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浦和学院「名将の2代目」が抱えた悩み、たどり着いた指導法とは…

【写真】選手たちと汗を流しながら指導する浦和学院の森監督(手前)

 「俺に経験値はない。初めての夏の大会だもん。ある意味チャンスなんだよ」。気温35度を超える猛暑日となった6月下旬。浦和学院(埼玉)を率いる森大監督(31)は、大粒の汗を流しながら選手たちに語りかけた。

 早大、三菱自動車倉敷オーシャンズを経て2016年にコーチとして母校に戻り、昨秋に監督に就任してから1年足らず。選手と年齢が近く、一緒に体を動かせるのは青年監督の強みだ。この日の走塁練習では、自らマウンドに上がって投手役を務め、数十分にわたって腕を振り続けた。中心選手の金田優太(3年)は「監督を含めてチーム一体だと思う」と信頼を口にする。

 全国大会初采配となった今春の選抜大会で4強入りし、注目された。30年間も指揮を執り、13年には選抜大会を制覇した森士前監督は父親でもある。「前監督はカリスマ性が強く、俺についてこいというタイプ。同じようにできない部分もある」。名将の2代目として悩み、自らのスタイルを模索し、コーチ業の傍ら早大大学院で心理学を学ぶなど、様々な角度から生徒たちと向き合ってきた。

 たどり着いたのが自律を促す指導だ。「これまでのように規律を守り、言われたことをやっていればいいわけではない」。早朝の全体練習はなくし、自主練習や休息に充てられるようにした。「足りない部分は自分で補うしかない。自覚を持ってやっている」と八谷晟歩主将(3年)は語る。

 選抜では計4本塁打を放った長打力が光った。その後は、機動力や犠打などの小技を使った攻撃にも磨きをかけ、春の関東大会優勝と成果は表れてきた。

 夏の全国制覇は父も果たせなかった。2代の監督から指導を受けた3年生が中心となる今夏を「前体制も含めた集大成」と位置づける。世代をまたいだ挑戦が始まる。

新監督の手腕注目

 今年は多くの強豪校が新監督のもとで夏の大会を迎える。帝京(東東京)は前田三夫監督が昨夏限りで退任。教え子の金田優哉監督が後任を務め、11年ぶりの夏の甲子園を目指す。東海大相模(神奈川)は元巨人の原俊介監督が昨秋から母校を率い、履正社(大阪)は多田晃監督が今春就任した。また、甲子園出場経験のない九州文化学園(長崎)では巨人などでコーチを務めた香田勲男監督が今春から指揮を執っている。

(読売新聞電子版)

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