26日に開幕する春季県高校野球大会の組み合わせ抽選会が21日、上尾市のスポーツ総合センターで行われ、出場校39校の対戦相手が決定した。昨秋優勝で春季県大会5連覇を狙うAシード浦和学院は初戦の2回戦で昨夏準優勝の聖望学園と顔を合わせることが決まった。
昨秋準優勝でAシード花咲徳栄は初戦の2回戦で草加の挑戦を受ける。同4強でBシード浦和実は朝霞と、同春日部共栄は越谷西と対戦する。
大会は県営大宮など4球場で熱戦を展開。順調に日程を消化すれば、決勝は5月6日に県営大宮で実施される。上位2校が関東大会(5月20~24日・茨城)の出場権を獲得する。
大会は全試合が有料で一般500円、中高生200円。引率された少年野球・中学生チーム(引率者、保護者有料)、障害者(障害者手帳の提示)と介添え1人、小学生以下無料。
2強軸に波乱含み
昨秋王者で大会5連覇を狙うAシード浦和学院と、同準優勝のAシード花咲徳栄が総合力で一歩リード。だが、一冬越えて各チームとも実力の底上げを図り、波乱含みの混戦模様と言える。
14度目の頂点を目指す浦和学院は初戦から難敵とぶつかる。昨夏準優勝の聖望学園と2回戦で対戦する。
浦和学院は左の二枚看板。切れのある直球とスライダーのコンビネーションが光る佐野、安定感のある清水が試合をつくる。好打者・蛭間が中軸に座る打線は破壊力抜群だ。
対する聖望学園も投手力では負けていない。エース右腕西沢、2年生右腕坂本らを中心に守り勝つ。1~9番のどこからでも得点できる打線で好試合になりそう。
6年ぶりの栄冠を目指す花咲徳栄は網脇、清水の両右腕が堅調。打順は調子により流動的だが、出塁率の高い主将の千丸が足でかき回し、長打を打てる中軸の西川、野村へ走者を置いた状態で回したい。
春日部共栄は2年生右腕内藤の安定感が増した。昨秋は登板機会もあった山本は野手に専念し、主砲として君臨する。浦和実は右横の三本木、左腕の英、右下の白石とタイプの違う3投手で継投する狙いだ。
地区大会2試合で計5本塁打と長打力がある川越工、野中新監督を迎えた川越東は夏に向けた手応えを感じたい。地区大会で埼玉栄を破った大宮東も投打にまとまりがある。
注目投手は地区大会の代表決定戦で15奪三振を記録した星野の左腕湯沢、6回参考ながら無安打無得点試合を達成した本庄東の左腕桐敷、力強い直球が持ち味の武南の右腕布川に期待したい。
夏へ向けての前哨戦 浦和学院
昨秋王者で5連覇を狙うAシード浦和学院。初戦の2回戦で難敵・聖望学園との対戦が決まった。森監督は「総合力の底上げが足りていない状態だが、夏に向けた最後の公式戦。有効活用したい」と夏に向けた前哨戦と位置づける。
地区大会では相手のミスにも助けられ、2戦連続コールド勝ち。佐野、清水の両左腕が好テンポで投げ込み、打線に勢いを付けた。主将の赤岩は「県でも投手からリズムをつくって、打線につなげられるようにしたい」と力を込めた。
決勝で王者と再戦を 花咲徳栄
昨秋準優勝でAシード花咲徳栄は秋とは一味違った戦いを見せてくれそうだ。主将の千丸は「秋はチームとしてまとまりがなかった。冬の厳しい練習を乗り越えて、チームが一つになっている」と実感を込める。
網脇、清水の両右腕も好調で失点は計算できる。攻撃では先の塁を狙う走塁への意識を徹底し、各打者の状況に応じた打撃で得点力が上がった。千丸は「決勝で浦学とやりたい。相手に合わせず強い気持ちで一つ一つ勝っていきたい」と王者との再戦を望んだ。
粘りを武器に初挑戦 山村国際
初の県大会出場を果たした山村国際は初戦の2回戦で、好左腕を擁する本庄東と顔を合わせる。地区大会1回戦では、6-7の九回に3点を加え城西大川越に逆転勝ちするなど、最後まで諦めない粘りの野球が持ち味だ。
主将の前田は「自分たちは挑戦者。強気で胸を借りる気持ちで戦いたい」と県大会初勝利へ向けて意気込む。大坂監督は「全員でミスをカバーし合う野球はできつつある。一戦一戦を大切に戦っていきたい」と初戦に全力と話した。
(埼玉新聞)