【写真】浦和学院をけん引する藤井(右)と垣内
アマ球界の注目選手を紹介する「ドラフト報知」は、強打を売りに2年ぶりの夏の甲子園出場を狙う浦和学院(埼玉)の藤井健翔内野手と垣内凌外野手(ともに3年)にスポットを当てる。パワー自慢の藤井に、ミート力の垣内。対照的な個性が光る2人だ。
それぞれが存分に持ち味を発揮し、浦和学院の春季埼玉大会Vに貢献した。4番・藤井は3本塁打。川越東との準決勝では、両翼99メートルの大宮公園野球場の左翼席後方にそびえるネットに突き刺した。一方、3番の垣内は大会を通じての打率が5割。計5試合で45得点を挙げた打線の軸となった。
181センチ、96キロと見るからにパワフルな藤井は、高校通算36発(1日現在)。「低反発バットになっても、飛距離は全然変わっていません。少し体勢が崩れても、外野まで持っていくことができます」と胸を張った。憧れは、ヤンキースのアーロン・ジャッジ。「圧倒的な飛距離と打球速度の速さに一目ぼれしました」と目を輝かせる。
垣内は「自分の武器はミート力です」と言い切る。目標は、昨年パ・リーグ首位打者に輝いたソフトバンク・近藤健介外野手。「打率を残し、長打も打てるところがすごい」と背中を追う。外野手としては遠投115メートル。打撃センスだけでなく、肩の強さもセールスポイントだ。
2人が中学3年になった22年春。「超攻撃野球」を掲げ、センバツで4強入りした浦和学院に心ひかれるものがあったという。開幕戦でバックスクリーンに本塁打を放った高山維月(九州共立大)は、垣内が中学時代に所属した福岡志免ボーイズの先輩にあたる。「攻撃力は、その時に負けていないと思う」と垣内が言えば、藤井は「甲子園のバックスクリーンに放り込みたい」。9日に開幕する夏の埼玉大会を勝ち抜き、甲子園で再び「強打ウラガク」をアピールすることが、自身の評価にもつながってくる。
藤井 健翔(ふじい・けんしょう)
2007年8月15日、岡山・倉敷市生まれ。17歳。浦和学院では2年春に初めてベンチ入り。50メートル走6秒5、遠投100メートル。181センチ、96キロ。右投右打。
垣内 凌(かきうち・りょう)
2007年7月12日、福岡・福岡市生まれ。17歳。浦和学院では1年春からベンチ入り。50メートル走6秒2、遠投115メートル。182センチ、86キロ。右投左打。
(スポーツ報知)