3回裏2死満塁。沼田洸太郎君(2年)は、ビデオを見て研究したという右腕の変化球を見逃さずに振り抜いた。打球は左中間へ。
次々と走者を生還させた後、三塁上から三塁側ベンチを見ると、森士監督がガッツポーズをしている。自分も右手でガッツポーズを作って応えた。
今春、先発したのは初めて。背番号3の萩原大貴君(3年)が先発マウンドに上がり、巡ってきたチャンス。強豪校ではベンチ入りすら激戦だけに、「ものにしなくては」との思いが強かった。
「投手交代になったら、大貴さんが一塁につく。それまでに結果を出したかった」。試合後、そう振り返った。
この日は3打数2安打の活躍。だが「一振りで(試合を)決められるようになりたい」と、次の試合からは代打での起用を覚悟している。
甲子園を目指せる学校として選んだ浦学。レギュラー取りが目標だ。
(朝日新聞埼玉版)