春季県高校野球大会第6日は3日、県営大宮球場で準決勝が、聖望学園-大宮東(10時)浦和学院-市川越(12時30分)のカードで争われる。波乱の幕開けとなった大会も実力校が名を連ねた。強豪私学か、それとも公立の雄か。勝者に与えられる関東大会(17~21日・神奈川)切符をめぐる熱戦の行方を探った。
◇聖望学園vs大宮東 1番打者の出塁鍵
地区大会ノーシードから勝ち上がった同士の対戦。いずれも投手陣が万全ではないため、打線が早めに援護射撃したい。
その中で大宮東・中田祐、聖望学園・菊池と両1番打者の出塁が鍵になる。そこから大宮東は中田浩、堀、塚原、聖望学園は流動的だが中村郁、大野ら中軸に展開していけるか。ともに破壊力には欠けるが好機での勝負強さがあるだけに、より速い打球を徹底できた方に軍配が上がる。
投手は大宮東・中田浩、聖望学園・松本らの先発が完投するとは考えにくく、継投のタイミングも勝敗を左右するだろう。
◇浦和学院vs市川越 好左腕対決に注目
全国レベルの左腕、浦和学院・小島と市川越・上條が注目の初激突。2、3点勝負になりそうだ。
市川越は準々決勝では温存された上條が、満を持して2回戦以来の先発か。逆に浦和学院はこれまで通り、左腕岸が先発し小島への早めのスイッチが見込まれる。市川越は冨岡、沢田ら上り調子な打線が序盤で岸を攻略し、リードを奪いたい。
浦和学院は準々決勝の春日部共栄戦がヒントになる。好左腕金子を打ち崩したように、狙い球をしぼり、踏み込んで一発で仕留められるか。津田、山崎と中軸を担う2年生の確実性は頼もしい。
(埼玉新聞)