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「ありがとう」を一球に:浦学’11センバツ戦力分析/下 打撃

◇初球からフルスイング チーム打率.344、上下切れ目なく

 昨秋、公式戦11試合で72打点をたたき出した浦学打線。序盤でリードを奪う勝ちパターンで投手を助けた打線は、「初球からフルスイング」をモットーとしている。

 初球とフルスイングにこだわる理由を、森士(おさむ)監督は「ファーストストライクから振っていかないと、球をとらえるタイミングが計れない。いいスイングだと凡打になりにくい」と指摘する。笹川晃平選手(2年)も「フルスイングを徹底しなければレギュラーになれない」と話す。

 その積極打線の中軸を担うのは、沼田洸太郎選手(3年)と日高史也選手(同)だ。昨秋はともに本塁打3本、打点も沼田選手の11に日高選手は10と競い合った。

 日高選手は「本塁打は狙っていない。強いヒット性の球を打てる選手になりたい」と話す。「どんな変化球でもフルスイングすることが課題」といい、変化に合わせて打ち込む練習を積み重ねた。その日高選手は、沼田選手を「天性で本塁打を打てる」と評する。

 沼田選手は広角に打つことができる打撃センスが魅力。しかし、関東大会決勝戦では快音が聞かれなかった。九回裏にサヨナラ打を放った日高選手に対し「自分は打つことが『売り』なのに、日高に頼りっぱなし」と感謝し、「今度は自分が4番の役割を果たす」と練習に打ち込んできた。「ランナーが得点圏にいる場合は投手は初球から得意な球を投げるはず。それをとらえていけば追い込める」と活躍を誓う。

 昨秋、佐藤拓也投手(2年)は1番打者を担った。打席では、必ずボックスを右足でならしてから、左足で立ち位置を決める。「塁に出る役割を徹底するだけ」と話すが、11試合で17打点をたたき出した。

 1番打者が打点を稼ぐことができたのも、切れ目のない打線のたまものだ。

 石橋司選手(2年)は5割4分5厘、荒井大樹選手(3年)は3割4分8厘で塁を埋める。11試合でのチーム打率は3割4分4厘、三振数はわずか30だ。

 骨折などで出遅れ、昨夏の県大会はボールボーイを務めた柴崎裕介選手(同)も3割バッターだ。打席に立つ時は「苦しくても頑張ってやったじゃないか」と己を鼓舞する。3月の沖縄合宿で調子を上げ、自身初のメンバー入りを果たした小野達輝選手(同)も、「これまではスタンドで応援し仲間に貢献してきた。今度はどんな球でも食らいついて塁に出て、チームの勝利に貢献したい」と意欲をみせた。

 小林賢剛主将(3年)は言う。「震災で実家が被害にあった仲間もいる。多くの被害が出ている中で野球をさせていただくことに心から感謝している。周囲の人を少しでも励ますことのできるプレーをしたい」

 きょう23日は開会式。「がんばろう!日本」のスローガンを胸に、浦学が始動する。

(毎日新聞埼玉版)

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