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浦和学院、森士監督に聞く「投手育成術」

好投手を輩出し続ける浦和学院

正解はない。指導はいつも模索

投手育成に定評のある森監督。2013年センバツで、埼玉県勢として45年ぶり2度目の全国制覇を果たした時のエース小島和哉(当時2年・現早稲田大3年)、2015年センバツ4強入りの立役者・エース江口奨理(立教大2年)。ともに左腕で、失点を計算できる全国屈指の好投手を育てた。高1からメンバー入りし、常時140キロ台を出した小島と、2年秋まで公式戦不参加ながら、チェンジアップを駆使して全国で三振の山を築いた江口。同じ左腕でも「タイプは違った」と話す。

投手育成のコツを聞くと「正解はなく、指導はいつも模索です」。その中でぶれずに言えることは「ピッチャーはどんなタイプであっても、身体の中にある肩の位置は同じ。そこからの入れ替えの角度(回転)が横なのか、縦なのかが違うだけで、トップの位置は同じだということです」。

ただ多くのピッチャーが悩むように「身体の回転」については十人十色。森監督はこの部分を特に注意して観察するそうだ。「(そのピッチャーの)どこにクセがあるかを見抜きます。そのクセが理にかなっていれば直さないこともある。オーソドックスな形にはめようとすると、良いものを崩してしまうので、最初に見た時の『形』、ヒラメキを大事にしていますね」。

投手出身ながら、指導は「キャッチャー目線」

その眼力は、自身が現役時代(上尾―東洋大)、ピッチャーだったことが起因しているのか聞くと「僕自身はたいしたピッチャーじゃなかったので。それはないですね」と否定した。23歳から母校のピッチングコーチを務め、27歳で監督就任。長きにわたる指導歴をふり返ると「ピッチャーとしての感覚でものを言うと、押しつけになってしまう、口を挟みすぎてしまうことがありました」と反省する。

「選手がやろうとしていることを阻害しているなと感じたのです。そこからは、あえて『キャッチャー目線』で見て、アドバイスするようにしています。客観的な視点で、体重移動、フォームのバランス、そのピッチャーの特徴を見抜いてあげなくてはいけません」。

助言の仕方についても、今までの「こうしなさい」という言い方から、根拠をつけたわかりやすい言い方に改善。こだわり続けてきた指導スタイルを変えるきっかけになったのは、昨年、1年間を使って受講した「早稲田大学院スポーツ科学研究科修士課程」での講義、スキルが大きく影響していると言う。

勝利への執念はそのままに、手法を変える。様々な人脈で得た指導論を「浦学流」にアレンジし、今の時代に合わせた指導を模索している。

昨年から息子の大(大)コーチが母校に戻ったことも大きく、新しい発想を息子から吸収、相談しながら、ピッチャーメニューを構築している。

今春の関東大会はタイプの違う4人の投手を起用して、V奪回に成功した。4投手のうち、2年生が3人。伸びしろを見極め、育み、個性をつぶさない投手育成術。夏の復権を果たすために、この夏、選手と一枚岩となって戦い抜く。

(タイムリー・ウェブより)

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