「生徒たちの思いを添えて形にする」を実践します。学校という社会的使命の中で、できることをすぐに実行していきます。

①5/2 GDR(グランドデザインルーム)決定事項

支援先:石巻市立鹿妻保育園

 海岸から2キロメートルほど内陸であるが、津波で全壊・半壊した地域の避難所として隣接する避難所の小学校と地域の復旧に余念がない。被災地内にある保育所として活動の拠点となっている。また、市内他の保育所から40名の園児が転出してきており、さまざまな活動に不足が生じている。本校散水車の活躍で清掃も逸早く進んでいる。

 支援活動を打ち合わせている鹿妻保育所で、園児が靴を返しに来た。「先生、靴ありがとう。」阿部所長さんに聞くと、「あの子は避難所からサンダルで通っています。遊んだ靴を返しに来たんですよ」と説明を受けた。物資の中に中古の靴もあると言う。しかし、数量もサイズも全員には行き渡らない。すべてを失った子供たちには、通園する靴さえもない。震災から一ヶ月経過した被災地では生活の変化による物資の内容が大きく変わりつつある。

①通園している園児に運動靴・長靴150足を贈る。
②本の「読み聞かせ」シート10枚を贈る。
③復興が進み、安全が確保できた時点で、今回編成した「本の読み聞かせ隊」の派遣を約束できた。

②5/11 執行部会(東日本大震災対策本部)検討事項

支援先:石巻市(東松島市も含む)の小学生・中学生・高校生主体

 物資支援の次は心のケア。高校生・中学生・小学生・園児を元気づけられたら子供たちの本当の笑顔が戻ってくる。

 学校校庭はほぼ壊滅。被災地域外での空き地は、避難所・自衛隊駐留地・ボランティアセンター・遺体安置所・仮設住宅・がれき集積所で覆われ、子供たちが活動する場所はないに等しい。これでは、心のケアどころか、体までも衰えてしまう。子供たちを元気にしてあげる方法はないか、現地で相談をした。現地では「子供スマイルプロジェクト」が存在する。その一役を担えないか。

 本校にも組織単位でのボランティア希望が多い。しかし、余震と復興で現地派遣は難しい状況下、避難所で暮らす子供たちを「浦学へ招待しよう」という取り組みの検討が始まった。連休や夏休みを利用して一日でも多く「個室のある合宿所でゆっくり寝かせてあげたい」「サラダやフルーツをたくさん食べさせてあげたい」「サッカーや野球を存分にさせてあげたい」「絵本を読んで聞かせてあげたい」浦学には2,400名の温かい心があるから…。是非、諸問題を解決して実現していきたい。なぜなら、被災者の方々が一番望む形だから…。

③5/11 執行部会(東日本大震災対策本部)検討事項

支援先:登米市 南方翔裕園

 石巻から北へ50キロ。登米市の老人ホームがある。日頃お世話になっている蓮田翔裕園の姉妹施設である。本校健康科学センターの取り組みとして、生徒のボランティア活動、携帯型心電計の活用による予防と治療が可能になる。

 今回、登米市老人介護施設への訪問は20時を過ぎてしまったが、「温かいご飯食べて行って下さい」と訪問者への気遣いが素晴らしい。さすがに「今夜は石巻に戻りますから」と丁重にお断りしたが、ここの職員の方々も地域の物資供給の拠点となり、相当の過労な状態なのだろう。また、お年寄りは大震災で被災され、さらに続く余震に不安を隠せないご様子。きっと「ふれあい」を求めていると聞く。我々に何か役立てることはないのだろうか。

 本校では、ポケットサイズの携帯型心電計を利用した遠隔心臓検診「災害関連死の一つである心蔵死(不整脈死)を如何に予防するか。」を行っている。精神的肉体的疲労の極限で生活されている被災者の方々の心臓死を少しでも予防するために、心臓専門医の資格を有する小沢友紀雄校長が所長(兼任)となっている当校関連施設である健康科学センター・MJG心血管研究所の心電図自動解析センターを利用したボランティア活動を行っている。誰でも、何処でも、いつでも簡単に利用できるポケットサイズの家庭用小型心電計が活躍する。

 今回も4月1日に訪問した際、このシステムが大いに役立ち、4月25日再訪問した際に「今日、元気に退院しました」と朗報を聞くことができた。被災地では医療関係者不足が深刻化しており、震災から経過した今日では、震災の二次災害を少しでも食い止めていくことが必要であろう。

 保健医療クラスと健康科学センターを所有する本校ならではの支援を検討する。遠隔心臓検診のシステム構築が実現すれば被災地域から携帯電話一本(有線が好ましいが)で測定でき、予防と診療が可能となる。

 これから、息の長い支援活動のスタートとなる。

ご注意

 本校では、生徒・教職員が積極的に「今、浦学にできること」に参加しています。また、独自の大震災対策本部を設け積極的な支援活動の計画を行っています。しかし、「現地が希望することをすぐに実行する」という考え方であり、被災地を混乱させることはあってはなりません。

 計画の中では、教育活動の一環として生徒・一般教職員による現地支援もいずれかの時期に考案中ですが、「現地の復興の妨げにならず、あらゆる観点から、安全確保が整った地域、状態から実施する。」ことを大前提としております。現在はその段階ではございません。

 居住地の道路にはゴミが山積し、郊外には仮の瓦礫集積所が設けられ、この3週間で街は変わりつつありますが、復旧復興活動の妨げにならないような活動を現地と調整してまいります。

(浦和学院高校公式ホームページより)

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