プロ野球パ・リーグの埼玉西武は13日、所沢市内でドラフト新入団選手発表会を行い、ドラフト2位で入団した渡邉勇太朗投手(浦和学院高)ら10人の新入団選手がファン500人の前で自己紹介し、抱負を語った。
今夏の全国高校野球選手権でエースとして活躍し、チームを32年ぶりの8強へと導いた渡邉投手は、190センチの長身から投げ下ろす最速149キロの直球と豊富な変化球が武器。「ピンチでも物おじしない勝負強いピッチングが持ち味」とセールスポイントを挙げ、目標には最多勝を掲げた。羽生市出身の渡邉投手は背番号12に決まり、「所沢から埼玉を盛り上げられるように頑張りたい」と意気込んだ。
育成を含めて10人の新人選手を迎え入れた辻発彦監督は「今季の主力が巣立っていき、若手には大きなチャンス。埼玉西武にとっても大きく変わるチャンス。この中から活躍してくれる選手が出てくると思っている」と期待を寄せた。
最多勝目指す地元の星
埼玉生まれ、埼玉育ちのドラフト2位右腕渡邉は「埼玉で野球を続けられることに感謝し、所沢の地から埼玉を盛り上げられるように頑張りたい」と地元の星を目指す。
発表会前の取材で報道陣から、初めて袖を通した埼玉西武のユニホームの印象を聞かれると、後方の窓に自分の姿を写して確認し、「似合っているなぁ。いい感じです」と愛嬌だっぷりに笑う。発表会でも、特技として大谷(エンゼルス)の物まねを披露するなど、ユニークな一面をのぞかせた。
この日、発表された背番号は12。「こんなに若い番号をもらえるとは思っていなかったので、今はうれしい。ただ、その期待に応えないといけない」と表情はグッと引き締まった。
「12」には、思い入れもある。白鴎大硬式野球部の3年生で捕手の兄・亮太朗が今季まで付けていた背番号だ。野球を始める切っ掛けとなった兄で、昨年の冬にも球を受けて誉めてくれた兄が付けていた背番号を背負い、「縁がある」とうれしそうに話した。
幼い頃からよく試合を見に行っていたという埼玉西武。当時の岸(楽天)や涌井(ロッテ)の投げる姿に憧れた。今度は自分がそのマウンドに立つ番だ。「最多勝」と力強く色紙に書いたプロ野球人生の大きな目標へ向け、一歩を踏み出した。
(埼玉新聞)
渡邉、「特技」大谷の物まね堂々披露 ファンも拍手喝采
西武のドラフト2位・渡辺勇太朗投手(浦和学院)がショーマンぶりを発揮した。
所沢市内で行われた新入団選手発表会の席上。「特技」を問われると「エンゼルス・大谷投手の物真似です!ちょっとやっていいですか?」と、辻監督や招待されたファン500人の前で堂々と物真似を披露した。
「レフトへの流し打ちのホームランです」。大きなスタンスでバットを構え、打球方向を見守る姿もうり二つ。1メートル90という長身も相まって、見事なパフォーマンスにファンも大きな拍手だった。
壇上に戻った渡辺は「僕も大谷選手のように二刀流で頑張りたい」。すぐさま「うそです!」と続けて笑いを取った。物怖じしない明るいキャラクターはファンの人気を集めそうだ。
(スポニチ)