【写真】シート打撃で左前適時打を放つ山根(中央)=1日午前、浦和学院グラウンド(埼玉新聞)
開幕を1週間後に控えたチームは1日、同校グラウンドで午前、午後の2部練習を実施した。
練習内容は、前日とほぼ同じ。午前はアップ、キャッチボールに続き投手の犠打処理、挟殺プレーを同時に行う3カ所フォーメーション、その後シートノック、シート打撃で約3時間。午後は3時半からフリー打撃、恒例となったポール間ダッシュなど、濃密な練習にも選手たちは意欲的に取り組んでいた。
シート打撃では、エース佐藤が控え選手8人に対し、被安打2とまずまず。レギュラー組の攻撃では主砲の山根、笹川がそれぞれ2打数2安打と存在感を見せていた。
山口、涌本の両右腕、左横の渡邊剛はブルペン入り。捕手を座らせ、投げ込んだ。
チームは2日も同校グラウンドで練習し、3日に兵庫入りする。
◇豪快さ増す若き主砲
強打を誇る浦和学院打線の中で、若き主砲の勢いが止まらない。埼玉大会で主に4番を務めた2年生山根。この日のシート打撃で本塁打を含む2打数2安打と絶好調だ。
第1打席、選抜メンバーだった左腕野村から左前に適時打を放つと、圧巻は第2打席。同じく選抜メンバー・右腕伊藤の内角低めの直球を振り抜くと、打球は距離92・5メートル、高さが10メートル近くある左翼ネットを越える豪快アーチ。山根は「入ると思わなかった。自分でもびっくり」と目を丸くし、打たれた伊藤も「あのコースをあそこまで飛ばされ、ただただ驚き」と脱帽するしかなかった。
埼玉大会ではいずれもチームトップの14安打、12打点、打率5割8分3厘をマーク。だが意外にも大会直前まで調子はいまいちだった。原因は体の開きの早さ。それでも森監督から「右中間に強く打ち返すイメージで打て」と、指導を仰ぐと、本来の卓越したヘッドスピードがよみがえった。
打席での考え方は、いたってシンプルだ。「様子見とかはしない。初球から打ちにいくつもり」。貫く好球必打の精神が、持ち味の積極性をさらに引き立たせている。
甲子園で個人的な目標は特にないという。「とにかくチームが勝つこと。貢献できるヒットが打てればいいです」。チームを選抜8強へと導いた4番は、この夏も無心で打席に立つ。
(埼玉新聞)