夏季県高校野球大会は22日、所沢市のメットライフドームで県大会準決勝が行われる。2年ぶりに夏の頂点を目指す南部地区の浦和学院と夏初の決勝進出を狙う東部地区の昌平が激突。全国高校野球選手権埼玉大会を含め、夏の県大会初の4強に進出した西部地区の狭山ヶ丘は、6年ぶりベスト4入りを果たした北部地区の正智深谷とともに初の決勝進出を懸けて対戦する。栄冠をつかむまであと2勝。東西南北部4地区決勝までのデータを基に、県大会準決勝の見どころを探った。
浦和学院vs昌平 強力打線が激突
チーム打率が4割に迫る昌平と4割3分4厘の浦和学院。打線に厚みがある両チームのハイレベルな試合が期待できる。
夏初の決勝進出を狙う昌平は特に上位打線にパンチ力がある。千田、角田の1、2番コンビは打率5割8分超。3~5番の吉野創、渡辺、吉野哲は一発を秘め、相手投手の脅威となる。浦和学院は南部決勝以外は全てコールド勝ち。計5試合で56得点と圧倒的な攻撃力を誇る。里、池田、小櫻、金丸の1~4番は打率4割超の強打者ぞろいだ。
鍵となるのは投手陣の踏ん張りと先制点。浦和学院は南部決勝で好投した右腕美又と5試合に投げ13回を2失点と安定感抜群の左腕廣咲ら層の厚さで上回る。対する昌平は先発が予想されるエース右腕宮坂が、テンポのいい投球で凡打の山を築けるか。先に点を取って主導権を握りたい。
正智深谷vs狭山ヶ丘 両大黒柱に注目
正智深谷の北田と狭山ヶ丘の清水。ともに”エースで4番”のチーム大黒柱の対決に注目だ。
北田は3試合に先発して自責点1で防御率0・41と、圧倒的な数字を残している。打者としても打率6割超えでチーム一の10打点をたたき出し勝負強い。清水も19回2/3を投げ防御率1・37を安定感がある。打っても打率5割超でこちらもチーム一の10打点と文句なしだ。
両投手が崩れるのは考えにくく、勝敗を分けるのは周りを固める選手の活躍だ。正智深谷はチーム打率ではやや劣るものの、好調な1番田渕、2番藤村らが出塁し、北田の前に走者をためたい。下位のつながりも鍵になってくる。狭山ヶ丘はチーム打率4割1厘の攻撃力が自慢だ。3番正高、5番和田も5割超の好打者。下位にも4割打者が並び、どこからでも得点が狙えるのが強みだ。
(埼玉新聞)