秋季県高校野球大会は4日、県営大宮球場で準決勝が行われ、来春の選抜大会への最終関門となる関東大会(25~29日・千葉)に出場する2校が決定する。ここまで浦和学院、花咲徳栄のシード勢が順当に勝ち残ったほか、夏準優勝の市川越に大勝した川越東、準々決勝で第4シード春日部共栄を破った春日部東が名乗りを上げている。佳境を迎えた戦いの見どころを展望する。
◇川越東「好調打線で主導権を」/春日部東「勝負強い主軸に期待」
【写真】思い切りのいい打撃でチームをけん引する川越東の1番福岡(左)、低めを突く制球と球持ちのよさが光る春日部東の右腕木下(右)
初の決勝進出を狙う川越東と唯一の公立勢・春日部東が激突。両チームとも初の関東切符に向けて目の色を変えている。
春日部東は右上の木下と右横の小川が辛抱強く低めに集め、左打者が並ぶ相手打線を打ち取りたい。大量得点は難しく、3番阿葉家、4番森合ら勝負強い主軸に好機を託したい。川越東は1番福岡ら打線が好調。準々決勝の市川越戦で見せた気迫と集中力を再び発揮したい。序盤からエース左腕高橋を援護できれば、経験豊富な背番号1がリズムをつくって攻撃にも好循環が生まれる。
◇花咲徳栄「緻密野球で死角なし」/浦和学院「1、2番の出塁が鍵」
【写真】ピンチでも我慢強い投球を見せる浦和学院のエース左腕江口(左)、準々決勝では3安打3打点と打撃好調な花咲徳栄の9番米沢(右)
昨秋王者の花咲徳栄と第2シード浦和学院のライバル対決。試合終了の瞬間まで一瞬も目の離せない熱戦が期待される。
2試合連続10得点と打線が好調な花咲徳栄は小技を絡めた緻密な野球でどこからでも得点が狙える。投手陣は主戦の1年生左腕高橋だけでなく、右ひじ痛から復帰した鎌倉も出番がありそう。浦和学院の左腕江口はスタミナに不安を残すが、ピンチでの冷静な投球は大きな武器。調子が上向いてきた打線は1番諏訪、2番臺が粘り強く出塁して、津田、山崎、幸喜の中軸につなぎたい。
(埼玉新聞)