【写真】7回無失点と好投した浦和学院・吉井
第2日は2球場で2回戦4試合を行い、県勢は県大会優勝で23度目出場の浦和学院が帝京三(山梨2位)を2ー0で退け、準々決勝に駒を進めた。同準優勝で初出場の叡明は山梨学院(山梨1位)に6-6からの延長十回タイブレークの末、6-7で惜敗した。
浦和学院は二回、吉田、林田の連打で1死一、三塁の好機を築くと、落合がスクイズを決めて先制。1-0の八回には代打鈴木が左越え二塁打を放ち、玉木のニゴロの間に追加点を挙げた。投げては先発吉井が7回無失点と好投。八回からはエース岡部がマウンドに上がり試合を締めた。
叡明は0-1の四回に青木、田口の2連打などで2点を奪い逆転に成功。2-5とされた七回、代打本間からの5連打で4点を追加して再びリードした。6-6で突入したタイブレークの延長十回に先頭の青木が左前打で無死満塁としたが、後続に一本が出なかった。
準々決勝は第3日の20日、第4日の21日にそれぞれ2試合を行う。浦和学院は21日、今春の選抜高校野球大会を制した横浜(神奈川1位)と対戦する。
投手奮闘 価値ある1勝
県王者の浦和学院は、投手陣の奮闘で、優勝した2022年以来の初戦突破。先発吉井、エース岡部が完封リレーで、小技などを絡めて奪った2点を守り切った。森監督は「投手の頑張りを評価したい。難しい展開の試合を勝ち切って、価値のある1勝になった」とほっと一息ついた。
県大会で見せた圧倒的な打力は影を潜めた。二回に落合のスクイズで1点を先取するも打線は相手の軟投派左腕に七回まで単打5本と苦戦。西田は「序盤に打てず、焦りが出た」と120キロ半ばの直球と90キロ台の変化球の緩急に手を焼いた。
それでも1-0の八回に控え選手が奮起した。代打鈴木は「どんな形でも塁に出る。流れを絶対に持ってくる」とフェンス直撃の二塁打。続く石田の犠打で代走服部が際どく三塁を陥れると、玉木の内野ゴロで貴重な2点目をもぎ取った。
関東の初戦は雨の影響で試合開始が約2時間遅れ、調整に戸惑った。打線の不発や守備の乱れなど今後の課題は多い。主将の西田は「どんなイレギュラーでも万全に臨む。またアグレッシブに戦いたい」と次戦で今春の全国覇者横浜に挑む。
先発吉井、5安打無失点 輝く背番号10
浦和学院の先発吉井が輝きを放った。常時130キロ台後半の直球を主体に、5種の変化球を低めに集めて7回5安打無失点。試合をつくった背番号10は「落合の配球通りに投げ切れた。制球が良く、球数も抑えられた」と充実感をにじませた。
試合の中盤には県大会からの成長を示す場面が訪れた。六回に招いた満塁のピンチは、準決勝の川越東戦と重なった。「県で打たれた場面が頭をよぎった。ここを抑えたら成長できる」と窮地をしのぐと、大きなガッツポーズが飛び出した。
(埼玉新聞)
浦和学院8強入り 吉井蓮太郎、岡部修弥で完封リレー「抑えたら成長できる!」
浦和学院(埼玉1位)が帝京三(山梨2位)を破り、8強入りを決めた。
先発の背番号10、吉井蓮太郎投手(3年)が成長のマウンドで勝利に導いた。「今日は全部低めに集まっていたので、自分の長所を生かして投球ができました」と、真っすぐと低めに制球された変化球を丁寧にコーナーに投げわけ、7回を投げ5安打で失点を許さず。エースの岡部修弥投手(3年)につなぎ、完封リレーを決めた。監督は「難しい展開の中、よく勝ちきってくれた」と、たたえた。
悔しさをマウンドにぶつけた。春季埼玉大会準決勝、川越東戦で先発するも、7回2/3を投げ2失点。完投を逃し、試合後「ピンチに弱い」と、森監督に指摘された。
甲子園を目指すには、乗り越えなければいけない壁。この日の投球、何度も走者を背負いながらも「ここで抑えたら成長できる!」と、心の中で何度もつぶやき、大きく深呼吸。心を落ち着かせ、自分の球を投げ込んだ。「ピンチの場面でも自分の投球ができた。今日の経験を夏に生かして、もっと信頼される投手になりたいです」。この舞台を自信にかえ、もっともっと大きくなる。
(日刊スポーツ)

8回からマウンドに上がった浦和学院・岡部
浦和学院が準々決勝進出 背番号10の吉井蓮太郎が7回無失点と好投
2回戦が行われ、浦和学院(埼玉)が帝京三を2-0で下し、21日の準々決勝に駒を進めた。先発した背番号10の吉井蓮太郎投手(3年)が、7回5安打無失点と好投し、勝利に貢献した。
一回から最速144キロを誇る直球と、得意球のスライダーを効果的に操って打線を翻弄。六回には1死満塁のピンチを迎えるも、後続を空振り三振、一ゴロに打ち取って無失点に抑えた。
県外の公式戦では2022年の春季大会決勝で関東第一(東京)に勝利して以来、約3年ぶりの白星。吉井は「ブルペンから調子が良かった。コースに投げきれたので、課題である球数を少なくすることができた。ピンチで自分のピッチングをすることができてよかった」とうなずいた。
(サンスポ)

8回表浦和学院無死、右二塁打を放った代打鈴木
浦和学院、”仮想甲子園”2人継投で零封発進 吉井蓮太郎「自信になる」 岡部修弥「ゼロにこだわった」
2023年夏以来の甲子園を狙う浦和学院(埼玉)は、吉井蓮太郎投手と岡部修弥投手(ともに3年)が無失点継投で2点のリードを守り切った。
130キロ台中盤の直球と低めに集めたスライダー、チェンジアップで7イニングを5安打の吉井は「埼玉の準決勝と同じようなピンチを抑えられたのが大きかった。県外のチームとの試合は”仮想甲子園”でいけと言われていたので自信になります」。6回1死満塁も落ち着いて抑えた。
関東で屈指の強力打線は、帝京三の左腕、押の緩急をつけた投球に苦戦したが、2回にスクイズで先制し、8回に内野ゴロの間に追加点。この春は救援に回っている背番号1の岡部は2イニングを抑えて「吉井に刺激を受けて、自分もゼロにこだわって投げた」と試合を締めた。
森大監督は「難しい試合をよく勝ち切った。ピッチャーが頑張ったのと先に点を取れたのを評価したい」と話した。準々決勝はセンバツ優勝の横浜戦。仮想甲子園として、このうえない相手となる。
(中日スポーツ)
試合結果
春季関東大会・2回戦(5/19・ひたちなか市民)
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E |
浦和学院 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 7 | 1 |
帝京三 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 | 2 |
【浦】 | 吉井、岡部-落合 |
【帝】 | 押、小田-舩脊 |
二 | 鈴木(浦)小尾、堀間(帝) |
打撃成績
浦和学院 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑦ | 玉木 | 4 | 2 | 1 |
④3 | 西田 | 4 | 0 | 0 |
⑧9 | 垣内 | 3 | 0 | 0 |
⑤ | 藤井 | 3 | 0 | 0 |
8 | 豊岡 | 1 | 1 | 0 |
⑨5 | 吉田 | 3 | 1 | 0 |
③ | 林田 | 3 | 1 | 0 |
4 | 大宮 | 0 | 0 | 0 |
② | 落合 | 3 | 0 | 1 |
① | 吉井 | 1 | 1 | 0 |
H | 鈴木 | 1 | 1 | 0 |
R | 服部 | 0 | 0 | 0 |
1 | 岡部 | 1 | 0 | 0 |
⑥ | 石田 | 3 | 0 | 0 |
計 | 30 | 7 | 2 | |
帝京三 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑧ | 堀間 | 4 | 2 | 0 |
⑦ | 小尾 | 3 | 1 | 0 |
② | 舩脊 | 2 | 0 | 0 |
③ | 阿武 | 3 | 0 | 0 |
⑤ | 桐部 | 4 | 1 | 0 |
⑥ | 早田 | 3 | 0 | 0 |
H | 村主 | 1 | 0 | 0 |
⑨ | 小室 | 2 | 1 | 0 |
H | 小川 | 1 | 1 | 0 |
R | 宮阪 | 0 | 0 | 0 |
④ | 中峯 | 3 | 0 | 0 |
H | 神田 | 1 | 1 | 0 |
R | 大橋 | 0 | 0 | 0 |
① | 押 | 3 | 0 | 0 |
1 | 小田 | 0 | 0 | 0 |
H | 濱井 | 1 | 0 | 0 |
計 | 31 | 7 | 0 |
投手成績
浦和学院 | |||||||
選手名 | 回 | 安打 | 三振 | 四球 | 死球 | 失点 | 自責 |
吉井 | 7 | 5 | 7 | 3 | 0 | 0 | 0 |
岡部 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
計 | 9 | 7 | 8 | 3 | 0 | 0 | 0 |
帝京三 | |||||||
選手名 | 回 | 安打 | 三振 | 四球 | 死球 | 失点 | 自責 |
押 | 7 2/3 | 6 | 5 | 1 | 1 | 2 | 2 |
小田 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 |
計 | 8 2/3 | 7 | 6 | 2 | 1 | 2 | 2 |
チーム成績
TEAM | 攻撃 | 守備 | |||||
三振 | 四死球 | 犠打 | 盗塁 | 残塁 | 失策 | 併殺 | |
浦和学院 | 6 | 3 | 3 | 0 | 7 | 1 | 1 |
帝京三 | 8 | 3 | 2 | 0 | 9 | 2 | 2 |
浦和学院は先発右腕吉井とエース左腕岡部の無失点継投で帝京三を2-0で下した。浦和学院は二回、1死一、三塁から落合がスクイズを決めて先制した。主導権を握ると、吉井が7回を投げて被安打5、7奪三振の好投で試合をつくった。八回に鈴木の二塁打などで追加点を挙げると、8回からは岡部が安定した投球で相手打線を無失点に抑えた。