浦学、徳栄に延長で惜敗 再挑戦誓う 秋季県大会

 秋季県高校野球大会第6日は5日、県営大宮球場で準決勝を行い、花咲徳栄と西武台がそれぞれ勝ち、決勝に駒を進めるとともに関東大会(19~21、26、27日・群馬)の出場権を獲得した。決勝進出、関東大会出場ともに花咲徳栄は2年ぶり13度目、西武台は23年ぶり4度目。両校の決勝対決は初で、6日に県営大宮で午前10時プレーボール。

 西武台は川口市立に7-1で快勝。四回に松木のソロと横江のスクイズで逆転すると13安打で7点を奪った。花咲徳栄は浦和学院を延長十回の末、2-1で退けた。九回に栗島の中犠飛で追い付くと、十回に井上の右犠飛で勝ち越した。

好投右腕あと2人 浦学、終盤締まらず

 五回に里の適時打で先制した浦和学院は先発右腕美又が「粘り強く投げられた」と八回まで無失点の好投。遊撃手樋口の好守などバックの援護にも助けられ、1点リードで九回を迎えた。

 花咲徳栄打線の執念に圧倒されたのか、美又は1死一塁から四死球でピンチを広げ、栗島の中犠飛で延長戦に持ち込まれた。「自分で招いたピンチだから」と一度は交代を固辞した美又だったが、続く高森への初球がボールになったところで1年生右腕三奈木にマウンドを託した。

 九回のピンチを切り抜けた三奈木も、勢いづいた相手打線を抑え切れなかった。延長十回に連打と四球で1死満塁とされると、4番井上に投じた3球目のスプリットが高めに浮き、右犠飛で勝ち越しを許した。

 追い詰められた打線は先頭の樋口が中前打で出塁し、九回の守備から入った9番松村が打席へ。犠打で走者を進めてもいい場面だったが、指揮官は準々決勝の埼玉栄戦で左越えの同点打を放った松村に「打っていけ」と強攻策を指示。松村が高めの直球に逆らわず逆方向へ運んだ打球は無念の三ゴロ併殺。続く代打茂原も三振に倒れた。

 試合後のベンチ裏で涙を流す選手もいる中、エースナンバーを背負う三奈木は「ピンチで踏ん張り切れる力を鍛えて春は徳栄を倒す」と厳しい冬を見据えた。

気迫と執念 逆転導く ハイライト

 トクハル、ウラガクという愛称で県内のみならず、全国の高校野球ファンから親しまれている両校。ともに甲子園の優勝経験のあるライバル対決は、期待以上に火花散るハイレベルな熱戦となったが、最後は花咲徳栄の気迫と執念が浦和学院をわずかに上回った。岩井監督は「時代を築いてきた両チームということはみんなが分かっている。負けられない一戦だった」と胸をなで下ろした。

 「新チームになって、あそこまで点が入らなかったことはない」と主将の中井。自慢の強力打線は好機はつくるものの、浦和学院の先発美又の内角攻めにも苦しみ、あと一本が出なかった。八回までまさかのゼロ行進。それでも1失点と、援護を待って好投を続けるエース左腕高森に勇気をもらった打線がついに応えた。

 0-1の九回。1死から口火を切ったのは井上だ。強打の象徴の4番は「何とかしたかった」と三遊間の当たりに、一塁へ頭から突っ込み内野安打で出塁した。中井が四球、渡壁が死球でつなぐと、栗島は「絶対に決める」と高めの直球をたたく中犠飛で、土壇場で同点。つかんだ流れは手放さない。十回も1死から満塁を築き、井上がライトに高々と打ち上げる犠飛で決勝点を奪った。

 紙一重の戦いを制して手にした関東切符。中井は「正直、動揺や焦りはあったが、技術よりも気迫や執念で1点を取りにいく姿勢を出せたことはよかった」と拳を握り、「この勝利はこれからのチームにとって、大事な1勝になる」と続けた。

 走塁を含めた攻撃面で課題はあるにせよ、好敵手の一球に食らい付く姿から学んだことは、今後のチームの成長を後押ししてくれるはずだ。

(埼玉新聞)

磨いた制球力 真っ向勝負 美又王寿投手

 1点リードで迎えた九回表の守り。一死満塁となったところで、試合前から右手の人差し指にまめができていたことを心配した森士監督から、「代わるか」とマウンド上へジェスチャーが送られた。

 「自ら招いたピンチは自分で切り抜ける」と首を横に振った。「絶対に抑える」と投げ込んだ直球はセンターにはじき返され、犠飛となり同点。三奈木亜星(1年)にマウンドを譲った。

 花咲徳栄は今夏、甲子園に出場。今大会も準決勝までコールド勝ちで上がってきた強力打線を相手に「粘り強く投げる」とマウンドへ上がった。「相手が強くなるほど、制球力が乱れてしまう」という課題を克服するため、夏の県大会後、サイドスローのイメージで体全体を回転させる投球を意識するようにした。

 成果は表れ、140キロを超える直球とスライダーを巧みにコースに投げ分け、指のまめをつぶしながらも三回一死三塁のピンチや、八回二死二、三塁の窮地を無失点で切り抜けた。

 勝利目前で関東大会出場はかなわなかったが「まだ変化球の制球が安定しない時がある」と冷静に分析し、来夏もマウンドに立ち続けて夢舞台への切符をつかむ。

1年生エース三奈木、再挑戦誓う

 「絶対に抑えよう」。花咲徳栄に同点に追いつかれた直後の九回表2死一、三塁。新チームになって浦和学院の背番号1を背負う三奈木亜星投手(1年)が2番手で登板した。

 多彩な変化球と140キロ台の直球が持ち味で、森士監督からは制球力の高さも評価されている。この回は追加点を許さなかったが、延長十回満塁のピンチで4番の井上朋也選手(2年)にスプリットを右翼への決勝の犠飛とされた。「高めに浮いた」と悔やんだが、「春までに球威を上げて、次こそ徳栄に勝ちたい」と前を向いた。

(朝日新聞埼玉版)

試合結果

県大会準決勝(10/5・県営大宮)

TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 H E
花咲徳栄 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 2 10 1
浦和学院 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 7 2
【浦】 美又、三奈木-吉田瑞
【花】 高森-小林
小林、南2(花)
 浦和学院打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
吉田匠 4 1 0
H 茂原 1 0 0
4 2 1
小櫻 4 0 0
吉田瑞 4 1 0
⑦1 三奈木 4 0 0
藤井 2 0 0
金丸 4 1 0
樋口 4 2 0
美又 3 0 0
7 松村 1 0 0
35 7 1
 花咲徳栄打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
5 2 0
浜岡 5 1 0
田村 4 1 0
井上 4 2 1
中井 4 0 0
渡壁 3 1 0
栗島 3 1 1
高森 4 0 0
小林 4 2 0
36 10 2
 投手成績
TEAM 選手名 被安打 奪三振 四死球 失点 自責
浦和学院 美又 8 2/3 8 2 2 1 1
三奈木 1 1/3 2 1 1 1 1
花咲徳栄 高森 10 7 4 1 1 1
TEAM 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 併殺 残塁
浦和学院 4 1 1 0 2 3 6
花咲徳栄 3 3 2 2 1 2 9

 土壇場で追い付いた花咲徳栄が、浦和学院との延長戦を制した。花咲徳栄は0-1の九回、1死から井上の内野安打などで満塁とすると栗島の中犠飛で同点。延長十回には1死満塁から井上の右犠飛で決勝点を奪った。投げては高森が7安打1失点で完投。浦和学院は先発美又が好投したがリードを守れず。打線は高森を捉え切れず、つながりも欠いた。



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  1. 坂口 2019.10.06 10:51am

    紙一重の試合。最後まで手に汗を握る熱戦でした!美又君はよく投げた。もう少し打線の援護が欲しかった。必ずリベンジして下さい!応援してます!

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記憶に残った選手は
金足農 吉田 齋藤 高橋
大阪桐蔭 中川 宮崎 藤原 根尾
報徳 小園
浦学 渡邉
常葉菊川 奈良間
高知商 北代
横浜 板川 遠藤 黒須 角田
慶応 下山 宮尾 生井 渡部
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花咲 野村 井上
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