【写真】ウオーミングアップで気合がみなぎる主将の明石(中央)ら浦和学院ナイン=4日午前、同校グラウンド(埼玉新聞)
チームは5日から10日まで沖縄合宿を行う。前日の4日、同校グラウンドで約7時間の練習を行った。
午前は投内連係を入れたシートノックを実施。2日に降った雨の影響でぬかるんだグラウンド状況に、ナインはいつもよりも“足”を使うことを意識。その後は主力と控えに分かれて、無死一塁と同一、二塁からのバントゲームで、成功数や阻止数などを競った。
午後はフリー打撃をこなし、金属バットで快音を連発させた。最後をウエートトレーニングで締めると、練習後は合宿に備え、荷物を準備してバスに詰め込んだ。
沖縄合宿では、練習試合が解禁となる8日から計6試合を予定。森監督は「仕上がりが遅れている部分があるので、急ピッチで準備を進めていきたい」と意気込んだ。
◇実戦でチーム総仕上げ
待ちに待った高校野球シーズンの到来だ。
選抜大会開幕まで2週間余り。5日から始まる沖縄での2次合宿では、8日に練習試合が解禁され、沖縄尚学らと実戦を重ねながらチームは仕上げの段階に入っていく。「上げてきた個の力を持ち寄って連係を図りたい」。森監督の目にも自然と力が入る。
ここまで紅白戦は2試合。気温が低いことや雨や雪の影響もあり、実戦形式の練習が不足している。木製バットでマシン打撃や振り込みが多く、手投げする球を打つ回数は例年よりも少ない。
ただ裏を返せば、それだけ基本動作を反復し、徹底的に体に染み込ませてきたということ。森監督は「『勝つんだ』という強い意識があれば問題ない」と不安を一掃。主将の明石も「気持ちの面が一番大事」と指揮官と同じ思いを描く。
一般的に選抜大会では打線よりも、仕上がりの早い投手力が高いチームが有利と言われる。だが、昨年6年ぶりに出場した森監督は「全体のレベルが上がった中で、(特に)打力が上がった」と実感したという。
紅白戦では佐藤ら主力が投げると、ほとんど得点を奪えなかった。昨秋の公式戦12試合で3割6分2厘をマークした打線が感覚を取り戻せるかが、沖縄合宿でのポイントになる。
◇メンタル面でも女房役 林崎、際立つ
実戦練習になればなるほど、存在感が際立つのが捕手の林崎だ。
無死一塁と同一、二塁で行ったバントゲームでは、素早い身のこなしでゴロを拾い送球し刺殺。さらに球出しの早さも健在で、けん制球でも走者の捕殺に成功した。「キャッチャーですから」と涼しい顔で言えるあたりが頼もしい。
下級生主体の投手陣を引っ張る精神的支柱としても威力を発揮。バント処理で不甲斐ないプレーをした1年生投手を呼び「勝つためにやってるんだぞ」と喝を入れる一幕もあった。
8日から始まる対外試合に向け、「楽しみ。勝ちにこだわって全勝で甲子園に乗り込みたい」と目を輝かせた。
◇右の強打者好調 森戸、山根
ともに昨秋は控えながら「打撃が売り」と自負する右の強打者・森戸と山根がフリー打撃で鋭い当たりを披露した。
二塁手の森戸は、この日から打つポイントを前にした効果がてき面。次々と外野手の頭上を越え、「これまで差し込まれることが多かったが、きょうは打球が飛んだ」と満足そうに汗を拭った。
左翼を守る山根は前日の紅白戦でも2安打を放ち「調子がいいです」と笑顔。以前は、ひっかけていた変化球も芯で拾えるようになり「先発を狙う」と自信を見せた。
◇今後の予定
5日~沖縄合宿(10日まで)
8日 宮古と練習試合
9日 糸満、沖縄尚学と練習試合
10日 南風原、浦添工と練習試合
12日 国士舘と練習試合
13日 専大松戸と練習試合
15日 大阪に出発 組み合わせ抽選会
16日 東洋大姫路と練習試合
17日 甲子園練習
18日 報徳学園と練習試合
21日 選抜大会開幕
(埼玉新聞)