◇仲間を引っ張る大黒柱 津田翔希遊撃手(2年) |
昨秋の関東大会を制し、明治神宮大会で準優勝を果たしたチームをけん引した主将は「秋シーズンを戦い抜いた経験が主将としての自信につながった」と語り、大黒柱として2年ぶり2度目の全国制覇を目指す。
昨秋の公式戦打率は14試合で3割4分と安定。打撃ではチャンスをつくり、守備では軽快な動きでピンチを防ぐナインの中核。新チームでは唯一、1年生で夏の甲子園出場の際にレギュラーを経験している。「自分が仲間たちに経験を伝え、引っ張っていく」と役割を自覚している。
普段は物静かなタイプだという。主将に就任してからは、練習、試合ともに率先して声を出すようになった。森士監督も「立場が人を変える。経験を積み、リーダーとしての自覚が身についてきたようだ」と成長を頼もしく感じている。
14日に行われたセンバツ旗授与式では堂々と旗を受け取り、「もっと重い(全国)優勝旗を埼玉に持ち帰りたい」と意気込んだ。
◇抜群の制球力がウリ 江口奨理投手(2年) |
守備でリズムをつくるナインの主軸。秋の公式戦成績は13試合92回を投げ、防御率1・57を誇る。
直球の速度は最速130キロ前後で「速球派」とはいえないが、抜群の制球力がウリ。カーブとチェンジアップを織り交ぜた投球で打者に的を絞らせず、「打たせて取る」ピッチングでチームの勝利に貢献してきた。
1年生の秋に右目の病気でしばらく戦線を離脱し、昨秋から公式戦に復帰。シーズン当初はスタミナや立ち上がりのリズムづくりに課題があったが、連戦を経て克服した。「目の不安はもうない。制球力にさらに磨きをかけ、自分のスタイルを徹底する」と晴れの大舞台に備える。
2年前は、浦学ナインの甲子園初優勝をテレビで見ていた。今度は自分がエースとしてマウンドに立つ。昨夏の県大会敗退後も新チームを支えてくれた3年生に感謝し「目標は再び全国制覇すること。先輩たちに恩返ししたい」と力を込めた。=つづく
(毎日新聞埼玉版)