【写真】8安打7打点と勝負強い打撃で勝利に導く浦和学院の6番浅田
第106回全国高校野球選手権埼玉大会は24日、県営大宮球場とレジデンシャルスタジアム大宮の2球場で準々決勝4試合を行い、4強が決定する。Aシード花咲徳栄、昌平などシード勢16校中、7校が順調に駒を進め、唯一ノーシードから勝ち上がった浦和麗明が初の8強入り。夢の甲子園切符まであと3勝。佳境に突入し、実力校同士がしのぎを削る準々決勝の見どころを探った。
花咲徳栄-西武台「総力戦で王者に対抗」
ここまで46安打37得点、2失点と盤石な秋春王者に、西武台が総力戦でどこまで食らい付けるか。
花咲徳栄は15盗、20四死球を絡めた攻撃で得点を量産。5安打3打点の1番斎藤、7安打6打点の2番目黒が確実に好機をものにする。上原、岡山ら5投手で計3四死球のみと投手陣の制球力も光る。
西武台は9安打の小崎、5安打の神杉ら俊足の上位打線の出塁が鍵を握る。得点圏に走者をため、4番芦沢に回したい。2試合に登板し16回15奪三振のエース大竹が強力打線を相手に最少失点で踏ん張れるか。
東農大三-山村学園「鍵握るエースの奮闘」
投打で勢いに乗る山村学園に、エース加藤が軸の東農大三は投手陣で対抗できるか。
山村学園は2年ながら今大会9安打9打点の2番横田、9安打8打点の3番藤原が勝負強く打線をけん引。13回2/3を投げ15奪三振のエース西川を筆頭に投手陣は自責点0と手堅く打ち取れる。
東農大三は冷静に打者と勝負できる最速138キロの右腕加藤に、伸びのある直球を持つ左腕上野、変則右腕の青木らの奮闘に期待がかかる。ロースコアの接戦に持ち込めば、勝機を呼び込めるだろう。
春日部共栄-浦和学院「意地かけ伝統の一戦」
埼玉県の高校野球界をけん引してきた実力校同士の伝統の一戦。準々決勝の注目カードだ。
春日部共栄は無失策の堅守から勝利を呼び込み、今大会全試合コールド勝利と勢い十分。4安打9打点と好機に強い4番平尾を筆頭に、毎試合4点以上奪うイニングをつくった打線で一気に畳みかけたい。
昨夏覇者として負けられない浦和学院は、8安打7打点と毎試合打点を挙げる6番浅田のバットが好調。鈴木、岡部、山崎、伊藤、山浦、松本と豊富な投手の継投で、相手打線の猛攻を食い止められるか。
浦和麗明-昌平「快進撃で突破なるか」
今夏、初の16強、8強入りと快進撃を続けるノーシード浦和麗明が、秋春準優勝の昌平に牙をむく。
総合力の高い昌平は、2本塁打を含む16本の長打で最多49得点と好調。大槻、山根、桜井ら昨夏を経験する強打の上位打線に打撃技術の高い渡辺、園田が続く気の抜けない打線で迎え撃つ。
浦和麗明は1~9番まで満遍なく打ち、8強最多の53安打で41得点。打撃陣の援護が光るだけに真っすぐで押すエース後藤、緩急差で打ち取る小名木、2年生右腕の吉川ら5枚の継投で強豪撃破を狙いたい。
(埼玉新聞)