来春の第3回WBCで3連覇を狙う日本が、1次ラウンドA組のライバル、キューバを下した。日本は炭谷(西)の先制ソロ本塁打などで奪った2点を完封リレーで守り切り、山本監督の初陣を勝利で飾った。
浩二ジャパンの初得点を炭谷がたたき出した。二回2死、走者なし。カウント2ボールからキューバの先発ペドロソの直球を強振し、左翼席へ運んだ。七回には角中(ロ)が右中間二塁打で出塁。炭谷の送りバントで1死三塁とすると、代打・井端(中)の二塁ゴロが相手エラーとなり、貴重な2点目が入った。
投手陣は強打のキューバ打線を7人の継投で3安打無失点に封じた。先発の大隣(ソ)と2番手の大竹(広)は、それぞれ2回を一人の走者も出さず無失点。五回から登板した筒井(神)は2死から2連打され、一、二塁となったところで降板したが、代わった今村(広)が後続を断った。七回2死から加賀(D)、八回1死からは大野(中)が登板し、それぞれ無走者に抑えた。九回は山口(D)が2死から中前打を許したが、無失点で締めた。勝利投手は今村。
18日に第2戦が札幌ドームで行われる。
◇大竹、日の丸舞台で2回パーフェクト
大竹が見事な完全リレーを果たした。2回を完全に抑えた先発・大隣の後を受け、三回から登板。先頭・セペダをチェンジアップで見逃し三振に斬ると、ペスタノは142キロで空振り三振。続くアルエバルエナに粘られたが、最後はシュートで遊ゴロに斬った。
「決め球のシュートがどれだけ通用するか」と話していた通り、内角をエグる強気の投球。四回は内野ゴロ3つ、わずか5球で料理し、2回をピシャリ。最速146キロに最遅98キロカーブの緩急差で、外野に打球を飛ばさせなかった。
「シュートでも打ち取れたし、緩急を付けた思い通りの力を出せた。自分の持ち味を生かした投球でうまく打ち取れた」。今季は右肩痛を克服し、自己最多の11勝を挙げた。プロ初の日の丸舞台で復活の1年を笑顔で締めた。
(デイリースポーツ)
◇大竹、落ち着いた投球
日本は広島の大竹が2番手で登板し、2回を無失点と好投した。「キューバの選手は力強く、スイングも速いので、甘いコースに投げないように気をつけた」。その言葉通り、力強い速球と変化球をコーナーに投げ込み、6人の打者を完璧に抑えた。
若手主体のチームではベテランの域となる29歳。「自分の持ち味を生かす投球ができた」。国際舞台でも落ち着いたマウンドさばきを見せた。
(時事通信)
◇大竹2回完全「持ち味生きた」
広島大竹寛投手(29)が、完全投球を引き継いだ。2回を6人で仕留めたソフトバンク大隣憲司投手(27)の後を継ぐと、3回にセペダ、ペスタノを連続三振に打ち取るなど、2イニングで走者を1人も許さなかった。「キューバの選手は力強く、スイングも速いので、甘いコースに投げないように気を付けた。自分の持ち味を生かしたピッチングでうまく打ち取れた」と振り返った。
(日刊スポーツ)
■侍ジャパンマッチ(11月16日・福岡ヤフードーム)
キューバ
000000000=0
01000010x=2
日本
【キ】ペドロソ、マルティネス、ヒメネス、ゴンサレス-ペスタノ、ラロサ
【日】大隣、大竹、筒井、今村、加賀、大野、山口-炭谷
▽本塁打 炭谷(日)
▽二塁打 角中(日)
◇大竹寛投手投球成績
2回、23球、被安打0、2奪三振、与四死球0、失点0