2日の抽選会で初戦の2回戦(12日)で仙台育英(宮城)と対戦することが決まったチームは3日、午後1時から神戸市の北神戸田園スポーツ公園野球場で約2時間の練習を行った。
練習前に森監督の長男の森大コーチから「今の状態を維持するわけではない。ここから向上させていくために意欲的に取り組むように」と言葉をもらったナインはストレッチ、キャッチボールの後、内外野に分かれて守備練習を実施した。
渡辺ら投手陣は投内連係を確認した後、ブルペンで肩をつくり、実戦形式でマウンドに立った。攻守を交代して1時間行い、森監督は「日程が空くので試合感覚を損なわないように、試合形式の練習を時間いっぱいやった」と狙いを強調した。
その実戦形式の練習では、捕手の後方から見ていた森監督から細かな指導が入る場面もあり、10日後の初戦へ調整に余念がない。大型右腕の渡辺についても指揮官は「だいぶよくなってきた。ポテンシャルは高いので、残りの期間でつくり上げられれば」と手応えを口にした。
ペース配分確かめ投球 渡邉
実戦形式で1番手としてマウンドに上がった右腕渡邉は「どこで力を入れるかを考えながら投げた」と先発としてのペース配分を確かめた。初戦の仙台育英打線については「まだ見ていないので分からないが、自分のピッチングができればいい」と淡々と話した。
「今日は体のバランスがよかった」と納得の出来でマウンドを降りた後には、森監督から下半身の体重移動についてアドバイスをもらい「これから少しずつ整えていきたい」と甲子園のマウンドに向けて調整を進める。
坪井、小町 一塁手争い激化 好敵手 互いを刺激
坪井と小町の一塁手のレギュラー争いが熱を帯びてきた。
春に結果を出した左打者の小町が夏の県大会で背番号3をつけ、夏の県大会で代打を含む7打数3安打2打点と勝負強さを見せた右打者の坪井が今大会は3番を手にした。普段から一緒にいることが多い2人だが、お互いに「ライバル」と認め合い、高め合っている。
2人とも一塁手だけに持ち味は打撃。「春先に森監督からアドバイスをもらい、センターから右方向にも打てるようになった」という坪井と「波が激しいことが課題」という小町。当然、相手投手の右左によって使い分けることもあるだろうが「2人ともレギュラー」と森監督はその潜在能力に期待を寄せている。
ここぞの一本を―。2人のバットが悲願の夏日本一を目指すチームの底上げにつながる。
(埼玉新聞)