【写真】一回二死一塁、左中間へ2点本塁打を放つ浦和学院・高田(サンスポ)
準決勝第1試合は浦和学院(埼玉)が4番・高田の3試合連発となる逆転2ランなどで、敦賀気比(福井)を5-1で下し、春夏を通じて初めての甲子園決勝に進んだ。
一回、1点を先制された浦和学院は贄が死球で出塁すると、4番・高田の3試合連続となる2ランで逆転した。五回には先頭の服部が二塁内野安打で出塁し、竹村の中前打で無死一、三塁。贄は遊飛に倒れたが、3番・山根が左前へ運び、追加点。二死となった後、木暮が左翼線へ2点二塁打を放ち、敦賀気比を突き放した。先発の小島は一回に1点を失ったが、その後は立ち直り散発5安打に抑えて完投した。
敦賀気比は一回に喜多の適時二塁打で先制したが、四回二死一、三塁などのチャンスを生かせず。ここまで好投していたエース岸本も浦和学院の強力打線に屈した。
◇浦和学院・高田、逆転2ランに胸を張る
浦和学院は一回に1点を先制されたが、その直後に4番・高田の2点本塁打で逆転した。「振り切ることができた。当たった感じはよかった。1点を取られていたので、取り返したいという思いだった」と胸を張った。
貴重な一打は、3試合連続本塁打となった。主砲は「三振もあったのでまだまだ。決勝は自分がどうこうではなく、人生を懸けて戦いたい」と闘志をみなぎらせた。
(サンスポ)
◇浦和学院、決勝進出 赤のアルプス歓喜
【写真】浦和学院のスクールカラーの赤に染まった三塁側アルプススタンド(毎日新聞)
第85回記念センバツ大会第12日の2日、浦和学院(埼玉)は準決勝で敦賀気比(福井)と対戦し、効果的な攻撃で勝利を手にし、春夏通じて初の決勝進出を決めた。勝利の瞬間、スタンドに詰めかけた応援団からは大歓声がわき、あと一つに迫った「日本一」を願う声がこだました。
三塁側アルプススタンドはこの日、21年ぶりの4強に進んだチームを応援しようと、試合前からスクールカラーの赤色のジャンパーや帽子に身を包んだ応援団で埋まった。
応援団は3月29日の3回戦から関西に宿泊し、スタンドに駆け付けている。ソングリーダー部は3月下旬に千葉県で行われた全国大会で2位になった。近藤綾音部長(3年)は「私たちの分まで優勝して」とエールを送った。
また、初の4強入りを果たした92年の第64回大会に三塁手として出場した石附篤彦さん(39)は会社を休んで応援に訪れた。「当時は勝ち上がっていく中で、団結力が強くなっていった。私たちの記録を塗り替えて、埼玉に優勝旗を持ち帰って」と見守った。
チームは投打のバランスが整い、準決勝も初回表に先制点を与えたものの、すぐに2点奪い返し、その後は徐々にリードを広げる安定した戦い。「初戦のつもりで戦う」と試合前に話していたエースの小島(おじま)和哉投手(2年)がこの日も好投し、チームを決勝に導いた。
◇Vに期待「ひたむきに」野球部支援の石巻の市民
センバツで快進撃を続ける浦和学院。野球部員らが一昨年の震災直後から支援を続けている宮城県石巻市の市民たちは、かたずをのんでテレビで試合経過を見守り、「浦学の活躍にパワーをもらった。ひたむきなプレーで日本一になってほしい」と決勝での活躍に期待を込めた。
昨年12月に訪れた同市立鹿妻(かづま)保育所では、ナインが子供たちと一緒に遊んだり、正月飾りを作ったりして交流した。「野球をやりたい」「お兄ちゃんたちみたいになりたい」と話す子供たちも多く、折り紙を使った貼り絵の横断幕を送った。保育士の高塚紀子さん(42)は「ふさぎ込んでいた子供たちが見違えるように元気になった。子供たちや被災地に向き合ってくれたように、ひたむきな気持ちをそのまま出せれば、優勝できるはず」と話す。
(毎日新聞)
◇高田、豪快に「3号」
浦和学院は主砲のバットがまたも火を噴いた。一回に高田が逆転2ラン。大会記録に並ぶ3試合連続本塁打で、2001年に東福岡(福岡)の下野輝章がマークして以来となる大会史上2人目の快記録となった。1大会3本塁打は56回大会の清原和博(PL学園)、64回大会の松井秀喜(星稜)らに並ぶ大会タイ記録(9人目)。
1点を先制された直後の攻撃。2死一塁から敦賀気比の好投手、岸本の縦の変化球をすくい上げ、中堅左のスタンドまで豪快に運んだ。準々決勝の北照(北海道)戦でも、やはり一回に先制2ラン。頼れる4番が打線の火付け役となっている。
(時事通信)
■準決勝(4月2日)
敦賀気比
100000000=1
20003000x=5
浦和学院
【浦】小島-西川
【敦】岸本-喜多
▽本塁打 高田(浦)
▽二塁打 木暮2、西川(浦)喜多、山田(敦)
【浦和学院】
⑥ 竹 村4-1-0
④ 贄 3-0-0
⑧ 山 根4-1-1
⑤ 高 田3-1-2
③ 木 暮4-2-2
⑨ 斎 藤3-0-0
H 渡 邊1-1-0
R9久 保0-0-0
② 西 川4-2-0
① 小 島3-1-0
⑦ 服 部4-2-0
(打数-安打-打点)
<投球成績>
小島 9回、115球、被安打5、3奪三振、与四死球3、失点1、自責点1
安 打:浦11、敦5
失 策:浦0、敦1
三 振:浦2、敦3
四死球:浦2、敦3
犠 打:浦1、敦0
盗 塁:浦1、敦0
併 殺:浦1、敦0
残 塁:浦7、敦6