来春の第87回選抜大会につながる秋季県高校野球地区大会の組み合わせが9日までに決定した。昨年から2チーム減の152チーム(うち連合5チーム)が参加。大会は11日に西、北部で開幕し、12日に東、南部が始まる。県大会には39チームが出場。組み合わせ抽選会は22日に行われ、26日に開幕する。決勝は10月5日に県営大宮球場で行われる予定。上位2チームは関東大会(10月25~29日・千葉)に出場する。
◇東部「共栄、徳栄が一歩リード」
(出場37チーム、代表9チーム=12~17日・越谷市民ほか)
夏の甲子園出場の春日部共栄と新人戦1位の花咲徳栄が他に先駆ける。
春日部共栄は甲子園を経験した清水、高野が攻守の要。全員が替わった投手陣は秋間、高野、石川らの出来次第だ。花咲徳栄は1年左腕高橋や復帰予定の右腕鎌倉が軸。打線は前チームから残る里見、大滝らが引っ張る。
新人戦2位の久喜北陽は右腕米川、吉田が中心の守りのチーム。越谷北の右腕日名子、草加西の左腕木村にも注目だ。他のシード校では昌平、春日部東。シード外の春日部、白岡も地力がある。
◇西部地区「聖望、川越東は投打充実」
(出場38チーム、代表10チーム=11~16日・川越初雁ほか)
聖望学園、川越東の2強を市川越など各校が追う。ノーシードにも富士見、山村国際、川越工、狭山ヶ丘、所沢商と実力校がひしめく激戦区だ。
聖望学園は安定感のある右横の松本につなぐ形が今季も健在。打線も大野泰、田島と強打者が残り、総合力は県内随一。川越東はエース高橋が好調で、夏を経験している駒崎と福岡の二遊間も堅い。市川越は右腕登坂の出来が命運を握る。新人戦準優勝の所沢北はまとまりがある。夏の開幕戦で花咲徳栄を破った山村国際の酒巻にも期待。
◇南部「浦学、大宮東軸に波乱も」
(出場42チーム、代表11チーム=12~17日・県営大宮ほか)
実力が伯仲していて波乱含みの展開。その中でも地力のある浦和学院と大宮東を筆頭に、昨夏の主力が残る朝霞と川口も県の上位をうかがう。
浦和学院は津田、山崎を軸とした打線が強力。故障者の多いバッテリーを援護したい。対照的に大宮東は大家、佐々木ら投手陣が充実。朝霞は夏もマスクをつけた捕手中野が経験を生かしたい。川口は左の中島、右の松本ら投手力で勝負。浦和工の大岩根、大宮の高井は注目の投手。埼玉栄、立教新座、小松原ら私学勢も安定感がある。
◇北部「本庄一、上尾の2強中心」
(出場35チーム、代表9チーム=11~16日・上尾市民ほか)
中心は総合力の高い本庄第一と打線が活発な上尾。この両校を新人戦で破り3連覇した松山、同準優勝の熊谷商も有力。
本庄第一は右腕馬場、左腕権藤の両1年生が2本柱。夏を経験した捕手奥田と佐藤、柳沢の二遊間が周りを固める。上尾は早津、阿部の3、4番や松本、大橋の上位陣の得点力に期待。松山は清水、懸田の俊足1、2番の出塁が鍵だ。熊谷商は山崎-黒田バッテリーが引っ張る。新人戦4強の進修館、少数精鋭の小鹿野と小川、今夏4強の正智深谷にも注目したい。
(埼玉新聞)