浦和学院は27日(大会5日目)の第2試合で、鹿児島実と対戦する。浦和学院の森士監督(46)と鹿児島実の宮下正一監督(38)に試合の展望や抱負を聞いた。
――相手の印象と注目選手を聞かせてください。
森 昨秋の九州大会で優勝し、昨夏の甲子園経験者も多いから警戒している。野田君はしなやかなすばらしい左投手だと思う。1番の平山君は足が速く、中軸の豊住君、浜田君、揚村君を中心とした打線も強力だ。
宮下 甲子園の常連。昨秋の明治神宮大会の日大三戦を見たが、投打にバランスがよく、まとまりがあった。注目選手は佐藤投手。投打にわたってすごくセンスを感じる。要注意だ。
――試合展開は?
森 チームの雰囲気は似ているのかなと思う。投手戦でも打撃戦でもわずかな差ではないのか。我慢強く粘るチームが勝つと思う。
宮下 両校の投手は2人とも身体能力が高い。どう投げ合うか。うちは守りから攻撃につなげるチームなので、食らいついていきたい。
――チームの状態はどうですか。
森 遠征から帰るのを遅らせるなど震災はチームにも影響した。少し疲労がうかがえる時もあったので、5日目を引いてくれたのは、態勢を整えるためにちょうどよかった。選手の体調はよく、けがの選手もいない。よい状態だ。
宮下 練習試合をあまりできていないので、試合勘は戻っていないが、調子は投打とも徐々に上がってくるのでは。甲子園がテンションを高めてくれると思う。心配はけがや病気。
――カギを握る選手はだれになりそうですか。
森 佐藤に尽きると思う。
宮下 野田と揚村。揚村が勢いづけば打線は乗ってくる。
――震災の中での開催。どんな思いですか。
森 大変な時だが、選手にとって一生に一度の舞台に立たせてもらえることに感謝している。今苦しんでいる方の思いを感じて精いっぱいのプレーをしてほしい。
宮下 被害はテレビや新聞を通して伝わってくる。野球で元気づけるのが目標。選手には最後まで戦い抜く気持ちをもってほしい。
(朝日新聞埼玉版)