試合速報はこちら

浦和学院、逆転で2年ぶり8強 江口が2試合連続完投

201503271601 第87回選抜高校野球大会第7日は27日、甲子園球場で2回戦3試合が行われ、第3試合は、2年ぶり10回目出場の浦和学院(埼玉)が春夏通じて甲子園初出場の大曲工(秋田)に5―1で逆転勝ちを収め、優勝した13年以来2年ぶりとなるベスト8進出を決めた。

 1点を追う浦和学院は3回、1死二、三塁から諏訪の一、二塁間を抜く右前への2点適時打で逆転。さらに台の左犠飛で1点を加えて2点のリードを奪うと、5回には右翼線三塁打で出塁した先頭・荒木が続く西野の中前適時打で生還してリードを3点に広げた。さらに8回には、安打と犠打、相手投手の暴投で築いた2死三塁の場面で津田が右翼線に適時二塁打を放って突き放した。

 大曲工は初回、赤川の左越えソロ本塁打で先制したが、得点はその1点だけ。3回2死三塁で武田が打ち上げた右翼へのファウルフライがスライディングキャッチされるなど、相手の美技で追加点のチャンスを逃す不運もあった。

 浦和学院のエース江口は、9回で10安打を浴びながらも、初回に浴びたソロ本塁打による1失点に抑え、延長11回を完封した1回戦の龍谷大平安(京都)戦から2試合連続で完投勝利を飾った。

(スポニチ)

◇江口、被安打10も1失点

201503271600 浦和学院(埼玉)が、優勝した13年以来2年ぶりとなる8強入りを決めた。

 1回戦の龍谷大平安(京都)戦で延長11回を完封した左腕エース江口が、初回に先制ソロ本塁打を浴びた以外は要所を締めて9回10安打1失点で切り抜ければ、打線は効果的な場面で長打を放って大曲工(秋田)に貫録勝ち。

 森士(もり・おさむ)監督(50)は「前半は押されっぱなしで、相手が素晴らしい打線を持っているなぁと圧倒されてました」と苦笑いまじりに話したが、徐々に調子を上げたバッテリーに「よく粘ってくれたと思う」と目を細めた。

 2試合連続完投勝利の江口は、先制ソロを許した場面を「初回だったので切り替えていこう、と。崩れないことが大切だと思って投げ続けました」と振り返り、1人の走者も出さなかったのが8回の1イニングだけと苦しんだマウンドを助けてくれたバックの再三の好守に感謝。「野手が守ってくれた。これが一番大きかったです」と笑顔だった。

(スポニチ)

◇安打数上回りながら…大曲工・阿部監督脱帽

 大曲工(秋田)は初回に2番・赤川の左越えソロで先制したものの、その後は浦和学院(埼玉)の左腕エース江口に要所を抑えられ、相手の8安打を上回る10安打を放ちながらも敗れ去った。

 阿部大樹監督(44)は赤川の先制弾を「チームを勢いづけてくれた一撃だった」と振り返りつつ、「もう少し、私がしっかり選手を動かして1点を取るしつこさを出せば、もっと打線がつながったのかもしれないが、ただ打つだけになってしまった。そこは私の反省です」と悔やんだ。

 大曲工は、赤川の本塁打以外の9安打すべてが単打だったが、2年前のセンバツ覇者でもある相手の浦和学院は8安打中3本が長打。それをすべて得点につなげ、ソツのない走塁や好守備も光った。阿部監督は「しぶとさ、どっしりとした根っこの強さは勉強になりました。1人1人のスイングも速いし、内外野の返球の強さもとても印象的でした」と相手を称えた。

(スポニチ)

◇浦和学院バッテリー、焦らずに投球を修正

 一回、大曲工の2番赤川にいきなり本塁打を打たれた。前年覇者の龍谷大平安(京都)を3安打完封(延長十一回)した1回戦で、威力を発揮した内角直球。3、4番にもその直球を捉えられ、1死一、二塁。

 「焦るかな?」。森監督は一塁ベンチから教え子の様子を観察した。浦和学院バッテリーは、しかし、冷静だった。変化球の割合を増やし、後続を打ち取る。「最初は攻めることができていなかったが、うまく修正できた」と捕手の西野。

 変化球は逃げではない。本調子でない左腕江口にとって、この日の生命線になった。八回以外は走者を背負ったが、緩急をつけ、勝負球を低めに落として持ちこたえた。「途中からカーブを増やした。打ち取れる球が見つかったのが大きかった」と江口は振り返る。

 「焦りませんでしたね。評価できます」と森監督。初戦の快投とは味わいの違う、10安打1失点完投だった。

(朝日新聞)

guest

0 件のコメント
Inline Feedbacks
すべてのコメントを表示
error: Content is protected !!
0
コメントしてみるx