(23日・県営大宮ほか)
第10日は3球場で5回戦8試合を行い、8強が決まった。
松山は本庄第一に7-0で七回コールド勝ちし、15年ぶりの進出。左腕北島は7回参考で無安打無得点を達成した。熊谷はDシード慶応志木を5-2で破り33年ぶり、白岡は桶川を4-1で下して初のベスト8入りとなった。埼玉栄は滑川総合を3-2で退けた。浦和学院、聖望学園、花咲徳栄、西武文理のシード校は順当に勝ち進んだ。
第11日は25日、県営大宮と市営大宮の2球場で準々決勝4試合を行う。
◇貫録の逆転勝ち、次戦へ引き締め 浦和学院 |
今夏初めて先行を許す展開にも、投打がかみ合った貫録の試合運びで逆転勝ち。森監督は「こういう試合を慌てず戦えるようになるといい」とナインの落ち着きぶりを評価した。
1点を追う三回1死満塁の好機で、4番高橋が「泳がされずに引き付けて打つことを意識した。どの打順でも役割を果たすだけ」と同点の右前適時打。4安打2打点の活躍で打線に火をつけた。
8回1失点と尻上がりに調子を上げた左腕小倉は「コースの投げ分けを意識した。徐々に感覚がつかめた」とうなずきながら、「立ち上がりに失点したら意味がない。修正していきたい」と引き締めも忘れなかった。
◇V候補に力負け らしさ見せ笑顔 市浦和 |
1-7と浦和学院に力負けしたが、初回の攻防でらしさを発揮。一回1死二、三塁のピンチを連続三振で切り抜けると、裏の攻撃で1死三塁から萩原が左前に先制適時打。「三塁走者中村の足が速いので、ゴロを意識した」と狙い通りの一打を放った。
3点差以内の試合運びを狙ったが、四回までに6点を失った。それでも五回から登板の板倉が4回を無失点。「最高の舞台でベストの投球ができた」と笑顔を見せた。鈴木監督も「全国レベルの相手にできることをやってくれた」とねぎらった。
(埼玉新聞)
◇浦和学院“あみだくじ打線”3~6番大当たり |
“あみだくじ打線”がつながった浦和学院(埼玉)が、市浦和を退け、難なく8強入りを決めた。
初回に先制を許すも、3、4回に3点ずつを奪い一気に流れを引き寄せた。この2イニングで7安打を集中させたが、長打は二塁打2本だけ。好機を見逃さず、たたみ掛ける攻撃で序盤で勝負を決めた。森士監督(51)は「3番から6番は誰がどの打順を打ってもおかしくない。だから試合前日にあみだくじで決めました」と笑った。
指揮官は前日22日の練習後に、1人ずつを呼び、紙に書いたあみだくじを見せた。頭にあったプランは、3番から順に津田翔希内野手(3年)、高橋司外野手(3年)、荒木裕也外野手(3年)、山崎滉太内野手(3年)。その順番であみだの場所を選ばせると、思い描いていた通りの打順になった。
「これは神のお告げだろ」と冗談を言いながら、先発が決まっていた小倉匡祐投手(3年)と2番手を予定している榊原翼投手(2年)にも、あみだを引かせた。するとまたもプラン通りの順番が出た。前日から勝利の女神はほほ笑んでいたのかもしれない。
もちろん、意図はあった。森監督は「3~6番が(緊張で)少し硬かったから、和らげるつもりで」と説明。この日は3~6番が合計7安打6打点と、あみだ効果はてきめんだった。4番の高橋は「最初は『え!』と思いましたけど、監督があみだを引かせた理由は理解してました。3~6番は誰が打ってもいい」と控えめだったが、4安打2打点の活躍で存在感を示した。
くじ運を勝負運の強さに変えた浦和学院に、死角は見当たらない。
(日刊スポーツ)
試合結果 |
5回戦 7月23日(県営大宮球場) | ||||||||||||
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E |
浦和学院 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 7 | 12 | 0 |
市立浦和 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 1 |
【浦】小倉、榊原-西野、梶山【市】井町、飯倉、小島-金田 ▽三塁打:高橋(浦)▽二塁打:幸喜、津田(浦)中村、萩原、金田(市) |
浦和学院打撃成績 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑤ | 諏訪 | 4 | 3 | 0 |
④ | 臺 | 2 | 0 | 1 |
⑥ | 津田 | 4 | 1 | 1 |
⑨ | 高橋 | 5 | 4 | 2 |
⑧7 | 荒木 | 5 | 2 | 2 |
③ | 山崎 | 3 | 0 | 1 |
② | 西野 | 3 | 0 | 0 |
H2 | 梶山 | 1 | 0 | 0 |
⑦ | 幸喜 | 3 | 1 | 0 |
H | 家盛 | 1 | 0 | 0 |
8 | 渡邊 | 0 | 0 | 0 |
① | 小倉 | 2 | 1 | 0 |
1 | 榊原 | 0 | 0 | 0 |
計 | 33 | 12 | 7 | |
市立浦和打撃成績 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑧ | 中村 | 4 | 1 | 0 |
⑤15 | 飯倉 | 3 | 0 | 0 |
⑥ | 萩原 | 4 | 2 | 1 |
⑦ | 蓮見 | 2 | 0 | 0 |
② | 金田 | 2 | 1 | 0 |
⑨ | 後藤 | 1 | 0 | 0 |
H | 宗像 | 0 | 0 | 0 |
R | 橋本 | 0 | 0 | 0 |
9 | 古屋 | 0 | 0 | 0 |
H9 | 山崎 | 1 | 0 | 0 |
③ | 飯田 | 2 | 0 | 0 |
H3 | 吉川 | 2 | 0 | 0 |
①5 | 井町 | 2 | 0 | 0 |
H5 | 沼口 | 1 | 0 | 0 |
1 | 小島 | 0 | 0 | 0 |
H | 佐々木 | 1 | 0 | 0 |
④ | 中山 | 3 | 0 | 0 |
計 | 28 | 4 | 1 |
投手成績 | |||||||
TEAM | 選手名 | 回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 失点 | 自責 |
浦和学院 | 小倉 | 8 | 4 | 9 | 4 | 1 | 1 |
榊原 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | |
市立浦和 | 井町 | 4 | 8 | 2 | 1 | 6 | 6 |
飯倉 | 4 | 3 | 0 | 2 | 0 | 0 | |
小島 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 |
TEAM | 三振 | 四死球 | 犠打 | 盗塁 | 失策 | 併殺 | 残塁 |
浦和学院 | 2 | 3 | 7 | 1 | 0 | 1 | 9 |
市立浦和 | 9 | 5 | 2 | 1 | 1 | 1 | 7 |
浦和学院は0-1の三回に高橋、荒木の連続適時打で逆転に成功。先発小倉も8回1失点と要所を締めた。市浦和は四、六回の満塁機を生かせなかった。