強打者ぞろいの日本打線がようやくかみ合い始めた。けん引役となったのは、ここ2試合無安打と苦しんでいた7番・笹川だ。
浦和学院では中軸を任され、今夏の甲子園でも2本塁打を放った笹川だが、日本代表となると勝手が違った。初戦は7番、2戦目も9番と下位打順に回った上、ともに無安打。「とにかく結果が欲しかった」という。
前夜に宿舎の部屋で1時間バットを振り込むと、同部屋の高橋(龍谷大平安)からバットの握り方の助言も受け、「何となく打てる気がした」。二回、中前に大会初安打を放つと、五回は右中間を破る適時三塁打。八回も左前打で3打数3安打の大当たり。「木製バットは打ち方を変えないといけないと思っていたが、打てないのは気持ちの問題だった」と振り返った。
前夜の台湾戦は12安打で2得点と拙攻が目立った日本だが、この日は3本の三塁打を含む13安打8得点。慣れない木製バットによる長打不足に苦しんできたが、ようやく光が見え始めた。
(毎日新聞)