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マスターズ甲子園、浦和学院が日本一 今年他界した三浦貴さんに栄冠届ける

 元高校球児の夢の実現を目指す大人の甲子園大会「マスターズ甲子園2023」は、2日間の日程で地方予選を勝ち抜いた14チームと、OB日本一を決める東西代表6チームの計20校、939選手が参加した。

 12日は20回記念として全国高校野球OBトーナメントの日本一決定戦が行われ、東日本1位の浦和学院(埼玉)が西日本1位の今治北(愛媛)に逆転勝利し、日本一に輝いた。

 今年7月に元巨人で母校のコーチを務めていた三浦貴さんががんのために45歳で死去。「三浦の魂と一緒に甲子園へ」とOBが結束。東日本1位で日本一決定戦に進出し、初回に3点を先制されたが、2回に伝統の全員野球で攻撃をつなぎ逆転した。13年春選抜の優勝監督で春夏甲子園21回出場の森士(おさむ)前監督も投手としてベンチ入り。横浜、西武、巨人でプレーした石井義人も勝利に貢献し「浦学のユニホームで日本一になれたのは最高です」と歓喜の輪に加わった。

浦和学院、マスターズ甲子園で逆転V!森士前監督、天国の三浦貴さんに「いい報告ができる」

優勝旗を手に喜ぶ浦和学院OBチーム

 「マスターズ甲子園」は12日、第20回記念大会として10年ぶりに「OBチームの日本一決定戦」を甲子園で開催し、東日本1位の浦和学院(埼玉)が西日本1位の今治北(愛媛)に9-6で逆転勝利した。

 7月に元巨人で母校のコーチを務めていた三浦貴さんががんのために45歳で死去。「三浦の魂と一緒に日本一に」とOBが結束した。13年春選抜で優勝に導いた森士(おさむ)前監督も三浦さんの巨人時代の背番号39で先発。「天国にもいい報告ができる。選抜優勝とはまた違った喜び」と歓喜の輪に加わった。

(スポニチ)

浦和学院OB日本一 マスターズ甲子園

 第20回を迎えた「マスターズ甲子園2023」(朝日新聞社共催)は最終日の12日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で全国高校野球OBトーナメントの日本一決定戦が行われ、浦和学院OBが今治北OBを9-6で破った。

 通常の大会では地方予選を勝ち抜いた代表・選抜チームが甲子園で1試合を行うだけだが、10回ごとの記念大会では日本一を決めるトーナメントが行われている。

(朝日新聞)

天に旅立ったエースと「一緒にやりたかった」元西武戦士が掲げたユニ…捧げる全国V

 今年7月24日、浦和学院のコーチ・三浦貴氏(元巨人、西武)が永遠の眠りについた。高校では同校のエースとして1996年春夏連続甲子園出場の原動力となり、プロでは投手から野手に転向。TBS系列の人気番組「スポーツマンNo.1決定戦」で総合1位に輝くなど、野球の枠を超えた活躍を見せた。

 しかし、強靭な体を持っててもがんにはかなわず。45歳の若さだった。12日に甲子園球場で行われた「マスターズ甲子園2023」で“全国制覇”を果たした同校OBの石井義人氏(元横浜、西武、巨人)の手には、亡き同級生のユニホームが握られていた。

 大会事務局から20回目の大会開催にあたって「全国高校野球OBトーナメント」と東西代表チームによる「日本一決定戦」の実施が発表されると、石井氏は再び三浦氏と一緒に甲子園に立つ“青写真”を描いた。だが、早すぎる別れを迎えた。

 石井氏は「(高校で)一緒に甲子園に行けたことも、プロでも同じチーム(西武)でやれたことも、マスターズでまた貴とプレーできたことも、全部いい思い出です」と振り返った。同校OBチームには、三浦氏が同校のコーチに就任した2013年以降の教え子も多数在籍している。それぞれが抱く三浦氏への想いが結束力を強くした。

 追悼試合として臨んだ日本一決定戦では、石井氏は途中から「4番・DH」で出場。西日本代表・今治北に9-6で逆転勝利し、全国高校野球OBクラブ連合に加盟している630校の頂点に輝いた。

 表彰式の間、石井氏はチームメートの手を借りながら三浦氏が使っていたユニホームを着たり、まるでおんぶをするように両袖を肩にまとわせたり、何度もユニホームに目を落とし、微笑んでいた。「予選の時からずっとベンチにありました」。栄冠へ向けて共に戦っていたことを明かした。

 「浦和学院のユニホームで日本一になったことがなくて。(同校OBチームに)貴がいて、同期の佐藤(秀樹氏)もいてね。今まで何回もマスターズに参加してきて、優勝できてうれしいですし、幸せです。幸せしか言えないっす」。高校野球を引退してから27年後、母校のユニホームで成し遂げた全国制覇に目を細めた。

 だが、一方で寂しさも募る。「やっぱりもう一度ここで、一緒にやりたかったです」と小さくこぼした。「もう少し落ち着いたら、貴のお墓に(優勝を)報告できたらと思います。ホームランを打てなかったのは残念ですけどね。今後また何かあればと、次にとっておきます」。すでに10月から始まっている埼玉大会も、亡き友との日々を思い返しながら、打席に立つつもりだ。

(Full-Count)

マスターズ甲子園とは

 高校野球にかつて出場した元高校球児たちが阪神甲子園球場を舞台に世代を超えたOBチームを結成し、野球を通しての同窓会を行い、それを生涯スポーツとして発展させて、また次世代の子供たちに野球の素晴らしさを伝えていくことを目的に2004年から毎年開催している。

 参加資格は元高校硬式野球部関係者(部員、監督、部長、コーチ、マネージャー)で一時期でも野球部に所属していた者。ただし、現役の大学野球、社会人野球、プロ野球関係者は参加できない。

 ベンチ登録は、監督・部長・コーチ・マネージャーを含む29人以上50人以下で、女子も含め全員が出場可能。最少でも34歳以下14人、35歳以上15人で構成され、試合は3回までは34歳以下、4回以降は35歳以上の選手で実施される。投手は27歳以上とし、登板は計2イニングまで。9イニングまたは1時間30分で打ち切りとし、延長戦は行わない。




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