記事の詳細



 第69回秋季関東地区高校野球大会(関東地区高野連主催、毎日新聞社など後援)が22日、宇都宮市の宇都宮清原球場と栃木県総合運動公園野球場で開幕する。神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、山梨の県大会上位2校と開催県・栃木の県大会上位3校の計15校が出場。各県の強豪校が熱戦を繰り広げる。関東大会の結果は、来春のセンバツ出場校を選考する際の重要な参考資料となる。出場する各チームを紹介する。

作新学院・栃木1位「堅実な守備力で挑む」

 夏の甲子園で54年ぶりの全国制覇を果たしたチームからメンバーが一新。投手を中心とした守備力と機動力でセンバツを目指す。

 左腕の大関秀太郎投手(2年)は切れのある直球にスライダー、チェンジアップを巧みに織り交ぜる。準々決勝、準決勝を連続完封し、決勝は1失点完投と安定感が際立つ。

 打線は甲子園経験者の1番・鈴木萌斗(もえと)選手(2年)が県大会で2試合連続本塁打。打率5割6分3厘の七井(なない)祐吏選手(2年)らしぶとい打者が並び、6試合で計17盗塁の「足攻」も特長の一つ。守備は計5失策と堅実だ。

 夏の王者の重圧はあるが、添田真聖(まさと)主将(2年)は「一戦一戦挑戦者の気持ちを変えず成長したい」と意気込む。

東海大市原望洋・千葉1位「敗者復活から頂点へ」

 投手を中心に守備からリズムを作る野球で、初の秋季県大会優勝を果たした。

 軸となるのは最速146キロの直球に変化球を織り交ぜて打者を翻弄(ほんろう)するエースの金久保優斗投手(2年)。県大会6試合中5試合で完投し、全て1失点以内に抑えた。野手も失策1と堅守が光る。

 打撃も塚本翼選手(2年)らクリーンアップを中心に好調で、5試合で2桁安打を記録。4試合をコールドで制し、勢いに乗る。

 それでも県大会では予選で敗れ、敗者復活戦で勝ち上がった。相川敦志監督は「大会を通じて成長しており、予選とは別チーム」と話す。塚越大貴主将(2年)は「本番はここから。優勝するつもりで臨みたい」と意気込む。【信田真由美】

慶応・神奈川1位「切れ目のない打撃陣」

 県大会では、夏の神奈川大会を決勝まで戦い抜いた主力メンバー5人がチームをけん引し、他校を圧倒した。県大会決勝では、夏の甲子園に出場した横浜を7−4で降し、雪辱を果たした。

 エースの森田晃介投手(2年)は切れのある直球と多彩な変化球が持ち味。県大会準決勝の横浜商大高戦では、三塁を踏ませない投球で完封するなどエースの風格が漂う。

 打撃陣は、地区予選を含め今秋5本塁打の正木智也選手(2年)、4本塁打の森野壮真選手(2年)を中心に長短打を重ねる切れ目のない打線で、勝負強さも見せる。森林貴彦監督が「試合を重ねるごとに成長している」と語るチームは8年ぶりの関東大会制覇を目指す。

前橋育英・群馬1位「甲子園経験者を柱に」

 打線の中心は、今夏の甲子園でも主軸を任された1番の丸山和郁選手(2年)と、主将で4番の飯島大夢選手(2年)。荒井直樹監督が「すごみが出てきた」と評する丸山選手は走攻守三拍子そろった好選手。50メートル5秒9の快足に加え、群馬県大会決勝では、一回に先頭打者本塁打を放つなど長打力が光る。飯島選手は独特の打撃フォームから鋭い当たりを連発する勝負強い強打者。

 投手陣はともに140キロ台中盤の速球を投げ込む吉沢悠、皆川喬涼の両2年生投手が柱。2人とも今夏に甲子園のマウンドを経験している。今春の関東大会を制したが、甲子園初戦で敗退した3年生たちの悔しさを胸に、センバツ出場を目指す。

山梨学院・山梨1位「上り調子の投手陣」

 夏の甲子園出場選手が6人残った。元々、強力打線が持ち味のチームだが、県大会では3回戦以降の計4試合を無失点で勝ち進むなど投手陣が波に乗る。

 打撃面では、広瀬巧真主将(2年)、松尾孝太選手(2年)、強打の小林侃汰選手(2年)らの勝負強さが光る。五十嵐寛人捕手(2年)は決勝で2点本塁打を含む3打点を挙げるなど好調だ。

 投手陣は「3枚看板」で臨む。エース吉松塁投手(2年)は初戦で2点を失ったが、その後の2試合で完封。とりわけ準決勝は12奪三振と上り調子だ。宮内大河投手(2年)、栗尾勇摩投手(2年)との継投で試合を組み立てる。吉田洸二監督は「完投でも失点は3以内に抑えたい」と話す。

浦和学院・埼玉1位「投打とも充実の戦力」

 投打とも充実した戦力で、秋季県大会3連覇を果たした。赤岩航輔主将(2年)も「県大会は総合力で勝ち上がった」とチーム力に自信を見せる。投手陣は、県大会準決勝で7回を完投し、14三振を奪った佐野涼弥投手(1年)、決勝で先発して5回1失点と好投した清水洋炳(ようへい)投手(2年)の両左腕を軸とする。

 打線は左打者が多く、中軸には県大会で本塁打を放った蛭間拓哉選手(1年)や山本晃大(あきひろ)選手(2年)に加え、決勝でサヨナラ打を放って4番の貫禄を見せた家盛(やもり)陽介選手(2年)ら好打者がそろい、破壊力は抜群。赤岩主将は「県大会決勝ではミスがあったので基本から見直し、一戦必勝で関東大会も優勝する」と意気込む。

明秀日立・茨城1位「ここ一番で勝負強い」

 ここ一番での勝負強さが特徴。霞ケ浦との県大会決勝では相手よりも1本少ない6安打だったが、好機を着実に生かして得点し、10年ぶり2度目の優勝を決めた。

 県大会でのチーム打率は2割6分だが、4番の若松祐斗主将(2年)は19打数7安打、5番の高橋成行選手(2年)は同8安打と当たっている。投げては制球力に秀でる右の横手投げ、粂直輝投手(2年)が3試合に先発し、1完封を含む3完投と安定。2012年に就任した金沢成奉監督は青森・光星学院(現八戸学院光星)を春夏通算8回甲子園に導いた経歴がある。

 夏の茨城大会は準優勝だった。若松主将は「初の甲子園を目指して頑張りたい」と意気込む。

石橋・栃木2位「シード校破る快進撃」

 ノーシードながら文星芸大付などシード校を3連破する快進撃で、57年ぶりに県大会決勝へと駒を進めた。

 立役者は全6試合を完投した右腕の竹内海斗(かいと)投手(2年)。前チームからのエースで経験豊富。直球は130キロ台前半だが、強気に打者の胸元を突く制球力が光る。その分、自信を持つスライダーがより威力を増し、計49奪三振。防御率は1・36と安定している。

 県大会のチーム打率は2割台前半だったが、打率5割5分の渡辺彬仁選手(2年)、4割1分7厘の入江太一主将(2年)らを中心に、少ない好機を生かす勝負強さがある。

 福田博之監督は「関東大会までに攻撃のバリエーションを増やしたい」と気合十分だ。

中央学院・千葉2位「手堅い試合運び重ね」

 県大会6試合の先発メンバーの半数が1年生ながら、手堅い試合運びで勝利を重ねた。

 エースの右腕、大谷拓海投手(1年)は180センチから投げ下ろす直球と縦横に大きく変化するスライダーを駆使した打たせて取る投球が持ち味だ。1年生エースをもり立てるのは、二塁手の武田登生主将(2年)ら守備陣。県大会決勝では2併殺を決めるなどして会場を沸かせた。

 攻撃の要は長打力を持つ主砲の塚越爽太選手(2年)。県大会6試合の打率は3割8分で、準決勝では4打数3安打2打点と勝負強さを発揮した。相馬幸樹監督は「一戦必勝の気持ちで臨む」。フレッシュさを生かしたはつらつとしたプレーで上位進出を狙う。

健大高崎・群馬2位「攻撃的な走塁掲げる」

 今夏までの旧チームからの主力が多く残り、経験値が高い選手が多い。チームカラーは「機動破壊」を掲げる攻撃的な積極走塁。群馬県大会では5試合で20盗塁と十分に持ち味を見せた。

 打線の中心は主将の湯浅大選手(2年)。群馬県大会では4割6分を超す打率を記録する活躍を見せ、リードオフマンとしてチームをけん引した。3番に入る安里樹羅選手(2年)は勝負強さが光る好打者。

 投手陣の柱は横手投げの伊藤敦紀投手(2年)。群馬県大会では23回を投げて自責点1の好投を見せた。今年度の県大会で春・夏・秋と3季続けて決勝に進んだ実力通りに、スピード感あふれる野球で関東の強豪校に挑む。

花咲徳栄・埼玉2位「しぶといつなぎ野球」

 今夏の甲子園で16強入りしたメンバーを中心に、2年連続のセンバツ出場を目指す。投手陣は、制球力のある綱脇慧(すい)投手(2年)と140キロを超える速球が武器の清水達也投手(2年)というタイプの違う右腕がそろう。

 甲子園を経験した前チームでも上位打線を担った1番の千丸剛(ちまるつよし)主将(2年)と3番の西川愛也(まなや)選手(2年)が打線を引っ張る。機動力も絡めた「つなぎの野球」で得点を狙う。

 選手は県大会決勝で浦和学院にサヨナラ負けした悔しさを晴らしたいと意気込む。岩井隆監督は「(関東大会では)徳栄らしいしぶとい野球をしたい」と語り、千丸主将は「先輩たちのように、センバツに行く」と力を込めた。

横浜・神奈川2位「連勝停止から進化へ」

 夏の甲子園でベンチ入りしたメンバーが7人残り、強力打線が持ち味だ。県大会準決勝の桐光学園戦では、増田珠選手(2年)の2点本塁打でチームが勢いづいた。4番の万波中正選手(1年)とともに打線の鍵を握る。

 投手陣は板川佳矢投手(1年)が中心。延長十五回引き分け再試合となった4回戦の相洋戦では再試合も含めて1人で投げきり、粘り強さを見せた。県大会では終盤に失点するなど課題も残るが、後ろに控える塩原陸投手(2年)などへの継投もポイントとなる。

 県大会の決勝で敗れ、昨秋からの県内公式戦連勝は30で止まったが、福永奨主将(2年)は「関東大会では進化した横浜の野球を見せたい」と意気込む。

市川・山梨2位「ミラクル再現なるか」

 過去のセンバツでの逆転劇から「ミラクル市川」と呼ばれる古豪。守備から着実に試合の流れを作る展開で勝ち上がってきた。

 守りの要は、キレのあるスライダーが持ち味の内藤秀太投手(2年)。県大会の計5試合すべてに先発した。コースを丁寧に投げ分け、打たせて取るタイプだ。

 攻撃では中軸でもバントで好機を広げ、四球や走塁も絡めて得点につなげる。内藤投手とバッテリーを組む正捕手の清田竜聖主将(2年)は、ここ一番での打撃力も併せ持つ。

 目指すは、16年ぶりとなるセンバツ出場だ。奥脇正幸監督は「チャレンジャーの気持ちを持ちつつ、落ち着いて試合に臨みたい」と意気込む。

霞ケ浦・茨城2位「投手中心に堅い守り」

 投手を中心とした堅守のチーム。県大会で4試合中3試合に先発し全て完投した左腕・川崎海斗投手(2年)は打たせて取る投球が持ち味で、防御率1・67と抜群の安定感を誇る。残る1試合に先発し、完封した右腕・遠藤淳志投手(2年)は184センチから投げ下ろす直球に威力がある。

 打撃は打率7割超、8盗塁の2番打者、井郷輝選手(2年)と、4割超えで166センチ、64キロと小柄な3番打者、小儀純也選手(1年)が当たっている。塁に出てかき回すのが得点パターンだ。

 県大会決勝では「エンドランや犠打などの失敗が目立った」と高橋祐二監督。安竹佑司主将(2年)は「攻撃力を強化して4強を目指したい」と意気込んでいる。

白鴎大足利・栃木3位「地元で下克上を狙う」

 チームの要は1年夏から中軸を担う秋智也選手(2年)。県大会は全5試合で打点を挙げ、計9打点をマーク。3位決定戦で決勝打を放つなど勝負強い右のスラッガーだ。益子太壱選手(2年)は県大会の計6安打のうち、準決勝で記録した本塁打を含む5本が長打とパンチ力がある。

 投手陣は140キロ近い速球を誇るエースの仁見颯人(はやと)(2年)、石塚大樹(だいき)(2年)の両右腕に加え、4番打者でもある左腕、北浦竜次選手(2年)が中心。3位決定戦は北浦選手が完投したが、継投がカギを握りそうだ。

 「もう一度鍛え直して関東大会に挑みたい」と深沢悠主将(2年)。開催県枠の恩恵で切符を手にした関東の舞台で、下克上を狙う。

(毎日新聞)

拍手する


関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

応援ツイートは #uragaku

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

ページ上部へ戻る