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きょう4強激突 準決勝の見どころ 高校野球埼玉大会

 第93回全国高校野球選手権埼玉大会は20日、県営大宮球場で花咲徳栄-浦和学院(10時)、本庄一-春日部共栄(12時30分)のカードで準決勝が行われる。

 春の県大会を制した昨夏準優勝のAシード花咲徳栄は10年ぶり2度目の優勝を目指す。初戦の2回戦はサヨナラ勝ち。5回戦、準々決勝は快勝し、攻守にそつのなさが光る。

 昨秋の関東大会王者で選抜大会に出場したDシード浦和学院は3年ぶり11度目の頂点を狙う。ここまで3試合でコールド勝ちするなど打力を発揮し、勝ち上がってきた。

 昨年覇者の本庄一はノーシードから2年連続3度目の甲子園出場に挑む。準々決勝まで逆転勝ちが4試合、そのうちサヨナラ勝ちが2試合と終盤の粘り強さが際立つ。

 6年ぶり5度目の栄冠が懸かるCシード春日部共栄はここまで投打がかみ合っている。5回戦で聖望学園、準々決勝で狭山ヶ丘に競り勝ち、勝負強さが出てきた。

◇花咲徳栄-浦和学院

 今春の県大会王者の花咲徳栄と、昨秋の県大会王者の浦和学院が雌雄を決する大一番。わずかな隙が勝敗を分ける。

 花咲徳栄は4強トップのチーム打率3割4分6厘。昨夏レギュラーの2番田中、3番大塚を筆頭に野手6人が打率3割台半ば以上。1番長尾、4番白石の低打率は気になるが、四死球は多い。さらに15盗塁も4強1位。浦和学院戦では盗塁の成否が大きな鍵になる。

 準決勝の先発は防御率1・06の右腕北川か。松本、沢幡との継投もある。いずれも制球力重視の技巧派で、打者を手玉に取る。7失策は多い。接戦でのミスは命取りだ。

 浦和学院は右腕佐藤の先発が有力。防御率2・14は昨秋に劣るが、球威は増している。あとは冷静に投げられるか。バッテリー間の呼吸とマウンドさばきが重要になる。

 チーム打率3割3分1厘の打線が昨秋と同じように2年生エースを援護したい。好調なのは打率4割を超える2番竹村と7番笹川。しかし、何よりも小林、沼田、日高の中軸に一本が欲しい。調子を上げてきた1番佐藤が自ら打つかにも注目。

◇本庄一-春日部共栄

 夏は2008年の北埼玉大会準々決勝以来の対決。当時は本庄一が春日部共栄を下し、そのまま初優勝した。特徴が異なる両チームだけに、自分たちの形に持ち込んだ方が勝利に近づく。

 春日部共栄は投打に正攻法を貫く。先発はエース竹崎で確定。準々決勝では走者を置いた場面での冷静さが光った。しつこい本庄一打線にじれないことが肝心になる。

 攻撃では四死球や犠打が少なく、各打者がしっかり打って出る。13盗塁の機動力を絡め、ここぞで適時打が出るかがポイント。中心はチーム唯一フルイニング出場の3番小泉、打率と打点でチームトップの4番鎌田だ。

 本庄一はここまで4試合で逆転勝ち。終盤の粘りは驚異的だ。チーム打率は2割5分3厘と低調だが、四死球が34と多く、しぶとく食らい付いてくる。打率3割8分9厘の2番田村のほか、4番粶、5番岡野が勝負強い。

 先発は防御率0・47の2年生右腕萩原を予想。直球は最速130キロ程度だが、手元で伸びる。ここまでチームの完投数は0で、左腕設楽との継投になる可能性が高い。

◇データで見る4校

■浦和学院

チーム打率.331、本塁打2、三振5、盗塁9、四死球25、犠打5、失策4

中山=防御率0.00、15回、被安打7、6奪三振、与四死球3、失点2、自責点0
佐藤=防御率2.14、21回、被安打15、16奪三振、与四死球4、失点7、自責点5
松浦=防御率0.00、1回、被安打0、2奪三振、与四死球0、失点0、自責点0

■花咲徳栄

チーム打率.346、本塁打0、三振18、盗塁15、四死球22、犠打13、失策7

北川=防御率1.06、34回、被安打24、19奪三振、与四死球10、失点7、自責点4
松本=防御率0.00、6回、被安打5、1奪三振、与四死球0、失点0、自責点0
沢幡=防御率0.00、1回、被安打0、0奪三振、与四死球1、失点0、自責点0

■春日部共栄

チーム打率.288、本塁打1、三振16、盗塁13、四死球16、犠打5、失策3

竹崎=防御率0.93、29回、被安打23、18奪三振、与四死球6、失点3、自責点3
岡=防御率0.00、3回、被安打2、3奪三振、与四死球0、失点0、自責点0
沢田=防御率0.00、1回、被安打1、0奪三振、与四死球1、失点0、自責点0
押田=防御率0.00、5回、被安打3、2奪三振、与四死球1、失点0、自責点0

■本庄一

チーム打率.253、本塁打0、三振27、盗塁2、四死球34、犠打10、失策3

設楽=防御率4.50、20回、被安打17、4奪三振、与四死球10、失点10、自責点10
高沢=防御率4.05、6回2/3、被安打7、4奪三振、与四死球2、失点4、自責点3
萩原=防御率0.47、19回1/3、被安打10、7奪三振、与四死球3、失点2、自責点1

(埼玉新聞)

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