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浦学、仙台育英と初戦 3日目第4試合 屈指の好カードにも冷静

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【写真】対戦が決まり、仙台育英の上林誠知主将と握手し健闘を誓い合う浦和学院の山根佑太主将(右)=5日午後、大阪市のフェスティバルホール(埼玉新聞)

 第95回全国高校野球選手権記念大会(8日から15日間・甲子園)の組み合わせ抽選会が5日、大阪市のフェスティバルホールで行われ、選抜大会王者で2年連続12度目の出場となる浦和学院は、大会3日目の10日、第4試合で昨秋の明治神宮大会優勝で選抜大会8強の仙台育英と1回戦で激突することが決まった。

 浦和学院の山根佑太主将が出場校中9番目にくじを引き、11番Bのカードを引いた。そして、さいたま市出身で仙台育英の上林誠知主将が、16番目に11番Aの札を引き、1回戦屈指の好カードが実現した。

 春夏連覇へ、いきなり強豪との対戦となったが、森監督は「ここまで来たら弱いチームはない。どこと当たっても一戦必勝の思いで準備していきたい」といつもと変わらず。日程について山根は「3日目か4日目を引きたいと思っていた。気持ちの部分で戦いに集中していく」と力強く抱負を語った。

◇屈指の好カードにも冷静

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【写真】くじを引き、番号を読み上げる浦和学院・主将の山根=5日午後、大阪市のフェスティバルホール(埼玉新聞)

 1回戦からいきなり、選抜大会王者と神宮大会覇者が激突する屈指の好カードが実現。先に引いて待っていた浦和学院の隣に、仙台育英が滑り込んできた。対戦が決まった瞬間、会場はこの日一番のざわつきだった。

 抽選終了後、選抜優勝校ということも相まって当然、森監督と主将の山根は多くの報道陣に囲まれた。だが周りが騒ぐよりもはるかに、ナインらは落ち着き払っていた。

 強力打線に立ち向かうことになるエース小島は「逆に引き締まっていい」と何食わぬ顔で語り、4番の高田も「強いチームだけど、一歩も引くことはない」。締めるように山根が「相手は関係ない。大事な初戦にいかに普段通りのプレーが出せるかどうか」。頼もしい言葉が次々と並んだ。

 埼玉県勢初の栄冠、そして史上8校目の春夏連覇へ―。強豪と言われるチームとは、早かれ遅かれぶつかり、倒さなければならない。対戦相手よりも、日程を気にしていた森監督も「望むところだ」と力を込める。ウラガクが掲げる一戦必勝スタイルを貫くには、格好の相手に違いない。

◇強いチームの印象 仙台育英・佐々木順一朗監督の話

 浦和学院は選抜大会で優勝し、強いチームという印象。打ち合いにしたいが、小島君と勝負しなくてはならないので(打ち合いには)できないと思う。うちが相手をどれだけ抑えられるか。ビッグイニングをつくらせないこと。

◇全力でいきたい 仙台育英・上林誠知主将の話

 会場がざわついたので浦学と当たったと分かった。初戦で選抜優勝校と当たり、気が引き締まるが楽しみもある。小島投手はコントロールがいいイメージ。連打連打で点を取りたい。初戦に勝てば乗っていける。全力でいきたいと思う。

◇34度出場の東北の雄 仙台育英 2年連続24度目

 2年連続24度目。春も含めると34度の甲子園出場を誇る東北の雄。チームの柱はさいたま市出身で4番を務める主将の上林。宮城大会の打率も4割3分5厘と高く、準決勝、決勝では本塁打を放った。上林以外にも強打者が多く、7番水間は5割2分4厘、9番のエース鈴木も4割6分2厘と当たっていた。1番熊谷と3番長谷川はともに打率1割台。投手陣は鈴木と馬場の両右腕が二枚看板を形成。失策は6試合で12と多い。宮城大会決勝では一回に5失点しながらも徐々に追い上げ九回にサヨナラ勝ちした。

◇浦学、大阪桐蔭、日大三が3強 2世監督の采配も注目

 突出したチームはないが、今春の選抜大会王者の浦和学院、昨夏覇者の大阪桐蔭、強力打線を擁する日大三(西東京)を軸にした優勝争いになりそうだ。

 浦和学院は2年生左腕の小島が埼玉大会準々決勝で完全試合を達成。成長著しく、打線も破壊力十分だ。屈指の好カードとなった仙台育英(宮城)との1回戦を乗り切れば勢いに乗れる。

 史上7校目の夏連覇を狙う大阪桐蔭は、森友主将を筆頭に攻撃力は屈指。葛川ら投手陣の出来が上位進出の鍵になる。一昨年頂点に立った日大三は西東京大会での平均得点は1試合平均12・5点。今年も自慢の打線は健在だ。

 “3強”に続くのは選抜準優勝の済美(愛媛)、昨夏4強の明徳義塾(高知)、全国一の激戦区を制した横浜(神奈川)か。済美は最速157キロを誇る剛腕安楽が安定感を増し、明徳義塾は昨夏も4番を任された2年生の岸が背番号1を背負う。横浜は2年生中心だが、浅間、高浜らが桐光学園の松井を攻略し、勝負強さが光る。

 “名物監督2世”の指揮にも注目が集まる。29年ぶり出場の箕島(和歌山)は同校を4度の甲子園大会制覇に導いた故尾藤公氏の長男の強監督が采配を振るい、初出場の自由ヶ丘(福岡)の赤嶺監督は、沖縄水産で2度の選手権準優勝を果たした故栽弘義氏を父に持つ。

 7年連続出場で春ベスト8の聖光学院(福島)、同じく春8強の北照(南北海道)、甲子園で優勝経験がある常葉学園菊川(静岡)も地力はある。再試合に及んだ広島大会を勝ち抜いた瀬戸内は決勝で24回を無得点に抑えた山岡の投球に期待。弘前学院聖愛(青森)西脇工(兵庫)など春夏通じて初出場のチームの戦いぶりも楽しみだ。

(埼玉新聞)

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