【写真左】小川で水浴びをして涼む選手たち=兵庫県西宮市
【写真右】ヘッドを意識して練習する笹川選手(中央)=兵庫県西宮市(以上朝日新聞)
埼玉代表、浦和学院の選手たちは18日、8強をかけて臨む天理(奈良)戦を目前に控え、シートノックや打撃練習に汗を流した。練習後には近くの小川で水浴び。仲間たちとつかの間の楽しい時間を過ごし、身も心もリフレッシュした。
天理は夏の全国大会を2回制覇した強豪。今大会は2回戦でエース中谷佳太投手(3年)が完投したほか、さらに奈良大会で継投した4投手も後続に控える。浦和学院の打線が爆発するかに注目が集まる。
1、2回戦で本塁打を放ち、3試合連続が期待される笹川晃平選手(3年)はこの日、打撃練習で快音を響かせた。また、先端に重りが付いた樹脂製の棒を振り、バットに球を当てる時の感覚を確認していた。
笹川選手は「記録は意識せず、センター中心にしっかり返すことに集中したい」と話した。
投手陣は1、2回戦を投げ抜いた佐藤拓也投手(3年)以外の先発や継投も予想される。山口瑠偉投手(2年)は70球を投げ、スライダーやカーブの曲がり具合を確認した。「いつでも最高のパフォーマンスを出せる準備はできている」。小島和哉投手(1年)は「最高の舞台で、先輩たちの期待に応えられるようにしたい」と話していた。
(朝日新聞埼玉版)
◇両投手ロースコア予想
夏の全国高校野球大会第11日の19日、浦和学院は第3試合で天理(奈良)と対戦する。浦和学院の佐藤拓也投手と天理の中谷佳太投手にチームの調子や相手の印象などについて聞いた。
――チームの調子は
佐藤「2回戦突破だけで満足はしていない。緊張感を持って練習できており、調子も良い」
中谷「2回戦でエラーが多かったので、練習でもう一度、守備の調整をした。雰囲気が良く、このまま勢いに乗りたい」
――相手チームの印象は
佐藤「積極的に振ってくる。甘い球は打たれるだろう。投球のキレや制球力で勝負したい」
中谷「佐藤投手は制球が良いと聞いた。自分も低めのコーナーに投げ分け、負けないピッチングをしたい」
――どんな試合展開に
佐藤「(18安打を放った)2回戦のようには打たせてもらえないだろう。1点を争うロースコアの試合になる」
中谷「浦和学院は打撃が良いので、ロースコアで勝負したい。バックの守備を信じて、打たせて取りたい」
◇チーム打率、県大会3割5分…天理
私立で1900年創立。野球部は翌年創部。甲子園で春は97年、夏は86年と90年に優勝している。卒業生に阪神の関本賢太郎、元ダイエーの門田博光のほか、ロンドン五輪男子柔道代表の穴井隆将らがいる。
奈良大会では5試合中2試合でコールド勝ちした。チーム打率は3割5分を超え、決勝でも本塁打を含む17安打で大勝した。強打の一方、8犠打、14盗塁を記録するなど、手堅く、足を絡めた攻撃もみせる。古田塁は長打力があり、2本塁打、7打点をたたき出した。
エースの左腕・中谷佳太は、1回戦に続き、2回戦の鳥取城北(鳥取)戦でも先発。低めに集めた投球で、相手打線を5安打2失点に抑え完投した。二回には打者10人の猛攻で4点を奪うなど、つなぐ打線ができている。
(読売新聞埼玉版)