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センバツ’15・栄光を再び:浦和学院(1)目指すは全員野球 個々が最大限実力発揮し

◇堅実な守りと「二枚看板」

201502241700 2年ぶり10回目のセンバツ出場を決めた浦和学院高校(さいたま市緑区)。同校は2013年春の甲子園で初優勝している。2年ぶり2回目の栄光にかける新チームの昨秋以降の軌跡と中心選手を紹介していく。

 今回の浦学ナインは「守備からリズムをつくるチーム」(三浦貴コーチ)。打たせて取る投球が持ち味のエース・江口奨理(しょうり)投手(2年)を軸に、守備で好循環を生み出すのがスタイルだ。

 昨夏の県大会はまさかの3回戦敗退。その後、津田翔希(しょうき)主将(2年)を中心に始動した新チームに、引退した3年生も練習に付き添って戦力強化に貢献した。昨秋の県大会決勝では、終盤まで食らいつく川越東を降し、頂点に返り咲いた。

 理想の「形」が見え始めたのは昨年10月の関東大会。初戦の桐光学園(神奈川県)戦ではわずか3安打と奮わなかったが、被安打2と持ち前の堅実な守りで1-0で勝利した。準決勝の健大高崎(群馬県)戦では荒木裕也選手(2年)がサイクル安打を放つ大活躍。決勝の木更津総合(千葉県)戦では連投で疲弊した江口投手に代わって先発した小倉匡祐(きょうすけ)投手(2年)が10奪三振、自責点0の見事な投球で初完投。安定した投手陣の「二枚看板」を印象づけた。

 関東大会での連日4試合は、チームとして初めての経験。過酷なスケジュールをこなした実績が大きな自信となった。引退した後もバッティングピッチャーとしてチームを支えてきた小島和哉投手(3年)も「(後輩たちは)自分たち以上に重圧があったと思うが、勝ち進むにつれて強くなった」と振り返る。

 全国の強豪と対戦した昨年11月の明治神宮大会。決勝の相手は13年夏の甲子園の1回戦でサヨナラ負けを喫した仙台育英(宮城県)。三回に臺浩卓(だいこうた)選手(2年)の適時打で同点に追いついたものの、相手の好投に後続を断たれ、七回に途中登板した江口投手も2点本塁打を浴びて再び4-1で敗北した。準優勝という成績を残しながらも、森士(おさむ)監督は「これが今の実力」と厳しく課題を口にした。

 大型選手がいないナインが目指すのは個々が実力を最大限発揮する「全員野球」。森監督は優勝経験校としての重圧を感じつつも「過去の結果にはこだわらない。残りの時間で戦力を積み上げていくだけ。最高のパフォーマンスで全国を戦い抜きたい」と語る。=つづく

(毎日新聞埼玉版)

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