浦和学院野球部出身でライダーの松下佳成さん(43)が5月27日18時45分(現地時間)より行われていたオートバイレースの予選走行中に事故でお亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈りいたします。
◇海外レースで事故死 さいたま市の松下佳成さん ブログに今回で「引退」
【写真】オートバイレースの予選走行中に事故死した松下佳成さん=2009年4月、さいたま市南区(埼玉新聞)
英国のマン島で行われている伝統のオートバイレース「マン島TTレース」で27日、松下佳成さん(43)=さいたま市=が予選走行中の事故で死亡したと大会主催者が発表した。ロイター通信によると、公道を利用するこのレースでの死者は2000年以降21人目。
松下さんは東京都出身で、モータージャーナリストやライダーなど幅広く活動し、マン島TTレースに09年から参戦していた。
松下さんは高校時代は浦和学院高校(さいたま市)の野球部員で、卒業後にライダーに転身。同市内でデザイン業をしながら、09年に初めて、「最大にして最高の目標」というマン島TTレースに出場した。
レース中には転倒し肩甲骨や足首などを複雑骨折。全治10カ月近くという大けがを負った。それでも「生きているうちにできることをやりたい」と危険を覚悟の上でレース参戦を続けていた。
レース以外にも、モータージャーナリストとして活躍。持ち前の明るい性格を生かし、サーキット場ではマイクを握ってレースを盛り上げるなど、多彩な才能を発揮していた。松下さんは自身のブログに、今回のレースを最後に「マン島TTレースから引退する決意を固めました」と記していた。
バイクを通して親交のあった川口市の村上裕二さん(44)は「特別なライダーというより、身近な友人という感覚で普通の人。今は残念としか言いようがない」と早過ぎる死を悼んだ。
(埼玉新聞)