【写真】父親の遺影を手に応援する林崎誠也さん=阪神甲子園球場(朝日新聞)
この日、一塁側応援席には林崎龍也選手(3年)の弟で県立高1年の誠也さん(15)が応援に駆けつけていた。胸には、昨年1月に亡くなった父和重さん(当時37)の遺影を抱いていた。浦和学院の攻撃になると、グラウンドに向けて大声を上げていた。
兄弟に野球を教えたのは和重さんだった。幼いころ、近くの小学校の校庭で親子3人でよく練習をしたという。誠也さんは「兄はセンスがよく、うまかった。ミスをしてふて腐れると、わざと強い打球を飛ばしてきた。厳しかった」と振り返る。そんな兄の晴れ舞台。「野球好きな父は、兄の活躍をきっと喜んでくれているはずです」
林崎選手は試合後、「今日は良いところを見せられてよかった」とはにかんだ。
(朝日新聞)