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浦和学院、苦しみながら3連覇へ船出 第96回全国高校野球埼玉大会

 (12日・県営大宮ほか)

 第3日は9球場で2回戦22試合が行われ、2度目の3連覇を目指すAシード浦和学院は狭山経済に3-1で勝った。打線は狭山経済の左腕山岸を攻めあぐねていたが、0-0の八回に台の2点適時打と津田の犠飛で3点を奪うと、エース小島が九回の反撃を1点に抑え逃げ切った。

 昨夏8強の埼玉平成は、14安打8得点の猛攻でCシード桶川に8-2で圧勝。創部7年目の山村学園は春日部東に6-2で快勝し、6度目の夏で初勝利となった。

 立教新座は3番横関の6打数6安打、2打点の活躍で志木を10-2で退けた。川口は五回以降に6点を奪い、獨協埼玉に7-0で八回コールド勝ち。小松原はふじみ野を、正智深谷は熊谷商をそれぞれ下し、好カード対決を制した。

 川越工、狭山ヶ丘、西武文理、昌平、松山のほか、春季県大会準優勝の聖望学園や市川越、大宮東の上位シード勢もそろって快勝発進した。

 第4日は13日、県営大宮など10球場で2回戦22試合を行う。

◇苦しみながら3連覇へ船出 浦和学院

  苦しみながら3連覇へ船出した。打線が五回まで狭山経済・山岸の前に無安打。ようやく八回、2連打で走者をため、台の2点適時打と津田の右犠飛で3点を入れた。エース小島は九回に失点したものの15奪三振で5安打完投した。台は「狙い球を仕留められず当てに行っていた」と反省。森監督は「気負ったのか焦ったのか、これが公式戦」と口元を引き締めた。

◇左腕山岸、敗戦も涙なし 王者相手に5安打完封

  秋も春も地区初戦敗退した左腕が王者相手に一世一代の投球を見せた。狭山経済の先発の山岸が強打の浦和学院を五回まで無安打に抑えるなど5安打完投。敗退にも涙はなく「今日は出来過ぎ。90点以上」とはにかんだ。

 立ち上がりから直球が走り、変化球を交ぜて丁寧に低めを突いた。六回に初安打を許したがそれもバント安打。七回まで2安打に抑えて迎えた八回、3連打で失点した。

 浦和学院との対戦が決まり「厳しいけど向かっていくしかない」と決心した。春にスタミナ切れした反省から毎日10キロの走り込みを継続。中学時代は川越ボーイズで「3、4番手だった」投手が昨年の選抜優勝左腕と互角に投げ合った。岩田監督は「今日の1試合は小島君より良い投球だった」と最大の賛辞を送った。

(埼玉新聞)

◇浦学・小島 15奪三振で初戦突破

 埼玉大会では、昨春センバツ優勝の浦和学院が苦しみながらも初戦突破。最速143キロのセンバツV左腕・小島和哉投手(3年)が15奪三振で1失点完投し、チームを勝利に導いた。神奈川、愛知、大阪など16大会が新たに開幕。沖縄は4季連続出場を目指す沖縄尚学が快勝し、8強が出そろった。

 正真正銘の大黒柱に成長して、小島が夏の舞台に帰ってきた。独特の緊張感が充満する初戦で15奪三振。「三振は意識していなかった」。淡々と話す姿が頼もしかった。

 チーム全体に硬さがあり、相手の技巧派左腕に五回まで無安打。0‐0は七回まで続いた。だが、重苦しいムードの中でも、エースは顔色ひとつ変えず。初回と七回の2死一、二塁は、いずれも直球で三振を奪って切り抜けた。打線は八回に、1番・臺(だい)の先制適時打などで3得点。これで十分だった。

 全国屈指の破壊力だった昨年とは打線は一変したが、小島は「打てなくても、0点で抑えれば負けない」と言い切った。この日は「調子が悪かった」という中で、主審の傾向を敏感に察知。持ち味の内角攻めより、広く感じた外角を多投するしたたかさを見せた。

 昨年からの変化を、森士監督(50)は「『打ってくれなくても抑えるんだ』という覚悟が違う」と話す。新チーム結成当初は一時、主将も経験。自分が担うべき役割は理解している。「ここからは技術がいきなり上がるわけじゃない。体調にしっかり気を使って、状態を上げていきたい」。昨夏以来自身4度目の聖地へ、左腕はどこまでも冷静沈着だ。

(デイリースポーツ)

◇小島、毎回15K!浦和学院、3年連続出場へ初戦突破

 3年連続出場へ、浦和学院が苦しみながらも初戦を突破した。狭山経済と対戦したが、7回まで0―0。打線も2安打に抑えられていた。

 だが、昨春センバツV左腕・小島は「0点に抑えれば負けることがない」と気迫の投球で援護を待った。初回に2死一、二塁とされたが、そこから3回先頭まで5者連続三振。8回まで4安打に封じた。

 すると、その裏に味方が3点の勝ち越し。小島は9回に1点を失ったが、最後の打者は三振で締めた。毎回の15奪三振。それでもエースは「失点は完全に失投。勝ち進めば失投が命取りになる。1球の重みをもっと感じないといけない」と先を見据えた。森士(おさむ)監督も「初戦なので選手たちは緊張していた。一人一人のパフォーマンスができていない」と引き締めていた。

(スポニチ)

 試合結果
 2回戦 7月12日(市営大宮球場)
TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
狭山経済 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 5 2
浦和学院 0 0 0 0 0 0 0 3 x 3 5 0
【浦】小島-田畑 【狭】山岸-柴田
▽二塁打:小島(浦)本橋(狭)
 浦和学院打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
3 1 2
土屋 2 0 0
津田 3 0 1
山崎 4 0 0
田畑 3 0 0
小島 3 1 0
秋山 3 0 0
清野 3 1 0
石森 2 2 0
26 5 3
 狭山経済打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
4 1 0
渡部 4 0 0
豊田 3 2 0
本橋 3 1 1
柴田 3 0 0
遠藤 3 0 0
加藤 4 1 0
山岸 3 0 0
杉山 3 0 0
30 5 1
 投手成績
TEAM 選手名 被安打 奪三振 与四死球 失点 自責
狭山経済 山岸 8 5 2 3 3 3
浦和学院 小島 9 5 15 4 1 1
TEAM 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 併殺 残塁
狭山経済 15 4 0 0 2 1 6
浦和学院 2 3 2 2 0 1 4

 浦和学院は八回、台の2点適時打と津田の犠飛で3点。先発小島は15奪三振で5安打完投。狭山経済は山岸が好投したが最後につかまった。

(埼玉新聞)

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