◇リーグ5位 3割3分3厘を記録
野手転向1年目でいきなり好結果を出した。東京六大学野球秋季リーグでベストナインに輝いた立大の1年生外野手、佐藤拓也は「ここまでうまくいくとは思わなかった」と控えめに喜んだ。
浦和学院高では投手として甲子園大会に出場し、打の中心でもあった。今春の選抜大会を制した同校のエース小島和哉が「憧れの先輩」と背中を追ってきた右腕 だった。大学入学後も投手と野手を掛け持ちしたが「将来的にプロを目指している。野手の方が可能性はある」と決断した。
非凡な打撃セン スをさっそく発揮し、秋は全13試合に出た。終盤は右投げ左打ちの1番打者として外野のレギュラーに定着し、リーグ5位の打率3割3分3厘をマーク。 171センチ、72キロとやや小柄だが、力強く引っ張っての長打も魅力だ。1、2年生による4日からの新人戦では痛烈な当たりを連発し、貫録を漂わせた。
おとなしそうな外見とは逆に、旺盛な向上心を秘めている。「今後は二塁か遊撃を守って打線でも中心になりたい」と内野への再転向も狙う。転向して日が浅いこともあり「守備や走塁をレベルアップしないといけない」と課題を挙げた。
タイトルを取ったことで来年は周囲の警戒が強まるのは必至。「その中で結果を出せるようにしたい」とバットを振り続ける。
(埼玉新聞)