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東京ガスの4番・笹川晃平 新生チームをバットでけん引 日本選手権

【写真】三回表東京ガス2死一、二塁、笹川が右前適時打を放つ=京セラドーム大阪で2023年11月13日

東京ガス 8-1 JR北海道クラブ

 「どこにいてもチャンスが回ってくる」。そんな宿命を背負う東京ガスの主将・笹川晃平が、社会人野球の2大大会では4年ぶりとなる4番に座った。

 今大会最初の打席となった二回、先頭で打席に立つと初球の変化球を右翼へとはじき返した。三回の2死一、二塁の好機では、同じように右方向へ運んで先制の適時打に。そして五回、今度は中堅への鋭い打球で出塁すると、直後の加藤雅樹の中前打で一塁から一気に本塁へ生還した。

 埼玉・浦和学院高、東洋大を経て2017年に東京ガスに入社。新人から打線の中心に座る。プロ入りへの強い思いを断ち切った5年目の21年、都市対抗野球大会で「人生で初」の日本一を経験。それを機に、「自分のことではなく、チームが勝つための仕事をやれたらいい」と変化が生まれた。

 強打を誇るチームは、今夏の都市対抗初戦でJR四国に延長十一回タイブレークの末、まさかの完封負けを喫した。大会後、大きなできごとがあった。

 優勝時の主将・小林勇登と「代打の神様」と呼ばれた建部賢登が現役を引退。いずれも11年目のベテランで、長くチームを支えてきた2人が去り、「全く別のチームになった。僕は特に2人に頼ってきたので、若い選手中心に頑張らないといけない」。

 この日は自分自身の緊張はひた隠し、仲間へ声をかけた。4番としての仕事も果たし、「僕の姿を見て感じて、(若手も)結果を出してほしい」と語る。

 打撃技術の成熟と、高まるチームへの責任感。高校、大学、社会人と日本代表の常連でもある29歳の強打者は、社会人野球の中心で輝いている。

(毎日新聞)

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