早大(東京6大学)が九産大(福岡6大学)に快勝し、優勝した15年以来9年ぶりの4強進出を決めた。

 2回に相手失策も絡んで1点を先制すると、4回に2番山縣秀内野手(4年=早大学院)の中前適時打などで一挙4得点。終始リードを保った。

 投げては2年生左腕、宮城誇南投手(浦和学院)が2試合19安打、10得点の九産大打線を相手に6回1失点(自責0)の好投。

 3回以降「結構初球からバンバン振ってくる打線だったので」と、カットボール、スプリットを軸に打たせて取る投球を見せた。

 6回には2死満塁のピンチで遊撃失策の間に1点を失うも「ズルズルいくと後半試合がわからなくなってしまうなと思ったので、ギアを上げて三振をねらいにいきました」。次打者を139キロ直球で空振り三振に斬り。最少失点で切り抜けた。

 宮城は浦和学院(埼玉)のエースとして22年センバツでベスト4に導いた。大学ではしばらく左肩痛に悩まされたが、ウエートにも積極的に取り組み、フォームを改善。今春悲願のリーグ戦デビューを果たし、2勝を挙げた。

 ついに大学でも全国大会初白星を挙げた。「大学に入ってから思うようにいかない時期が続いていたので、なんとか1勝をもぎ取ることができてホッとしています」と、笑顔で振り返った。

(日刊スポーツ)

2年生左腕・宮城誇南が全国初勝利「ホッとしました」

 早大(東京六)は、前回出場で優勝した2015年以来9年ぶりとなる4強入りを決めた。

 埼玉・浦和学院で4強入りした2022年センバツ以来の全国舞台となった2年生左腕・宮城誇南投手が、6イニングを7安打1失点。リーグ戦で投げている神宮だったが、いつもと違う緊張感もあった。

 「2回ぐらいで今日は出力が出ないと分かったので、3回からはカットやスプリットで相手の打ち気をかわしながら打たせてとりました。1勝をつかみとれてホッとしました」

 早大に入学してから左肩の調子がおもわしくなく、思いきり腕を振れない時期が続いた。今年に入って、ようやく気にせずに投げられるようになった。「同級生が投げていて焦りもありましたが、投手陣の先輩方から焦らずにいけと言われた。その恩返しの思いで投げています」。リーグ戦デビューとなった今春は、エースの伊藤樹に続く先発として2勝を挙げ、優勝に貢献した。

 浦和学院、早大と同じ道を歩んだ小島和哉(ロッテ)に憧れる。「ずっと背中を追いかけてきたので、小島さんのように自分もプロの世界に入って活躍できる投手になりたい」。前回優勝した2015年は1年だった小島が決勝で先発した。「次も目の前の試合に全力でいく」。憧れの先輩に続く日本一を見据えた。

(中日スポーツ)