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浦和学院、聖望学園破り2年連続決勝進出 高校野球埼玉大会

 (21日・県営大宮)

 第10日は南大会の準決勝2試合が行われ、Aシードの浦和学院とノーシードの川口がそれぞれ勝って決勝に進出した。浦和学院は2年連続18度目、川口は初。

 ノーシード同士の対決となった川口-川越東は、川口が二回に4連打など打者10人の猛攻で5点を先制。先発した岩城が2失点で完投し、7―2で快勝した。川越東は序盤の大量失点でリズムを崩し、打線がつながらなかった。

 5年ぶりの甲子園を狙う浦和学院は先発渡辺から永島、美又の完封リレーで聖望学園に7-0と完勝。二回に畑の右前打で先制すると、五回に矢野が2点適時打を放ち、八、九回にも2点ずつ奪った。聖望学園は散発6安打に封じられ、2年ぶりの決勝進出を逃した。

 浦和学院と川口が前回対戦した2014年の全国選手権埼玉大会3回戦では、川口が4-1で勝利している。決勝は23日、県営大宮で午前10時プレーボール。

 第11日は22日、北大会の準決勝2試合を実施。昨年の全国選手権覇者の花咲徳栄-滑川総合(10時)、上尾-昌平(12時30分)のカードで争われる。

風格漂う背番号11 右腕渡邉、6回無失点

6回を4安打無失点に抑えた浦和学院の先発渡邉

 今大会初先発の浦和学院・右腕渡辺が6回無失点と好投。「真っすぐは一番自信がある。相手バッターは(直球に)合っていなかった」と190センチの長身から投げ下ろす直球を中心に聖望学園打線をねじ伏せた。

 「一回をゼロに抑えて雰囲気をつかんだ」と二回から四回を三者凡退。五回1死二塁のピンチで代打其池に右中間フェンス直撃の二塁打を浴びたが、味方が好中継で生還を阻止。六回2死から連打で一、二塁とされた場面でも「気持ちを切り替えて強気で投げた」と3番柳沢を138キロの直球で遊直に仕留めた。

 冬場は「体の軸をしっかり保てるフォーム」と大谷翔平(エンゼルス)の投球を参考に自らを磨いた。奇遇にも憧れの大谷が日本ハム時代に付けていた11番を背に「マウンドに立ったら抑えるだけ」と風格を漂わせる。

 羽生東中時代は2年夏の県大会で優勝。「全員で一つの目標に向かう一体感に憧れた」と浦和学院でプレーすることを選んだ。中1日で迎える決勝戦へ、「野手を助けて全員で甲子園に行く」と力強い決意を口にした。

“完封劇”支えた堅守

2回表2死二塁、畑が右前へ先制適時打を放つ。捕手土師

 投打、さらに守備でも文句なしの内容で決勝進出。浦和学院が隙を見せることなく貫禄勝ちだ。

 勝利をぐっと引き寄せたのは、森監督も「あのプレーが大きかった」と思わずうなった3-0の五回裏の守りだ。

 1死二塁で聖望学園の代打其池が放ったライナーが右中間フェンスを直撃。「あの打球なら跳ね返ってくる。距離感もつかめていた」と右翼手上野がクッションボールをすかさず拾い、遊撃手中前を中継して二塁走者蔵田を本塁で刺した。

 走者の緩慢な走塁が手助けしたとはいえ、何度も練習してきた中継プレーがここぞでさく裂。遊撃手中前は「上野さんからの送球が来た時には走者が三塁を蹴ったばかりだった」と迷わず本塁へ。捕手畑は「散々やってきたので刺せると思った」と確信していた。追加点を奪った直後のビッグプレーに先発渡邉も「守備に助けてもらいました」と感謝しきりだった。

 ピンチを乗り切った右腕渡邉は6回無失点で2番手左腕永島にマウンドを託すと、永島は「渡邉さんがいい流れでつないでくれたので自分がリードを守る」と気迫の投球で九回1死まで被安打1の好投。最後は、右横手の1年生美又が締めた。「暑さを考慮した予定通りの継投」と森監督。消耗を最小限に抑え、中1日で迎える大一番へ最高の形でつなげた。

 盤石の投手陣に、鉄壁の守備。加えて、聖望学園を相手に11安打で効果的に7得点したように、春からさらに勝負強さを増した打線で力強く王手をかけた。「先輩たちの分まで、ウラガク野球を貫く」と主将の蛭間。5年ぶりの夏の甲子園は目前。決勝の舞台で“4年分”の借りを返す。

貴重な先制打 初先発マスク畑、3安打2打点

 今大会初先発マスクの畑が3安打2打点。2週間前に練習試合で腰を負傷し、痛みが残っているものの「最後は気持ち」と森監督に送られ、二回2死二塁では右前へ貴重な先制打。4-0の八回2死三塁でも左前打を放ち「実戦に慣れていない中、良い場面で打つことができた」と手応えを口にした。

 守りでも前日のミーティングでビデオを見ながら研究した配球で3投手陣を巧みにリード。無失点勝利に貢献し「決勝も気持ちで勝って、夢の舞台に行く」と気合十分だ。

深谷の少年野球 赤メガホンで声援

 浦和学院の大応援団に混じって赤いメガホンで声援を送ったのは深谷市の少年野球チーム「大台スピアーズ」の16人。チームのコーチが同校OBである縁から、毎年、チームを挙げて応援に訪れている。

 主将で6年生の神庭悠人君(11)は「選手のプレーはレベルが高く、迫力に緊張する。応援も一体感がある。僕もいつか甲子園に行きたい」と目を輝かせていた。

走塁迷い攻め切れず 聖望学園

 つかみそこねた流れを、もう一度、手繰り寄せるのは容易ではなかった。岡本監督は五回のワンシーンを振り返り、表情を曇らせた。「流れがこちらに傾きかけていただけに痛かった。あそこをきっちり攻め切れなかったことが敗因」

 3点を追う五回。先頭の4番打者・蔵田(1年)が直球を右前に弾き、犠打を絡めて1死二塁。代打其池が右中間へ大飛球を放つ。

 捕球か、抜けるのか。

 一瞬迷った蔵田に三塁コーチに目をやる余裕さえない。右中越え二塁打となるが、蔵田は出足が遅れ、懸命にホームに突っ込むが、タッチアウト。「1年が打って出て、流れに乗れる場面。1点欲しかった。1-3にしておけば、ゲームは分からなかった」と指揮官。

 試合後、汗でびっしょりのタオルで顔を覆う蔵田は言葉が出ない。「頭が真っ白になった。自分のミス、チームに申し訳ない」と放心状態だった。

 140キロ台の直球をぐいぐい投げ込む浦和学院・渡邉の前に打線は沈黙。八回には一時野手に回り、再登板したエース坂本(3年)が3連打を浴び、2点を献上した。波に乗るAシードの勢いに対抗し切れなかった。

 蔵田の落胆を聞いた坂本は「あいつにはまだ2年ある」と表情を緩め、試練を肥やしに、後輩の奮起に期待していた。

(埼玉新聞)

力まずテンポ良く緩急自在に 浦学・渡邉投手

 浦和学院の渡邉勇太朗投手(3年)はこの日一番の力を込めて、鋭い直球を内角に投げ込んだ。六回、2死から連打を浴び一、二塁のピンチ。聖望学園の3番・柳澤真輝選手(3年)を遊直に打ち取り、無失点でマウンドを降りた。

 今夏初の先発登板。一回は「緊張してリリースのタイミングがずれた」と苦しむが、二回から「力まず、テンポ良く」を意識し四回まで連続三者凡退。リズムに乗って打線の援護を引き出しつつ、ピンチの際は「気持ちを込めて、しっかり」と渾身の投球で抑えきった。

 190センチの長身から投げ下ろす最速140キロ台の直球と、ツーシームやスライダーを使いこなす右腕。昨夏、先発登板した決勝で負けて以来、毎日10キロ走り込み下半身を強化し、大谷翔平投手(米エンゼルス)を参考にしたフォームづくりで力をつけた。

 「先輩に助けられた昨夏とは違う」。決勝の舞台に戻ってくる。

(朝日新聞埼玉版)

浦学・渡邉勇太朗、自己最速タイ146キロで6回0封

 南埼玉では、浦和学院がプロ注目の190センチ右腕・渡辺勇太朗(3年)の好投で決勝進出を決めた。

 スケールの大きさを見せつけた。今大会初先発となった渡辺は、190センチの長身から自己最速タイとなる146キロの直球を投げ込むなど、4回まで無安打投球。聖望学園を相手に6回を4安打無失点と好投し「緊張はしたけど、夏の雰囲気をやっとつかめたので良かったです」と汗をぬぐった。

 ようやくたどり着いた舞台だ。今春の県大会は右肘痛でベンチ外。関東大会2回戦・千葉黎明戦で実戦に復帰したが、本調子にはほど遠かった。今大会の背番号も「11」。それでも、父・信次さん(49)に「夏に合わせて頑張ります」と宣言した通り、最後の夏に向けて万全の投球ができる状態に仕上げてきた。

 大器を目当てに、今大会は浦和学院の試合を大勢のスカウト陣が視察に訪れている。この日も6球団12人が集結。DeNA・吉田スカウト部長は「長身から投げおろす投球フォームが魅力的。直球は球威がある」と、スケール感と柔らかさを兼ね備えた投球を見届け、満足そうにうなずいた。

 同校5年ぶりとなる夏の甲子園に、あと1勝だ。昨夏は花咲徳栄との決勝で先発し、5回途中3失点で降板している。「今度は自分が連れて行きたいという気持ちはあるけど、チームのみんなで一つになって甲子園に行きます」と謙虚に頂点を目指す。

渡邉勇太朗(わたなべ・ゆうたろう)

 2000年9月21日、埼玉・羽生市生まれ。17歳。小1から野球を始め、小5から投手。羽生東中では2年時にエースとして全国大会に出場。高校では1年秋からベンチ入り。好きな選手はエンゼルス・大谷翔平。家族は両親と兄2人。190センチ、90キロ。右投右打。

(スポーツ報知)

試合結果

 準決勝 7月21日(県営大宮)
TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
浦和学院 0 1 0 0 2 0 0 2 2 7 11 0
聖望学園 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 6 0
【浦】 渡邉、永島、美又-畑
【聖】 坂本、北原、廣瀬、坂本、川畑、野瀬-土師、青木
坪井(浦)
蛭間、後藤(浦)其池、柳澤(聖)
 浦和学院打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
中前 5 1 0
矢野 4 2 2
蛭間 4 2 0
上野 4 0 1
佐野 3 0 1
後藤 3 1 0
坪井 5 2 1
3 3 2
渡邉 3 0 0
1 永島 1 0 0
1 美又 0 0 0
35 11 7
 聖望学園打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
福島 4 1 0
三井 3 2 0
柳澤 4 1 0
蔵田 3 1 0
5 山下 1 0 0
⑤6 内藤 3 0 0
高橋 1 0 0
1 北原 0 0 0
H63 其池 2 1 0
田島 2 0 0
1 廣瀬 0 0 0
7 立山 1 0 0
土師 3 0 0
2 青木 0 0 0
①71 坂本 2 0 0
H 鈴木 1 0 0
1 川畑 0 0 0
1 野瀬 0 0 0
30 6 0
 投手成績
TEAM 選手名 被安打 奪三振 四死球 失点 自責点
浦和学院 渡邉 6 4 6 1 0 0
永島 2 1/3 1 3 0 0 0
美又 2/3 1 1 0 0 0
聖望学園 坂本 7 9 3 2 5 5
北原 1/3 0 0 0 0 0
廣瀬 2/3 0 0 2 0 0
川畑 0/3 2 0 2 2 2
野瀬 1 0 1 0 0 0
TEAM 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 併殺 残塁
浦和学院 4 6 2 3 0 1 9
聖望学園 10 1 1 0 0 0 5

 浦和学院が3投手の完封リレーで聖望学園に快勝。先発渡邉が6回を4安打に抑えると永島、美又もそれぞれ1安打ずつに封じた。攻撃でも11安打で効率良く7得点。二回に2死二塁から畑の右前打で先制すると五、八、九回にも2点ずつ奪って勝利を決めた。聖望学園は6安打放つも、打線がつながらず。0-3の五回1死二塁、代打其池の二塁打で二塁走者の本塁憤死で反撃ムードが断たれた。

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