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浦学3年ぶり10度目V 花咲徳栄に7―3 秋季県大会

(14日・県営大宮)

 最終日は決勝が行われ、浦和学院が花咲徳栄を7-3で破り、3年ぶり10度目の優勝を飾った。浦和学院はこの勝利で対花咲徳栄の公式戦連勝を10に伸ばした。

 浦和学院は1-0で迎えた二回、2本の安打と4四球など打者9人で、3点を奪って主導権を握った。四回には1点差に詰め寄られたが、1死満塁から2番手萩原大が好救援。後続を打ち取ってリズムをつくると、終盤の七、八回に打線が3点を加えて突き放した。

 関東大会は10月31日、千葉県野球場などで開幕。4強入りすれば、来春の第82回選抜高校野球大会出場に大きく前進する。浦和学院は5年ぶり7度目、花咲徳栄は7年ぶり2度目の選抜大会出場を目指す。

◇試練越えたくましく 浦和学院

 夏の県大会4連覇を逃してから約3カ月。浦和学院が秋10度目の頂点に上り詰めた。3年ぶりの優勝を果たした森監督は、「秋は久しぶりに勝てたのでうれしい」とほっとしたような表情で語った。およそ3カ月前には決して想像もできなかった結末だったからだ。

 新チームの船出は多難だった。今夏の県大会は7月22日の5回戦で、甲子園に出場した聖望学園に敗退。再スタートを切ろうとした途端、インフルエンザの猛威に野球部が襲われた。30人近くが罹患(りかん)して休部状態。チームが練習を再開したのは、8月12日になってからだった。

 敗退のショックで選手のモチベーションは低下し、練習でも体調が優れず動きは悪い。この時期のチーム状況を見て、森監督は「チームはどうなってしまうのだろう。秋はあきらめざるを得ないのではないか」と思ったほどだった。8月19日から31日まで、アジアAAA野球選手権のためにチームを離れる森監督の心中は、決して穏やかではなかったという。

 それでも森監督が帰国するまで、チームは前進し続けた。安保部長を中心に、選手たちは危機感を募らせて一丸。練習試合では「森先生が帰って来るまで絶対に負けない」をテーマに掲げ、9割近い勝率を残した。チームづくりは遅れたが、大会を前に不死鳥のようによみがえった。

 今秋の勝利には、今まで積み重ねてきた白星以上の価値がある。主将の星は「焦りはあったが、森先生の思いを感じてやってきたことで、何とか間に合った」としみじみと語った。試練を乗り越えた数が多いだけ、「ウラガク」は強い。

◇決勝

【県営大宮】

花咲徳栄
001200000|3
13000021x|7
浦和学院

【浦】南、萩原大-久保
【花】五明、糸井、山口、松本-木内

▽二塁打 大塚、金久保(花)久保(浦)

◇戦評
 浦和学院が序盤と終盤の好機に着実に加点し、花咲徳栄に快勝した。浦和学院は一回、3番萩原大が先制打を放つと、二回は相手投手の乱調に乗じ3点を加えた。1点差の七回には8番日高の適時打などで2得点。八回にも1点を挙げた。投げては四回途中から登板の萩原大が好投。五回以降三塁を踏ませず、流れを呼び込んだ。花咲徳栄は、先発五明が二回で押し出し3つを含む5四球。打線も3番橋本の犠飛や失策で詰め寄ったが、五回以降萩原大の前に無得点だった。

(埼玉新聞)

◇浦和学院・森士監督
 「夏に早く負け、秋こそはと思った矢先、8月にインフルエンザで20日間も練習ができなかった。決勝はミスも出たので、関東大会へ時間をかけて仕上げたい」

◇浦和学院・星稜太主将
 「夏の悔しい思いがあり、優勝しか狙っていなかった。関東大会では1戦1戦をがむしゃらに戦えば結果がついてくると思う」

(読売新聞埼玉版)

◇浦和学院公式ホームページより抜粋

 学校は本日から中間テスト。お馴染みの「浦学サンバ」が氷川神社の森に響かない寂しさはあったものの、野球部選手諸君は、今夏5回戦敗退の悔しさを今大会にぶつけていたように感じられる。

 新チーム結成直後、インフルエンザによる長期の活動停止にもかかわらず、その遅れを取り戻すため9月より増設されたナイター照明のグランドで深夜まで厳しい練習が続いていた。

 また、大会中も早朝より学校周辺の清掃活動、試合終了後球場スタンドでの率先した清掃活動を見るにつけ野球部を応援せずにはいられない。勝ち進むチームには、すべてに勢いを感じる。

 ここまできたら、さらに「精進」。関東大会上位を狙い、5年ぶり7回目の選抜甲子園を目指して欲しい。

 大会中は、台風18号の影響で平日開催の試合が多い中、大勢の県民の皆様にご声援をいただきました。本当にありがとうございました。引き続き、宜しくお願い申し上げます。

秋季県大会優勝報告より)

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