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浦学、白岡と再戦 春季県高校野球あす開幕

 21日に開幕する春季県高校野球大会の組み合わせ抽選会が19日、上尾市のスポーツ総合センターで行われ、出場46チームの対戦相手が決定。昨秋の王者で選抜大会に出場したAシード春日部共栄は初戦の2回戦(23日)で川越初雁の挑戦を受ける。

 昨秋の県大会準優勝校で同じくAシードの東農大三は大宮東と激突。同4強でBシードの浦和実は狭山ヶ丘と、同じくBシードの立教新座は西武台とぶつかる。このほか同8強のCシード勢は、埼玉栄が浦和と、上尾は与野と、聖望学園は越ヶ谷と、山村学園は秀明英光と、それぞれ対戦する。

 昨夏の甲子園に出場した浦和学院と花咲徳栄はノーシードでともに1回戦から登場。7連覇を狙う浦和学院は昨秋の県大会初戦で敗れた白岡と注目の再戦。花咲徳栄は伊奈学園と顔を合わせる。

 大会は県営大宮など4球場で実施。順調に日程を消化すれば、決勝は来月4日に県営大宮で行われる。本県で開催される春季関東大会(5月18~22日・県営大宮ほか)には上位4校が出場。また、16強が今夏の第101回全国選手権埼玉大会のシード権を手にする。

 大会は全試合が有料で一般500円、中高生200円。引率された少年野球・中学生チーム(引率者・保護者有料)、障害者(障害者手帳の提示)と介添者1人、小学生以下は無料。

共栄、浦学、徳栄が中心

 優勝争いは昨秋王者で選抜大会に出場したAシード春日部共栄を軸に、ノーシードながら県高校野球界をけん引する浦和学院と花咲徳栄の私学2強を加えた3校を中心に展開しそうだ。投手力が光るBシード浦和実と投打で高レベルのノーシード昌平らが追い掛ける。

 秋春連覇を狙う春日部共栄は、エース右腕村田が柱だが、テンポ良く投げ込む右腕武藤の急成長が好材料。打線は秋の7番丸田が上位に入り、平尾とともに引っ張る。

 7連覇が懸かる浦和学院は、左右の好投手をそろえる。地区大会で投げた美又、石渡の両右腕のほか、下薗、永島の両左腕の継投で守備からリズムをつくる。白岡との1回戦で昨秋の雪辱を果たして波に乗りたい。

 花咲徳栄は2~5番に橋本、韮沢、井上、羽佐田と昨夏の甲子園経験メンバーが並ぶ打線が強力。投手は制球力に秀でる中津原、変化球に切れがある高森の左2枚が主力。3回戦で強敵・聖望学園との対戦が見込まれる。

 虎視眈々と頂点を狙うのは浦和実と昌平だ。浦和実はスピンの効いた直球が武器の右腕豆田から安定感のあるエース右腕三田への継投が必勝パターン。打線は4番竹内が鍵になる。プロ注目の好左腕米山を擁する昌平は1、2年生で組む上位に長打力があり、打線も迫力十分。

 昨秋準優勝と躍進し、2季連続の関東出場を目指す東農大三にも注目。一冬越えて直球に力強さが増したエース飯島と井口の両右腕が好調だ。

 公立校で唯一のシード校の上尾はエース左腕寺山に期待。このほか、昨秋4強の立教新座や投打のバランスがいい山村学園や聖望学園、市川越、埼玉栄なども上位をうかがう。

ノーシードから巻き返しへ 浦和学院・花咲徳栄

 昨夏の全国選手権に出場した浦和学院と花咲徳栄がノーシードから巻き返しを図る。

 昨秋の県大会の初戦で白岡に敗れた浦和学院はチーム力の底上げに徹した。一冬越えて7連覇が懸かる今大会の初戦で再び白岡と対戦が決まり、森監督は「もう一度、やれってことだね」と苦笑い。くじを引いた主将の中前は「絶対勝ちます」と雪辱に燃えている。

 花咲徳栄は「5年連続の夏を狙うための練習」を合言葉に掲げ、走り込みや打撃練習など、“厳しい冬”を乗り越えてきた。主将の吉倉は「夏につなげるためにも、春はしっかりと自分たちの野球を貫く」と言葉に力を込めた。

甲子園の敗戦糧に 春日部共栄

 春日部共栄が、ほろ苦い選抜大会での敗戦から再出発を誓う。「甲子園で、なぜ自分たちの野球ができなかったのか。足りなかったものを選手たちに考えさせた」と植竹監督。守備の再構築、ミートを意識した打撃など、攻守を鍛え直してきた成果を見せられるか。

 選抜大会ではメンバー外だった右上投げの武藤が台頭し、投手層も厚くなった。打線は打順の組み替えを模索し、エースで4番の村田頼みからの脱却を図る。主将の石崎は「全国で戦うために課題を修正してきた」と力強い。15年ぶりに秋季県大会を制し、22大会ぶりの選抜切符を手にしたチームが、今度は15年ぶりの春の頂を狙う。

狙うは2季連続関東 東農大三

 昨秋、20年ぶりの関東大会出場を果たした東農大三。主将の加納は「2季連続の関東大会出場と関東で勝つこと」と次なる目標を掲げる。秋の関東では土壇場で30年ぶりの白星を逃しただけに、再挑戦できるか。そのためにも、まずは4強入りを目指す。

 この冬は、体づくりと基本の徹底に費やした。一球一球のプレーの質にもこだわってきたという高広監督は、「普通のことを普通にできるように準備と確認ができれば」と冬場の底上げに手応えを感じている。

全力プレーで初の大舞台へ 浦和麗明

 創部2年目を迎えた浦和麗明が初の県大会出場。1年生だけで戦った昨秋は地区大会の初戦で敗退し「あの負けから、勝ちたいという選手たちの思いが強くなった」と佐藤監督。敗戦を切っ掛けに変わった選手たちが、公式戦初勝利と県切符をつかんだ。所沢商との初戦に指揮官は「うちは出場46校中の46番目。全力でプレーするだけ」と無心で大舞台に臨む。

(埼玉新聞)

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