◇後輩20人、目輝かせ
【写真】一塁側アルプススタンドから声援を送る大宮アローズの子供たち(毎日新聞埼玉版)
一塁側アルプススタンドに、緑川皐太朗内野手と木暮騎士内野手の出身少年野球チーム「大宮アローズ」(さいたま市北区)の小学生20人が駆けつけた。緑川選手と木暮選手を指導した関根道雄監督(62)は「2人とも小学生の時のプレースタイルそのもの。まさかこんな舞台に立つとは」とほくほく顔。甲子園の大きなグラウンドでプレーをする先輩を見ながら、小6で主将の附田彪冴(ひゅうご)君(11)は「頑張って、いつか自分もここで試合したい」と目を輝かせていた。
◇夏はマウンドに
【写真】グラブとメガホンを手に試合を見つめる涌本亮太投手(毎日新聞埼玉版)
大会直前に右肘を負傷し登録メンバーを外れた涌本亮太投手は、ファウルボールから応援団を守るためのグラブを手にスタンドから声をからした。昨秋の公式戦で4試合に登板し、投手陣の一翼を担ってきただけに夢舞台に立てない悔しさは募るが、森士監督に「夏が本番だ」と励まされ、下半身の強化などを続けてきた。「試合をスタンドから見ることで新たな発見もある。この経験を生かし夏はあのマウンドに立ちたい」とグラウンド上の選手と同じ思いで声を出し続けた。
◇千羽鶴に思い込め
【写真】浦学ナインの勝利を祈って作った千羽鶴を囲む鹿妻・子鹿クラブの子供たち(毎日新聞埼玉版)
東日本大震災以降、ボランティアや合同練習で交流のある宮城県石巻市鹿妻(かづま)地区の「鹿妻・子鹿クラブスポーツ少年団」の小学生らが、初戦に続き、手作りの千羽鶴を手に声援を送った。主将で小6の佐藤菜々実さん(11)は「思いを込めて鶴を折りました。今日も勝って」と必死に声を張り上げたが、試合はあと一歩及ばなかった。同少年団親の会前会長の遠藤孝弘さん(33)は「しびれる試合で勝ってほしかったが子供たちはいい経験ができました。九回裏の粘りを見習います」と話していた。
(毎日新聞埼玉版)